大学入学共通テスト
英語の傾向と対策

センター試験から大学入学共通テストに変わり、その違いや共通テストの対策の仕方に不安を感じている受験生が多いことでしょう。

ここでは、大学入学共通テストの英語対策について、出題傾向やセンター試験からの変更点、共通テストの英語では何が求められるのか解説していきます。共通テストの英語の問題傾向、センター試験との違いをしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。

大学入学共通テスト英語〈リーディング〉の問題傾向

 

問題内容

配点

第1問

A:簡単な語句や単純な文で書かれている交換留学生のお別れ会に関する伝言メモの情報の探し読みを通じて、必要な情報を読み取る力を問う問題
B:平易な表現で書かれている姉妹都市との交流イベントの告知記事からのイベント内容等に関する情報の探し読みを通じて、必要な情報を読み取り、書き手の意図を把握する力を問う問題

10点

第2問

A:料理レシピやその写真からの料理の特徴の読み取りや推測を通じて、平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉える力や、情報を事実と意見に整理する力を問う問題
B:携帯電話使用の是非についてディベートの準備をする場面で、平易な英語で書かれた短い説明文の読み取りを通じて、概要や要点をとらえる力や、書き手の意見を把握する力を問う問題

20点

第3問

A:イラスト付きの平易な英語で書かれた学園祭に関するブログの読み取りを通じて、書かれている内容の概要を把握する力を問う問題
B:平易な英語で書かれた異文化体験に関する記事の読み取りを通じて、書かれている内容の概要を把握する力を問う問題

10点

第4問

生徒の読書習慣について書かれた複数の記事の読み取りを通じて、記事やグラフから、書き手の意図を把握する力や必要な情報を得る力を問う問題

16点

第5問

ポスタープレゼンテーションのための準備をする場面で、アメリカにおけるジャーナリズムに変革を起こした人物に関する物語の読み取りを通じて、物語の概要を把握する力を問う問題

20点

第6問

グループプレゼンテーションのための準備をする場面で、アジアの女性パイロットに関する記事の読み取りを通じて、記事の概要・要点や論理展開を把握する力や、要約する力を問う問題

24点

大学入学共通テストの英語のリーディングの問題傾向として特徴的なのが、事前に実施されたプレテストで見られたように全ての大問が読解問題であることです。

全て読解問題ですが、全体的な難易度としては決して難しくはありません。読みやすく解きやすい問題が中心です。一方で非常に難しい設問(平成30年度プレテストにおける大問5)も数問は含まれています。

難問で差が生まれることも考えられますが、得点を伸ばすポイントは大問6題という英文量に対して、いかに集中力を維持して正確かつスピーディに解き進められるかという点です。試験時間80分に対して英文のボリュームが大きいため、高得点を狙うためには時間との戦いが避けられません。

共通テスト英語リーディングのプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

英語のリーディング試験は、試験時間80分、大問6題で構成され、計10個の文章に関する問題が出題されました。

第1問:配点10点

A問題は、マレーシアからの交換留学生のお別れ会について書かれた英文の読解問題でした。易しい問題ですので2問ともしっかりと正答しましょう。

B問題は、国際交流イベントに関する英語記事の読解問題です。こちらも比較的難易度は易しいので、3問とも確実に正解して得点しておきたい問題です。

第2問:配点20点

A問題は、Webサイトで見つけた料理レシピに関する読解問題です。英語で書かれた料理レシピは見慣れていないと難しそうですが、5問とも解きやすい設問でした。いかに素早く攻略できるかがこの問題のポイントですので、設問に優先して目を通して重要箇所を重点的に読んでいきましょう。

B問題は、学校での携帯電話使用の是非に関する読解問題です。多少難しい表現は出てきますが、前後の文脈を読めば正解にたどり着けます。ここでも先に設問に目を通す手法が考えられますが、設問が長ったらしいのが少し厄介です。こういった場合は本文を先にサラッと読んで大まかな内容を把握してしまう方が結果的に時間ロスを少なくできます。

第3問:配点10点

A問題は学園祭に初めて参加した交換留学生のブログについての読解問題です。読みやすい内容ですし、2問とも解きやすい設問です。

B問題はカナダからの留学生が体験した異文化についての英文読解問題です。難しくはないのですが、文章後半がやや骨っぽい内容です。3問中2問は正解しておきたいです。

第4問:配点16点

長文読解問題です。読書習慣についての2つの英文記事を読み比べる形式です。多少長めの文章を読むことになるので難しそうにも見えますが、読んでみるととても読みやすい内容の文章です。設問の表現方法に多少クセがありますが、そのクセにさえ戸惑わなければ全問正解できる人も少なくないでしょう。

第5問:配点20点

長文読解問題です。ベンジャミン・デイという人物についての英文です。長文の内容については大体理解できるレベルだと思います。しかし、この大問5は設問が非常に難度が高かったです。当てはまる選択肢をすべて選ばないといけない問題が2問出ており、しかも2問とも3つずつ選ばないと正解にならないという超難問です。この大問5は4問中2問正解できれば御の字でしょう。

このレベルの問題が出題された場合は、他の大問を優先して解答し、残りの時間で腰を据えて解くことをお勧めします。

第6問:配点24点

A問題は女性パイロットに関する長文読解問題です。本文内容はやや骨っぽいですが、設問レベルが易しめなので、大まかな流れをつかめれば十分高得点が狙えるでしょう。

B問題は生態系バランスに関する長文読解問題です。たくさんの数字が出てくるので少しややこしいです。グラフを読み取る問題、選択肢を2つ選ぶ問題の難易度がやや高い設問となっていました。

共通テスト英語リーディングのセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

80分

80分

配点

100点

200点

問題構成

読解問題のみ

発音・アクセント
語彙・文法
整序問題
会話文問題
読解問題

総語数

約5300語

約4200語

新たな

問題傾向

複数正解・正解数不明の問題
図表を利用した思考力を問う問題

 

 

  • センター試験:試験時間80分、マーク式、配点200点
  • 共通テスト[平成30年度試行調査]:試験時間80分、マーク式、配点100点

大学入学共通テストの英語リーディング試験は、センター試験からの大きく変更され、問題傾向がガラリと変わっています。センター試験の英語リーディング試験では発音・アクセント、語彙・文法、整序問題、会話文問題などが出題されていましたが、共通テストではそういった類の問題が出題されなくなります。共通テストで出題されるのはオール読解問題です。読解問題が苦手な人は読解対策に本腰を入れざるを得ないでしょう。総語数もセンター試験が約4200語だったのに対し、共通テスト(プレテスト)では約5300語です。

ただ読解問題ばかりではありますが、難解な英単語が出るわけではないですし、本文内容は読みやすいものがほとんどです。設問数も減っています。読解問題ばかりになることよりも、いやらしい設問が増えることの方が厄介であると言えます。

いやらしい設問とは、例えば「当てはまるものをすべて選びなさい」といった設問のことです。正解がいくつあるか定かではなく、完全に本文内容が理解できていないと解けない問題なので、「1つ選びなさい」の場合と比べて難易度が遥かに高くなります。このような設問への対策は意識しておきたいです。

大学入学共通テスト英語リーディングの対策

大学入学共通テスト英語リーディングの対策ですが、やはり長文読解に慣れることが最重要でしょう。センター過去問の長文問題を解くことが共通テスト英語リーディングの対策に十分つながります。

過去問を解く中で分からない英単語があったら必ず意味を調べてノートにメモしていきましょう。センター試験で出る英単語は共通テストでも出る可能性が大いに見込めます。

80分で大量の読解問題をこなすには、英単語・英熟語などの一定レベルの知識が必要不可欠です。センター過去問レベルの語彙力を強化していくことが共通テストの対策になります。

また、複数正答かつ正答数の指定がない問題の対策として、選択肢一つ一つについてどの部分が当てはまり、どの部分が間違っているかといった理由付けを丁寧にする練習をしておきましょう。

共通テスト英語リーディングで必要な力

センター試験と比べて様々な変化が生じる共通テストですが、決して全体的な難易度が跳ね上がったわけではありません。上手く解き進めることさえできれば、高得点は狙えるはずです。

10個の文章に対して制限時間はわずか80分なので、ゆっくりと英文を読んでいては到底時間が足りません。速読力や処理能力が求められます。速読をするためにも英単語・英熟語といった語彙力、英文を英語の語順で(前から)読んで内容把握する力が求められます。また、先に設問に目を通しておくという解き方の技術も問題によっては必要となりますし、分からない問題は瞬時の判断で後回しにするという決断力も必要だと言えます。

センター試験と同じ対策ではなく、共通テストの問題に必要な力を伸ばすことに特化した対策を行っていきましょう。

大学入学共通テスト英語〈リスニング〉の問題傾向

 

問題内容

配点

第1問

A:身の回りの事柄に関して平易な英語で話される短い発話の聞き取りを通じて、情報を把握する力を問う問題
B:身の回りの事柄に関して平易な英語で話される短い発話を聞き、それに対応するイラストを選ぶことを通じて、発話内容の概要や要点を把握する力を問う問題

A:12点
B:12点

第2問

身の回りの事柄に関して平易な英語で話される短い対話を、場面の情報とイラストを参考にしながら聞き取ることを通じて、必要な情報を把握する力を問う問題

12点

第3問

身の回りの事柄に関して平易な英語で話される短い対話を、場面の情報を参考にしながら聞き取ることを通じて、概要や要点を目的に応じて把握する力を問う問題

16点

第4問

A:必要な情報を聞き取り、図表を完成させたり、分類や並べ替えをしたりすることを通じて、話し手の意図を把握する力を問う。ここでは、身近に起きたエピソードや、作業を行うための指示を聞く問題
B:複数の情報を聞き、最も条件に合う寮を選ぶことを通じて、状況・条件に基づき比較して判断する力を問う問題

A:8点
B:4点

第5問

身近な話題や知識のある社会的な話題に関する講義を聞きメモを取ることを通じて、概要や要点をとらえる力や、聞き取った情報と図表から読み取れる情報を組み合わせて判断する力を問う問題

20点

第6問

A:身近な話題や馴染みのある社会的な話題に関する会話や議論を聞き、話者の発話の要点を選ぶことを通じて、必要な情報を把握する力や、それらの情報を統合して要点を整理、判断する力を問う問題
B:身近な話題や馴染みのある社会的な話題に関する会話や議論を聞き、それぞれの話者の立場を判断し、意見を支持する図表を選ぶことを通じて、必要な情報を把握する力や、それらの情報を統合して要点を整理、判断する力を問う問題

A:8点
B:8点

 

共通テストの英語リスニングの試行調査(プレテスト)は、イラストや表を利用した問題が多い問題傾向がありました。

大問は6つ。前半の大問1~大問3は短めの英語リスニングが中心なので難易度も低めでした。一方で、後半の特に大問5・大問6は長めの英語リスニングで難易度は高めです。センター試験とは問題傾向が大きく異なるので、共通テストに即した対策が必要です。

共通テスト英語リスニングのプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

第1問A:配点12点、計4問、放送2回ずつ

短い英文を聴いてシチュエーションを把握する問題です。難易度は易しいので全問正解を目指したいです。

第1問B:配点12点、計3問、放送2回ずつ

短い英文を聴いてシチュエーションを把握する問題です。4つの絵が似通っていて判別するのがややこしいものでした。判別ポイントとなる部分を聞き逃さないことが需要で、概要をつかむ程度の聞き取りでは正答が難しいでしょう。高得点を目指す受験生は全問正解を目指したい問題です。

第2問:配点12点、計4問、放送2回ずつ

短めの対話と問いを聴き、その答えを選ぶ問題です。ここでも絵が使用されていますが、第1問Bの絵と比べると見やすい絵です。対話の場面が日本語で書かれていて、簡単な問題なので必ず全問正解したいです。

第3問:配点16点、計4問、放送2回ずつ

短めの対話を聴き、問いに答える問題です。対話の場面が日本語で書かれていて難易度は易しめなので、高得点を目指す受験生は全問正解を目指しておきたい問題です。

第4問A:配点8点、計2問、放送1回ずつ

問1は英文のストーリーの順にイラストを並び替える問題です。飼い猫がいなくなって探すという平易なストーリーなので、なんとなくでも多くの人が正解できると思われます。

問2はツアー旅行のコース料金表を埋める問題です。細かい数字がいくつか出てくるので混乱しやすいです。放送を2回聴くことができればそこまで難しい問題ではないのですが、1回しか聴けないことがこの問題の難易度を引き上げています。リスニングの際にはメモを取って整理しながら聞く習慣をつけておきましょう。ちなみに、この設問においては、選択肢を2回以上使っても構わないという条件が提示されており、実際に同じ選択肢を2回使うことになります。

第4問B:配点4点、計1問、放送1回

大学入学後に住むための寮を探している主人公。共用スペースがあり、個室であり、各部屋にバスルームがある寮を望んでいる状況です。4人の先輩がそれぞれ4つの寮について説明している英文を聴き、自分の条件に最適な寮がどれなのかを見つけるという問題です。

難易度としては易しめですが、4人の先輩の発音・アクセントに少し違いがある点が特徴的です。

第5問:配点20点、計4問、放送1回

長い講義英文(テーマは「技術革命と職業の関わり」)を聴いて、問いに答える問題です。放送開始前に約60秒、状況と問いを読む時間が与えられます。

この問題の難易度は非常に高いです。長い英文を聴くことになるので、集中力も求められます。たった1回の放送で完璧に英文の内容を理解するのは至難の業です。ただし、テーマに対するある程度の知識があれば、数問は正解できるかもしれません。問を読む時間に聞き取る内容を絞ってしまうのも戦略としてよいでしょう。

第6問A:配点8点、計2問、放送1回

2人の対話(テーマは「ビデオゲーム」)を聞き、問いに答える問題です。難易度はやや難しいです。放送を2回聞くことができれば解けそう、という感想を持つ人が多い問題です。聞きやすいですが、英文が長いためポイントになりそうな箇所を予測してメモを取りながら聞き取る必要があります。

第6問B:配点8点、計2問、放送1回

この問題もビデオゲームがテーマです。問1は4人の登場人物の中からゲームに反対の立場で意見を述べている人を全て選ぶ問題です。”すべて”選ばないといけないとしておきながら実際の答えは1人だけという点がいやらしく難しいです。

共通テスト英語リスニングのセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

30分

30分

配点

100点

50点

放送回数

1回又は2回

2回ずつ

新たな
問題傾向

複数正解・正解数不明の問題
図表を利用した問題の増加

 

 

  • センター試験:試験時間30分、マーク式、配点50点、放送は2回ずつ
  • 共通テスト[平成30年度試行調査]:試験時間30分、マーク式、配点100点、放送は1or2回ずつ

共通テスト英語リスニングにおけるセンター試験からの変更点は様々です。中でもとりわけ注意しておきたいのは、放送回数の変更についてです。センター試験のリスニングは全問題において2回ずつ放送が聞けましたが、共通テストにおいてはおよそ半分の問題が放送1回のみに制限されます。しかも放送1回のみになるのは難易度の高い問題に限ってです。

出題傾向も大きく異なります。絵や図を使う問題、状況をきちんと把握・整理する問題が多いです。非常に長い英文を聞かないといけない問題も出題されています。

大学入学共通テスト英語リスニングの対策

リスニング対策では音声の聞き取りに注目が行きがちですが、まずはよく使われる重要構文の暗記、重要構文の例文を内容把握してすらすら読めるようにしておくことが必須です。さらに、音声を追って発声するシャドーイング練習も非常に効果的です。英文がどのように読まれるのか、自身で再現するアウトプット練習を重ねれば、聞き取り力は着実に伸びていきます。長文のリスニングをするためには一文一文を聞き取れるように、すらすら読めるようにすることが大前提です。

大学入学共通テスト英語リスニングの対策としては、問題傾向に慣れることが重要です。あらかじめどのような問題が出題されるのかを把握しておかないと、時間のロスが生じてしまいます。英語リスニングにおいて時間ロスは命取りです。現時点ではまだ共通テスト開始前ですので、過去2回の試行調査を実際に解いてみることで傾向をつかんでおきましょう。

センター試験と比べて何かと変更点は多いですが、共通テスト(プレテスト)の問題の全体レベルがとんでもなく難しくなっているわけではありません。難問が増えた一方で易しい問題も増えています。センター過去問を解くことが共通テストの対策に十分なりそうです。

また、英数字を聞きなれておくことも必ず行っておきたいリスニング対策の1つです。

金額や人数などを答える問題が頻出なので、fifteenとfiftyの聞き分けや、thousandやmillionの意味を即座に判別できるように鍛えておきましょう。

共通テスト英語リスニングで必要な力

共通テストの英語リスニング試験で必要な力は、もちろん聞き取り力は言うまでもなく、加えて瞬発力と決断力が求められこととなります。英語リスニング試験においてはどんどん次の問題が放送されていくので、ゆっくり考えている時間はありません。瞬時に答えを選択し、素早く次の問題の設問と選択肢に目を配るという瞬発力・決断力が非常に重要です。分からない問題に執着せずすぐに次の問題へと気持ちを切り替える練習をしてみましょう。

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