目次
県外の公立高校(県立高校・都立高校・府立高校・市立高校)を受験するには?
県外から公立高校受験をできる方、できる条件について
県外からの公立高校受験をする場合、ある一定の条件を満たしている必要があります。
しかし、その条件は都道府県によりさまざまです。
例えば愛知県や兵庫県、広島県などほとんどの都道府県では
- 保護者とともに移住の場合のみ県外受験が可能です。
また上記の都道府県の場合
- 保護者が県外に住んでいて生徒は県内に住んでいる祖父母の家から通学する場合
- 生徒のみ移住する場合
県外受験は認められていません。
一方香川県では
- 保護者とともに移住の場合
- 生徒のみ移住の場合
- 生徒が県外の自宅から通学する場合
いずれの方法でも県外受験をすることが可能です。
次に島根県では
- 保護者とともに移住の場合、または県内に居住している確かな身元引受人がある場合
を県外受験の条件としています。
多くの公立高校に寮が併設されている島根県は、生徒だけが移住しても安心して暮らせる体制が整っており、全国から積極的に生徒を受け入れています。
同じ県内でも専門性の高い学科をもつ高校のみ、県外受験の条件が異なる都道府県もあります。
例えば茨城県では、専門的知識を学べる大子清流高校の農林科学科、海洋高校の海洋技術科・海洋食品科・海洋産業科、大洗高校の音楽コース、真壁高校の環境緑地科に関しては、入学日までに身元引受人がいることを条件に、全国から生徒を募集しています。
ただし、その他の茨城県の公立高校を県外受験する場合は、保護者とともに移住することを条件としています。
三重県でも水産に関する学科のある高校がない都府県に住んでいる生徒は、保護者の移住なしに三重県立水産高校に県外受験が可能です。ただし、他の三重県内の公立高校は保護者とともに移住することが条件となります。
このように、各都道府県によって県外受験の条件は異なります。必ず自分が志望する都道府県の条件を確認しましょう。
転勤・引っ越し等で転居しない人も県外受験はできる?
ほとんどの都道府県では、県内に居住することを県外受験の条件としていますが、一部の都道府県では県外の自宅からの通学でも、県外受験が可能です。
徳島県では、四国他県からの志願者であれば、徳島県外の自宅からの通学の場合も県外受験が可能です。
香川県は四国他県と限定はしておらず、県外の自宅から通学する場合も県外受験を受け入れています。
大阪府でも近隣府県の自宅からの通学が可能ですが、地形や交通機関等の関係で自宅のある府県の高校への通学が困難な場合や、その府県に志望する学科が設置されていない場合と、一定の条件が設けられています。
また、千葉県・茨城県・埼玉県のように、違う県でも隣接する学区であれば県内受験と同様に出願が可能な地域もあります。ただし、この場合は隣接する学区の公立高校が対象のため、隣の県でも違う学区の公立高校を志望する場合は県外受験となるので、注意しましょう。
公立高校の県外受験は不利?県外受験の大変さ
内申点はどう引き継がれるのか?不利になるのか?
茨城県や三重県は県外受験によって不利になることはないと発表しています。
ただし、内申点の計算方法が都道府県により異なるため、自身の成績によっては不利になる場合があります。
例えば、山口県から岩手県に引っ越して県外受験する場合。
山口県での内申点の算出方法は中1から中3まで一律で各45点満点であるのに対し、岩手県は中1は110点満点、中2は220点満点、中3は330点満点と、中3の成績が大きく影響します。
この様な場合中3の成績があまりよくない生徒は、内申点が不利になるといえるでしょう。
反対に、岩手県から山口県の高校に県外受験する場合は有利といえます。
内申点だけでなく、学力検査を実施する場合の問題傾向も都道府県によってさまざまです。
自身の得意分野と出題傾向が同じ場合は、有利になることもあるでしょう。
また、内申点と学力検査の比重によっても左右されます。
内申点に自信がない場合、内申点の比重が大きい都道府県に県外受験となると、不利といえます。
ただし、同じ都道府県内でも各高校で比重を決めている場合もあるため、志望校の情報を確認しておきましょう。
学力検査等の当日受ける試験の採点方法が、県外から受験する者だけ異なるから不利になる、というようなことはありませんので、安心しましょう。
全ての学校で県外受験を受け入れている?
基本的に多くの学校で、県外受験が受け入れられています。
県外受験は、各都道府県の条件を満たせば、その都道府県の県内受験と同様の扱いで受験することが可能です。
また、転勤等のやむを得ない事情による県外受験でなくても、県外から生徒を募集している高校もあります。
特に、水産系、芸能系のような専門性の高い学科のある公立高校は、全国から生徒を募集する傾向にあります。
同じ県外受験でも異なる条件が設けられている場合が多く、比較的受験しやすい高校であるといえるでしょう。
都道府県、高校・学科・コースにより条件はさまざまです。自分の志望校の条件をしっかり確認しましょう。
他県からの公立高校受験!県外受験の対策とポイント
住所や住民票はどうすればいいのか?
ほとんどの都道府県で生徒が高校受験をする際は都道府県内に居住する必要があります。
県外受験をする場合は、申請時に必要な書類として、入学までに転居することを証明する書類が求められることが多いです。引っ越し先の住所がすでに決まっている場合は、出願時にあわせて申告することもあります。
出願時に住民票の提出を求められることは少なく、入学日までや入学手続きの際に、提出を求められることが多いです。
住民票の提出期限や必要書類は、各都道府県により異なりますので、必ず確認しましょう。
都道府県によって受験対策のやり方が変わるのか?
志望校に合格するためには受験対策が必須です。
各都道府県によって内申点の割合や入試の出題傾向が異なるため、県外受験の場合は志望校の在る都道府県の受験対策が必須です。
公立高校の入学選抜は、内申点と学力試験で合否が決まります。
まず、内申点には中学校での定期テストの成績、提出物、授業態度などの勉強面はもちろん、部活動や委員会活動、ボランティアなどの課外活動の評価が含まれます。
これらの評価対象の期間は都道府県によって異なり、中1から中3の場合もあれば、中3のみの場合もあります。
加えて、内申点の計算方法も都道府県ごとに決められており、同じ中1~中3の内申点を対象としていても、各学年の配点が同じとは限りません。中3に大きく配点を設けていることもあります。
入学選抜に必要な学力試験も、内申点と同じく都道府県によって出題傾向や難易度が異なります。ほとんどが英語・数学・国語・理科・社会の5科目で行われ、同じ配点としていますが、中には英語・数学・国語の配点割合を高く、理科・社会の配点割合を低く設けているところもあります。配点が異なると、どの科目を重視して対策をするかも変わってくるので、志望校のある都道府県の学力試験について、よく調べておきましょう。
そして、内申点と学力試験の割合も、内申点:学力試験=1:1や内申点:学力試験=3:7と都道府県によりさまざまです。
いずれの都道府県の公立高校を受験する場合も、内申点と学力試験が受験の結果を左右することには変わりありません。日頃から勉強や課外活動に勤しむことが大切です。
受験先の都道府県の志望校を決める際のポイント
都道府県によって、県外受験についての説明会が実施されています。
可能であれば説明会に参加することをお勧めします。
ただ、受験先の都道府県が遠くて参加が難しいご家庭もたくさんあると思います。
もちろん、正式に各教育委員会のページに情報は発表されますので、参加できない場合も受験には問題ありませんのでご安心下さい。
県外受験において県内受験と勉強法で違うポイントは?
基本的には、県外受験と県内受験との勉強法の違いは、都道府県別の試験の傾向や難易度によります。県外受験をする場合は、都道府県によって入試内容が異なるため、まず引っ越し先の入試内容を確認し、試験傾向等に合わせて勉強法を工夫しましょう。
入学試験科目は5教科必要なところがほとんどですが、3教科受験が可能な場合も稀にあります。また、通常の学力検査に加えて特色検査や学校ごとの検査、面接が必須の都道府県もあります。小論文や実技検査等を行うこともありますが、これらは都道府県ごとというよりは、学校ごとに設定されている場合が多いです。
面接も合否判定を行うために重要な試験のひとつです。よほど失敗をしない限りは面接で落とされるというケースは珍しいですが、必ず最低限の対策だけはしておきましょう。
例えば、神奈川県で実施されている特色検査では、教科間にまたがる知識を関連付けて考える思考力や、グラフ・資料等を読み取る読解力が非常に求められます。暗記や頻出問題パターンを解けるようにする繰り返しの勉強法だけではこれらの問題には太刀打ちできません。神奈川県で県外受験をする場合は、このような出題のない地域の県内受験に向けた勉強法ではなく、説明できるレベルの本質的な理解をした知識作りや、文章を含め資料等を読み取る読解練習を意識した勉強法で受験勉強を進めることが大切です。
また、県外受験先の都道府県の試験問題に慣れるためには、その都道府県で実施されている模試を受験することをお勧めします。県内受験の場合は、学校や地域の塾で模試を受ければ良いですが、県外受験の場合は、受験先の地域で有名な模試を調べて出向いて受験するか、自宅受験の可否を調べる必要があります。
県外受験先の有名な模試の過去問等があれば、それも活用するのが有効な勉強法と言えるでしょう。
県外受験をする場合は、都道府県ごとに受験に必要な対策が異なるため、受験する都道府県ごとに違う勉強法で受験勉強をすることが大切です。
県外の私立高校を受験するには?
県外から私立高校受験をできる方、できる条件について
ほとんどの私立高校で県外からの受験が可能です。ですので受験できる条件としては、自らがその学校に通学できるのであれば受験条件を満たしていると言えます。
交通機関を使用して通学する方法、私立高校のある地域に親戚がいる場合は、親戚の家から通学する方法、または学校の寮や賃貸マンション・アパートから通学する方法があります。
高校によっては、寮を併設している私立高校も存在していますので、志望している私立高校に直接ご確認ください。
転勤等のやむを得ない事情がある場合だけでなく、私立高校ならではの教育プログラムに魅力を感じ、県外から受験する人もたくさんいます。
転勤・引っ越し等で転居しない人も私立の高校に受験可能?
志望する私立高校のある都道府県に転居する必要はありません。公立高校と違い、私立高校は県外受験の場合でも同じ都道府県への転居を求められることは、ほとんどありません。
また、近隣の都道府県の私立高校に通学する生徒もたくさんいます。
県外受験の場合は、公立高校に比べて私立高校の方が条件もなく、受験しやすいといえるでしょう。
私立高校の県外受験は不利?
県内で受験する生徒よりも合格点は高くなる?
私立高校の場合、県内受験と県外受験で合格点に差はないと思われます。
一般的に私立高校では専願と併願と2つの受験方法があります。そのため、入学する意思の固い専願の方が一定の点数加算など優遇措置がとられ、合格点が高くなることはあります。しかし、県内受験か県外受験かで優遇措置がとられることはないでしょう。
県外受験で不利な点があるとすれば、授業料軽減助成金や奨学給付金の対象外となる場合があることでしょう。東京都では生徒と保護者ともに都内在住であること、兵庫県や広島県は、保護者が県内在住であることが、それぞれ支給条件のひとつとなっています。
全ての私立高校で県外受験を受け入れている?
おそらく、すべての私立高校で県外受験を受け入れています。
ただし、寮の併設がない私立高校に県外から生徒のみ移住して一人暮らしをする場合は、通学許可がおりない可能性があります。
志望する私立高校の出願条件を必ず確認しましょう。
他県からの私立高校受験!県外受験の対策とポイント
私立高校の県外受験に関しては各都道府県というよりも、各高校ごとに条件が設定されています。
公立高校と比べると比較的制限や条件が少ないケースがほとんどになります。
各高校のホームページの入試要項などを調べると良いでしょう。
住所や住民票はどうすればいいのか?
公立高校と違って、私立高校の場合は住所や住民票を移さなくても受験、通学が可能な高校も多いです。
ただし、親元から通わなければならないという制限を設けている高校もありますので、この点はホームページなどで確認、高校に問い合わせをしてみると良いでしょう。
県外受験をする時の高校の選び方
偏差値・学力レベルから受験可能な高校をピックアップ
県外受験をする時の高校の選び方として、まず、自身の偏差値や学力レベルから志望校を選ぶとよいでしょう。
各高校の偏差値や学力レベルは、駿台模試等で確認することができます。ただし、各都道府県によって、模試を実施している学習塾が異なる場合がありますので、注意しましょう。例えば、東京都と大阪府でそれぞれ異なる学習塾の模試の偏差値表を見た場合、同じ偏差値60だから同じ学力の高校というわけではありません。また、毎年若干の変動がありますので、最新の情報を見て判断することが大切です。
偏差値表を活用することで、自身の学力に合った高校を複数選択した後、その高校の過去の合格ボーダーラインを確認してみましょう。実際に志望校の過去問を解き、その合格ボーダーラインと自身の成績と照らし合わせて、志望校が自身の学力に本当に合っているか確認するとよいでしょう。
校風や教育方針が自分に合っているか確認する
自身の偏差値・学力レベルから複数高校をピックアップできたら、それらの高校の校風や教育方針が自分の求めているものと一致するか、を確認しましょう。3年間を過ごす高校生活なので、自分にとって過ごしやすい環境であることが大切です。
学業に重きをおいている高校や、学業と部活動どちらも大切にしている文武両道の高校等、校風や教育方針はさまざまです。私立高校の場合は、宗教組織が設立母体で宗教の授業がある高校や、国際バカロレアのカリキュラムを設けていたりと、公立高校より各高校の特徴が異なるといえます。
事前に高校のホームページを確認したり、資料請求をして、高校の情報を得ましょう。高校の説明会に足を運ぶことができるようであれば、ぜひ参加しましょう。
通える範囲の周りの都道府県で複数受験できる高校はないか?
多くの都道府県では公立高校は1つのみしか受験ができませんが、兵庫県のように、公立高校でも第一志望校と第二志望校を志願できる都道府県があります。※兵庫県は複数志願可能な高校が限られています。
周りの都道府県で複数受験が可能な高校があるかどうか、一度確認してみましょう。
私立高校の場合は、併願での受験で複数の高校を受験することが可能です。私立高校の併願受験には、公立高校1校のみ受験可能な場合や他の私立も受験可能な場合があります。複数受験が可能といえど、高校によって条件は異なりますので、必ず各高校の要項を確認しましょう。
卒業後の進路を実現できる高校か確認する
充実した高校生活を過ごすための高校選びも大切ですが、高校卒業後の進路も志望校を選定する上で、大切な判断材料です。
卒業後は大学への進学がほとんどの高校や、就職がほとんどの高校などありますので、自分の描く将来とマッチしているかを確認しましょう。高校のホームページや資料請求をして、情報を得るとよいでしょう。
行きたい高校がみつからない時やわからない時には
もし行きたい高校が見つからなければ、一度自分が高校に何を求めるのかを整理してみましょう。入りたい部活がある、通学時間は短い方がいい、おしゃれな制服がいい等なんでもいいので、たくさんピックアップしてみましょう。そして、少しでも興味がある高校のホームページを見たり、資料請求をして、時には実際に説明会に足を運んで、高校について理解を深めていきましょう。さまざまな高校を見ることで、漠然と抱いていた高校に求めるものが明確になってきたり、学びたいと思えるものに出会えたり、新たな発見があると思います。
県外受験に学習塾・家庭教師は対応できる?
家庭教師、オンライン家庭教師の場合
県外受験の場合、私立高校は高校別で入試傾向や対策が違う事はもちろんの事、公立高校も都道府県単位で入試傾向と対策が変わってきます。担当の家庭教師や、家庭教師を派遣している家庭教師会社が県外受験の場合の入試対策を把握している場合は、県外受験対応は可能です。ただ家庭教師によっては受験戦略を志望校に合わせて立てられない場合や、家庭教師会社からの指導がない場合もありますので、しっかりと確認の上お申込みが必要です。
まずは、家庭教師を依頼される場合、県外の志望校に対応する指導が可能かどうかを確認して依頼する方が良いでしょう。
学習塾の場合
地域密着の学習塾の場合は、その地域に合わせた受験対策指導を行っていますので、県外受験に対応できる学習塾は多くはありません。全国展開しているような大手学習塾やフランチャイズ展開していて全国に塾を展開しているような学習塾でしたら、県外受験の場合でもノウハウがある場合がありますのでご確認の上受講を判断すると良いでしょう。
県外受験希望者の方を第一志望高校合格に導く!オーダーメイドカリキュラム
じゅけラボでは県外受験(公立高校・私立高校)を希望する生徒を志望高合格に導く事ができる3つの特徴があります。
1:志望する県外の高校(公立・私立)に合わせた受験対策カリキュラム
県外の志望高校合格に必要な学力と、あなたの現在の学力のギャップを埋める為に必要な学習内容、学習量を明確にします。そして、第一志望大学入試までに、「何を」、「どの順番」で、「どのぐらい」勉強すれば良いのかを明確にして、合格に向けて一切の無駄を省き、効率的に学習する為の受験戦略を作成します。
2:志望校に合格する為に必要なあなた専用の学習プラン
まわりに県外受験をする友達や明確にアドバイスしてくれる人がいなくても安心!毎日、どの科目の、どの問題集・参考書の何ページを学習すれば良いか?これらが全て記載されたあなた専用の学習スケジュールを毎月作成してお届けします。県外の第一志望高校に合格する為のあなただけの学習計画表が手に入ります。
3:学習計画通りに進める事ができる正しい勉強法の指示
問題集や参考書、学習内容に合わせた最適な正しい勉強法を指導します。
しかも自分のレベルに合わせて段階別に学習を進めていく事ができるので、つまずかずに学習計画通りに勉強を進めていく事ができます。