大学入学共通テスト
化学基礎・化学の傾向と対策

センター試験から大学入学共通テストに変わり、その違いや共通テストの対策の仕方に不安を感じている受験生が多いことでしょう。

ここでは、大学入学共通テストの化学基礎・化学対策について、出題傾向やセンター試験からの変更点、共通テストの化学基礎・化学では何が求められるのか解説していきます。共通テストの化学基礎・化学の問題傾向、センター試験との違いをしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。

大学入学共通テスト化学基礎の問題傾向

 大学入学共通テストの化学基礎の問題傾向ですが、日常生活における身近な物質をテーマとした題材が中心となり、長めのリード文・問題文を読んで答えていくタイプの問題が多くなります。単なる知識の丸暗記だけでは解けない考察問題が増えています。実験の手順・過程を正しく理解できているかを問われることになります。

 

問題内容

配点

第1問

日常生活や社会と関連の深い物質を通して、物質の具体的な性質や反応の理解を基に、観察・実験の結果から課題を解決する力や、物質が適切に利用され、化学が果たしている役割を理解する力を問う問題

20点

第2問

酸化・還元の基本的な概念、原理・法則の理解を基に、酸化数に関する説明文と提示された図から新しい解釈に発展させ、有機化合物に適用したり、日常生活で利用されている酸化剤・還元剤の量的関係をグラフで表したりする力を問う問題

15点

第3問

日常生活で利用されている洗浄剤を通して、見通しをもった実験計画を立てたり、考察したりする力を問うと共に、基本的な実験の技能と、得られた結果を適切に数的処理する力を問う問題

15点

共通テスト化学基礎のプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

第1問:配点20点

 生理食塩水、飲料水、防虫剤、紅茶のティーバッグなど、日常生活で身近に使われている物質が題材になった問題です。幅広く基本知識を押さえられているかがポイントになります。

第2問:配点15点

 酸化・還元の基本的理解を基に、酸化数に関する説明文と図から新しい解釈に発展させ、有機化合物に適用したり、酸化剤・還元剤の量をグラフで表したりする新傾向の問題で、難易度が高い問題でした。

第3問:配点15点

 「学校の授業で、ある高校生がトイレ用洗浄剤に含まれる塩化水素の濃度を中和滴定により求めた。その実験報告書を読み問いに答えよ。」という問題です。実験計画を立てたり考察する力、基本的な実験技能、実験で得られた結果を数的処理する力が問われています。

共通テスト化学基礎のセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

60分(理科基礎2科目)

60分(理科基礎2科目)

配点

50点

50点

新たな
問題傾向

グループ化された複数の関連問題
公式を当てはめるだけの計算問題は出題されない
複数の図・グラフの関連性に関する問題

 

 

  • センター試験:試験時間は理科基礎2科目で60分、マーク式、配点50点
  • 共通テスト:試験時間は理科基礎2科目で60分、マーク式、配点50点

共通テスト化学基礎のセンター試験からの変更点で特筆すべきは、問題傾向が大きく変わる点です。センター試験では1問1問が小問集合的に独立している形式が中心でしたが、共通テストではグループ化した複数の関連問題が出題されます。知識の丸暗記だけで正解できる問題が減り、複数の情報を整理して考察しないといけない問題が増えています。

また、公式を当てはめるだけで解ける計算問題の出題がなくなったり、複数の図やグラフの関連性を問う新しい問題も見られました。

このように、共通テストの化学基礎は、知識を問うだけでなく、知識を使った思考力を問う問題中心の出題に変化しています。

大学入学共通テスト化学基礎の対策

  大学入学共通テスト化学基礎の対策ですが、化学基礎はセンター試験と共通テストで問題傾向に大きな変化が見られるので、新傾向を把握するためにプレテストの問題をまずはチェックしてみましょう。

 ただ新傾向になるとはいえ、やはり基本は教科書の内容理解が正しくでき、知識が備わっていることが大前提です。教科書内容の基礎固めが最優先の対策となりますし、基礎がどれだけ完成しているかを把握するためにもセンター過去問が効果的な対策手段となり得ます。

そのうえで、施行テストの思考問題を解いて問題傾向に慣れておきましょう。

共通テスト化学基礎で必要な力

 共通テストの化学基礎で必須となる力は、問題文や図を的確に読み取る力、複数の知識を関連させながら考察する思考力などです。実験の計画・過程についての考察問題も出題されるので、学校等で実験をする機会は大切にしておきたいです。飲料水やトイレ用洗浄剤など日常生活でよく見るものをテーマとした問題が出題されるので、身近にある物質とそのはたらきに目を向けて生活することも共通テストの化学基礎対策につながってくるはずです。

大学入学共通テスト化学の問題傾向

 大学入学共通テストの化学は、長めのリード文や複数の表・図から情報を読み取り既得の知識と統合させて考察していく形式の出題中心の問題傾向となります。センター試験で出題されていた計算問題はもちろん、実験器具についての問題なども出題されると予想されます。 

 

問題内容

配点

第1問

化学的な事物・現象に関する原理・法則についての理解を基に、物質の変化について、必要な情報を抽出して現象に関する数的処理をしたり、グラフを描いて現象に関する値を求めたりする力を問う問題

26点

第2問

無機物質の性質や反応についての理解を基に、指定された気体を発生・捕集するために適した実験装置を考える力や、自然の現象について新たに得た情報を基に、課題を考察し、解決する力を問う問題

20点

第3問

有機化合物の構造、性質及び反応についての理解を基に、様々な有機化合物を通して、提示された実験結果や情報を既得の知識と統合することで化合物の構造を推測したり、観察・実験を解釈したりする力を問う問題

20点

第4問

水に対する気体の溶解度、電離平衡、pHについての理解を基に、二酸化炭素の水への溶解や二酸化炭素の状態変化について、図から読み取ったことを原理・法則に適用したり、気体の性質に関する既習事項と統合したりする力を問う問題

19点

第5問

物質の分離と精製方法の習得と天然の有機化合物や高分子化合物の性質や反応についての理解を基に、昆布だしに含まれる成分を通して、分離のための適切な実験器具を決定したり、原理・法則に従ってアミノ酸の構造の変化を判断したりする力を問う問題

15点

 

共通テスト化学のプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

 第1問:配点26点

  気液平衡と蒸気圧の概念の基本的理解を問う問題、熱化学方程式や反応速度定数の計算問題、互いに同位体である原子どうしで異なるものについての知識問題などで第1問は構成されています。第1問は全体的に易しめの典型問題が多く、センター過去問でも類似問題が出ています。

 第2問:配点20点

  A:二硫化炭素を空気中で燃焼させたときの反応についての理解がテーマ題材です。化学反応式を完成させたり、発生した気体を発生・捕集するために適した実験装置を考えたり、酸化還元反応でないものを選ぶ問題です。

 B:イオン半径とイオン結合に関する資料を基に考察する問題です。新傾向ですが、じっくりと資料を読み取れば解けると思います。

 第3問:配点20点

  A:エネルギー源の主役が石炭から石油にかわったことに伴い、有機化学工業の原料も変化したという題材です。提示された化学反応式から炭化水素を特定するなど、それらの炭化水素についての基本的な問題です。

  B:アニリンと無水酢酸からアセトアニリドを作る反応を応用して、アミノフェノールと無水酢酸から風邪薬の成分であるアセトアミノフェンが合成できるのではないかというテーマです。観察結果の組み合わせを選ぶ問題や、収率の計算問題などが出題されています。

 第4問:配点19点

  二酸化炭素の電離平衡についての問題です。気体の溶解量を求めたり、電離定数を表す式を完成させたり、常用対数表を使用して対数の値を算出する問題などが出題されています。

 第5問:配点15点

 昆布だしに含まれる成分という身近なものを題材とした問題です。アルギン酸ナトリウムを水溶液として分離するために必要となる実験器具を決定したり、アルギン酸を構成している単糖の構造を2つ選んだり、ヨウ素の呈色反応やアミノ酸の構造の変化を判断する問題が出題されています。

h3 共通テスト化学のセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

60分

60分

配点

100点

100点

新たな
問題傾向

図表を利用する問題の増加
長文に関する複数の関連問題
異なる分野の設問を組み合わせた大問

 

 

  • センター試験:試験時間60分、マーク式、配点100点
  • 共通テスト:試験時間60分、マーク式、配点100点

 共通テスト化学のセンター試験からの変更点として、新傾向の問題が増えることが挙げられます。共通テストの化学では、長めの導入文を読みんで複数の関連設問に答える大問や、添付されている表やグラフを読み取り、得た情報を利用して考察していく形式の問題が中心となります。

大学入学共通テスト化学の対策

 大学入学共通テストの化学の対策では、まずは共通テスト化学の新傾向を把握するためにプレテストの問題をチェックしてみましょう。新傾向の問題が増えるとはいえ、やはり基本は教科書の内容理解が正しくできているかどうかです。教科書の基礎固めが最優先の対策となりますし、基礎がどれだけ完成しているかを把握するためにもセンター過去問が効果的な対策手段となり得ます。化学の場合は、センター試験で出題された問題と類似した問題も共通テストで出題されるので、他の科目以上にセンター過去問は共通テスト化学対策に使えそうです。

共通テスト化学で必要な力

  共通テストの化学で必須となる力は、問題文や図を的確に読み取る力、複数の知識を関連させながら考察する思考力などです。実験の計画・過程についての考察問題も出題されるので、学校等で実験をする際には手順や実験器具の使い方などもしっかり把握しておきましょう。昆布だしや風邪薬など日常生活でよく見るものをテーマとした問題が出題されているため、身近にある物質に目を向けておくことも共通テストの化学対策につながってくるでしょう。

化学基礎・化学以外の他教科の大学入学共通テスト対策

化学基礎・化学共通テストでは、センター試験から出題傾向が変化するため、受験対策も共通テストに対応して行う必要があります。以下では化学基礎・化学以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。

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