大学入学共通テスト
地学基礎・地学の傾向と対策

センター試験から大学入学共通テストに変わり、その違いや共通テストの対策の仕方に不安を感じている受験生が多いことでしょう。

ここでは、大学入学共通テストの地学基礎・地学対策について、出題傾向やセンター試験からの変更点、共通テストの地学基礎・地学では何が求められるのか解説していきます。共通テストの地学基礎・地学の問題傾向、センター試験との違いをしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。

大学入学共通テスト地学基礎の問題傾向

 

問題内容

配点

第1問

A:地層が形成される仕組みと地質構造,古生物の変遷についての理解を基に,褶曲や断層などの地質構造,不整合などの地層の状態や化石,地層の重なりや時間的経過などに関する情報として適切なものを特定する力を問う問題
B:古生物の変遷と地球環境の変化について,光合成生物による酸素の増加といった大気の変化と生命活動との相互のかかわりについての理解を基に,複数の情報を整理するとともに概念的な知識と統合することにより,地球環境がどのように変わってきたのかについて考察する力を問う問題

12点

第2問

A:自然災害と人間の生活とのかかわりについて,地震における地震動や火山活動における火砕流についての理解を基に,地震で放出されるエネルギーと火砕流に関する情報として適切なものをそれぞれ特定する力を問う問題
B:日本の自然環境において自然災害につながる急速な土砂の移動について,データの分析・解釈,推論などの地学的に探究する方法を基に,土石流によって形成された未固結堆積物の調査に関する資料からスケッチが示す事象について判断したり,考察したりする力を問う問題
C:身近な自然環境や自然がもたらす災害である台風について,大気の大循環や台風についての基本的な理解を基に,図などの資料の情報を整理し,概念的な知識と統合して活用する力を問う問題

19点

第3問

A:活動する地球や惑星としての地球についての深い理解を基に,最先端の惑星科学・宇宙開発(月探査機「かぐや」により発見された月面の縦孔)を通して,地球と他の天体との事物・現象を結び付けて課題を解決する力を問う問題
B:宇宙の構成と進化についての理解を基に,簡単な銀河分布のモデルを題材として宇宙の膨張に関する法則を見いだすとともに,宇宙の階層構造及び宇宙の誕生直後の進化に関する理解を問う問題

19点

 

 大学入学共通テスト地学基礎の問題傾向としては、センター試験以上に図や表からの情報を整理して考察する問題が出題されます。初見の題材を扱った問題も出てきますが、与えられた図や表を正確に精査することができればそこまで難しい問題ではありません。

知識問題も頻出ですが、用語の名前だけ覚えていれば解ける問題ではないので、教科書に出てくる基礎事項については説明できるレベルに理解する対策をしておきたいです。

 

共通テスト地学基礎のプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

第1問:配点12点

 A:地層に関する知識問題。褶曲や断層などの地質構造、不整合などの地層の状態、示相化石などの正確な理解が必要です。

 B:海洋で形成された4種類の岩石についてまとめられた図をもとにした、知識・考察問題。古生物の変遷と地球環境の変化についての正確な知識が必要です。

第2問:配点19点

 A:地震のエネルギーや火砕流についての知識問題。

 B:土砂災害に関する問題で、土石流によって形成された未固結堆積物を和子さんが調査したときのレポートを正確に読み解く力が求められます。

 C:台風に関する問題で、偏西風、貿易風の基本的知識問題と、示されたデータをもとに台風の経路や位置を考察する問題が出題されました。

第3問:配点19点

 A:溶岩チューブに関する文章を読解し、二酸化ケイ素とマグマの粘り気の関係性等の正しい理解が必要です。計算問題も出ますが、一見難しそうですが、図をきちんと読み解けば非常に簡単な計算で解けます。

 B:宇宙についての問題で、宇宙が膨張する様子の図を考察する問題、宇宙の階層構造に関する知識問題、宇宙の誕生直後の出来事を時系列で並び替える形式でした。

 

共通テスト地学基礎のセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

60分(理科基礎2科目)

60分(理科基礎2科目)

配点

50点

50点

新たな
問題傾向

図表を利用した考察問題の増加
より広い視野で複数分野にまたがる現象をとらえる問題
探究活動について分析し結論を出す過程を問う問題

 
  • センター試験:試験時間は理科基礎2科目で60分、マーク式、配点50点
  • 共通テスト:試験時間は理科基礎2科目で60分、マーク式、配点50点

 共通テスト地学基礎のセンター試験からの変更点ですが、共通テスト地学基礎ではセンター試験以上にリード文・図・表を利用した考察問題が増えるということを意識しておきましょう。複数分野にまたがる現象に関する問題はセンター試験でも出題されていましたが、共通テストではより広い視野で複数分野にまたがる現象をとらえる問題が出題されています。また、レポート形式で探究活動について分析し、推測して結論を出す過程を問う問題も出題されました。

地学基礎の共通テストは、傾向が変わっているものの、センター試験と比べて全くの別物に変化しているわけではありません。センター試験で問われていた知識は必須ですので、センター過去問は効果的な対策手段となるはずです。

大学入学共通テスト地学基礎の対策

 大学入学共通テストの地学基礎の対策は、用語を覚えるだけの対策では不十分です。用語を覚えたうえでその用語についての知識を理解しておく対策が必要となります。

教科書範囲外の細かい知識を習得する対策は必要ありません。教科書の基礎事項をきちんと理解する対策をすれば十分です。説明できるレベルを目指して学習を進めましょう。教科書で正確な知識を養ったうえでセンター過去問を解くことにより、共通テストの地学基礎対策としての実践力も磨きましょう。さらに、共通テストの新傾向を把握するためにプレテスト(試行調査)の問題に挑戦してみましょう。

共通テスト地学基礎で必要な力

 共通テストの地学基礎で必要な力は、与えられた図や表などの資料データを正確に読み取る力です。センター試験と比べて飛躍的に難易度が上がるわけではなさそうなので、教科書レベルの基礎知識をしっかり身につけたうえで、考察問題に対応する力さえ磨いておけば高得点を狙うことも可能だと思われます。

大学入学共通テスト地学の問題傾向

 

問題内容

配点

第1問

A:地球の活動と歴史,地球の大気と海洋の範囲に含まれる多様な事物・現象についての理解を基に,それぞれの基本的な概念を適切に活用する力を問う問題
B:地球の概観の範囲に含まれる多様な事物・現象についての理解を基に,それぞれの基本的な概念を適切に活用する力を問う問題

21点

第2問

地球の活動について,プレートテクトニクスの成立過程と,その理論に関する理解を基に,様々な地学的な事物・現象についての観測データから,情報を適切に分析・解釈して,原理 ・法則に従って考察する力を問う

20点

第3問

地球の活動と歴史や変動する地球について,観察,実験などを通して探究することで得た基本的な理解を基に,地層 の空間的な広がりの推定や,探究活動における推論及び検証を行うことで課題を解決する力を問う

19点

第4問

A:地球におけるエネルギー収支について,大気の構造と運動や海洋と海水の運動などに関する理解を基に,与えられた情報を分析して,考察する力を問う問題
B:地球における極向きの熱輸送について,地球全体の熱収支や地球規模の熱輸送などに関する理解を基に,情報  を分析 ・解釈して,熱輸送量を示す式やグラフとして適切なものを考察する力を問う問題

20点

第5問

A:金星の特徴や惑星現象について,太陽系天体の特徴と惑星の運動に関する理解を基に,基本的な概念を適切に活用する力を問う問題
B:金星探査機「あかつき」の観測について,金星の特徴や惑星現象についての理解を基に,金星の大気の運動に関する観測データから,情報 を適切に抽出・分析して,原理 ・法則に従って考察する力を問う問題

20点

 

 大学入学共通テストの地学の問題傾向としては、実験観察記録の文章や図・表・グラフから情報を読み取り考察していく形式の問題が中心となります。地球・大気と海洋・宇宙の全分野からまんべんなく出題されます。

共通テスト地学のプレテスト(施行テスト)出題内容

平成30年度プレテストの出題内容

第1問:配点21点

 A:図中のキーワードから岩石Xを特定しつつ、地球の活動と歴史、地球の大気と海洋の範囲に含まれる多様な知識理解を問う問題が出題されました。

 B:地震波の伝わり方に基づく地球内部の構造についての理解、アイソスタシーの原理についての理解を問う知識問題が出題されました。

第2問:配点20点

 大陸移動説、海洋底拡大説、プレートテクトニクスに関する知識問題や考察問題が出題されました。

第3問:配点19点

 高校生のSさんが行った地質の成り立ち研究記録を題材にした、クリノメーターの使い方や、地質時代の推定、火山の特徴の推定、地質図の推定などについての問題が出題されました。

第4問:配点20点

 A:地球のエネルギー収支について、大気と海洋に関する知識をもとに分析考察する問題が出題されました。

 B:熱輸送について、情報を分析して式やグラフとして適切なものを選ぶ問題が出題されました。

第5問:配点20点

 金星の観察に関する問題です。金星に関する知識だけでなく、熱量計算の問題やグラフの読み取り問題も出題されました。

 

共通テスト地学のセンター試験からの変更点

 

共通テスト(プレテスト)

センター試験

試験時間

60分

60分

配点

100点

100点

新たな
問題傾向

選択問題がなくなり、必答の5問構成
前問の考察を参考にして解く連動問題
探究活動について分析し結論を出す過程を問う問題

 

 

  • センター試験:試験時間60分、マーク式、配点100点
  • 共通テスト:試験時間60分、マーク式、配点100点

 共通テストの地学のセンター試験からの変更点として、選択問題(大問の選択)がなくなって、全問必答の5問構成となりました。センター試験以上に実験観察記録のデータや図・表を利用した考察問題が増えています。前の設問の考察を参考にして解く連動型の問題や、探究活動について分析し、推測して結論を出す過程を問う新傾向の問題も出題されました。

地学の共通テストはセンター試験と比べて全くの別物に変化しているわけではないので、センター過去問は効果的な対策手段となるはずです。

大学入学共通テスト地学の対策

 大学入学共通テストの地学の対策では、探究活動や考察問題が重視されているとはいえ、まずは知識問題対策として教科書範囲の重要用語を押さえることが大切です。ただし、用語を覚えるだけの対策では不十分で、その用語について理解する学習が重要となります。

見慣れない図や表が出てきますが、それら資料の情報を的確に読み取ることができれば教科書内の知識で解けるようになっています。

共通テストの地学では、センター試験の傾向と類似した問題が出題される可能性が高いので、センター過去問を解くことが効果的な対策方法となります。もちろん共通テストの新傾向を把握するためにプレテスト(試行調査)の問題にも挑戦してみましょう。

共通テスト地学で必要な力

 共通テスト地学で必要な力は、与えられた図や表などの資料データを正確に読み取る力です。読み取らないといけないデータ量がまずまず多いので、プレテストなどで傾向に慣れておきましょう。教科書レベルの基礎知識をしっかり身につけたうえで、考察問題に対応する力さえ磨いておけば高得点を狙うことも可能だと思われます。

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