2024年共通テスト対策
2023年共通テストの結果から考察

  • 問題作成方針が固まり、出題傾向はそのまま
  • 身近な題材や実践的な題材の出題が増加
  • 今後の共通テストでも知識は必須
  • 令和7年度以降はさらに変化!

2023年共通テスト 入試傾向や難易度はどう変わったのか?

3回目を迎え、「共通テスト」という名称も浸透してきましたが、2023年度の共通テストはどのような傾向だったのでしょうか。ここでは、前年の共通テストとの傾向の違いや難易度の変化について解説します。

共通テストの入試傾向の変化

2023年度の共通テストは、引き続き「思考力」「判断力」「表現力」を問う方針で、必須の知識や解法を身につけた上で、文書や図表、資料の内容を正確に把握して解く力を問う問題が多く出題されました。どの科目でも文章量が多く、資料も多用されているため、スピーディーに内容を把握して解答を導く流れを見出せるかどうかがカギとなりました。

また、身近な内容に絡めた出題も見受けられ、単なる机上の知識ではなく、実際に使える知識を問う傾向も、共通テストならではのものとなってきました。

2023年度は難化したのか?難易度の変化

2023年度の共通テストでは、難化した科目もありましたが、前年(2022年)に特に難化が注目された「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」を含めて易化している科目もあり、共通テストはまだ調整段階という様子が伺えました。

2023年度の共通テストでは、以下のような難易度の変化がありました。

難化科目

「英語(リーディング)」「物理基礎」「生物」 「世界史B」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」

易化科目

「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」「化学基礎」「日本史B」

教科 科目 2023年度平均点 2022年度平均点 前年差
外国語(英語) リーディング 53.81 61.80 -7.99
リスニング 62.35 59.45 +2.9
数学 数学Ⅰ 37.84 21.89 +15.95
数学Ⅰ・数学A 55.65 37.96 +17.69
数学Ⅱ 37.65 34.41 +3.24
数学Ⅱ・数学B 61.48 43.06 +18.42
国語 国語 105.74 110.26 -4.52
理科 物理基礎 28.19 30.40 -2.21
化学基礎 29.42 27.73 +1.69
生物基礎 24.66 23.90 +0.76
地学基礎 35.03 35.47 -0.44
物理 63.39 60.72 +2.67
化学 54.01 47.63 +6.38
生物 48.46 48.81 -0.35
地学 49.85 52.72 -2.87
地理歴史 世界史A 36.32 48.10 -11.78
世界史B 58.43 65.83 -7.4
日本史A 45.38 40.97 +4.41
日本史B 59.75 52.81 +6.94
地理A 55.19 51.62 +3.57
地理B 60.46 58.99 +1.47
公民 現代社会 59.46 60.84 -1.38
倫理 59.02 63.29 -4.27
政治・経済 50.96 56.77 -5.81
倫理,政治・経済 60.59 69.73 -9.14

生物の平均点は、2年連続過去最低となり、科目間の点差が大きくなったため、得点調整が行われました。下の表では、得点調整後の平均点ですが、得点調整は選択科目間で20点以上の平均点差が生じている場合に実施されるため、生物の難易度が明らかに高かったことがわかります。

英語のリーディングでは、記述内容の整序やプレゼンのスライド完成など、今までにない形式の出題が見られました。

ただし、平均点の上下はあるものの、実際の問題自体は「難化」というより傾向の変化が目立ち、平均点の推移は傾向変化によるものと考えられます。特に上位層の生徒からは、センター試験より優しくなったという意見もあります。実際に、知識がなくとも読解力と思考力で解ける問題も見られ、付け焼き刃の覚える学習ではなく、「思考力・判断力・表現力」といった本質的な学力を伸ばす学習を積み重ねている生徒が点数を伸ばす結果となっています。

2023年共通テスト問題からみる2024年共通テスト問題の出題傾向予想

2024年共通テストの傾向

問題作成方針が固まり、出題傾向はそのまま

2023年度の出題傾向を見ると、共通テストの問題作成方針が固まって、2024年度の出題傾向もそれを踏襲すると予想されます。文章量や資料が多く、多くの情報から必要な情報を選んで活用し問題を解く力が求められるでしょう。「思考力・判断力・表現力」に加え、読解力や処理能力といった力が必要です。

これまでに実施された共通テストの出題形式に慣れておくことが重要な対策になるでしょう。

身近な題材や実践的な題材の出題が増加

英語(リーディング)のプレゼンテーションに関する問題、数学IAの軌道と放物線、数学ⅡBの複利計算と等比数列といった身近な題材や実践的な題材が、前年に引き続き出題されています。この傾向は2024年度も引き継がれ、どの科目でも、学習した知識を実生活や実践的な場面に結びつけて考えられる力が問われていくでしょう。

今後の共通テストでも知識は必須

共通テストで思考力や読解力、処理能力といった力が重視されていることは間違いありませんが、基本知識を軽視することはできません。必須の知識や解法を身につけていることを前提に、文章や図表、資料を読み解いて、持っている知識をいかに活用して問題を解くかが重要になってきます。

2024年国公立大学入試の共通テストボーダー予想

ボーダーラインは各予備校が設定した、合格者の割合が”指定した割合”になる点数のことを指します。前年度の入試結果や募集人員など様々な要素を分析して設定されます。

この”指定した割合”は予備校によって異なり、河合塾の場合は合格者の割合が50%になる点数を、駿台・ベネッセdは合格者の割合が60%になる点数をそれぞれボーダーラインに設定しています。

共通テストでボーダーラインを割る点数であっても、二次試験で良い点数を取ることで合格する場合もあります。

大手予備校の模試を受けると志望校の合格可能性を判定してくれます。A判定・B判定・C判定等の指標がありますが、あくまでもその模試の受験者の得点から算出されたものです。指標の1つとして活用しつつも、実際の志望大学のボーダーを念頭に置いて準備を進めましょう。

各大学のボーダーは、大学の公式WEBサイトや赤本等にも「合格最低点」「得点率」などの項目で掲載されている場合があります。ぜひ、志望校のボーダーをチェックして模試や過去問に挑みましょう。

90%以上必要な大学

共通テストのボーダーが90%以上の大学は次の通りです。

など

85%以上必要な大学

共通テストのボーダーが85%以上の大学は次の通りです。

など

80%以上必要な大学

共通テストのボーダーが80%以上の大学は次の通りです。

などの難関大学

75%以上必要な大学

共通テストのボーダーが75%以上の大学は次の通りです。

などの準難関大学

70%以上必要な大学

共通テストのボーダーが70%以上の大学は、その他の国公立大学です。

共通テスト対策はいつからするべき?

共通テスト対策はいつから始める?

共通テスト対策は、いつから取り組むのがよいのでしょうか。

ここでは国公立・私立および最難関・医学部にわけて、それぞれいつごろから始めるのがよいかについて記載しました。

ご自身の第一志望がどこかによって取り組むのが良い時期も変わってきますので、参考にしてください。

国公立大学(理系・文系)

国公立大学の共通テスト対策

英語・数学・現代文を除く2次試験の受験科目でない科目については、遅くとも夏以降は対策が必要です。理系の場合は古文・漢文と社会科目、文系の場合は理科・社会の2次試験受験科目でない科目については、遅くても夏休みから取り組むようにしましょう。

2次試験の受験科目については基礎固めは早急に終わらせて2次試験対策を行い、11月頃から共通テスト対策を始めましょう。2次試験対策がそのまま共通テスト対策になりますが、基礎固めができていないまま取り組んでも結果が出にくいので注意しましょう。

私立大学(理系・文系)

私立大学の共通テスト対策

私立大学を第一志望にする場合は、基本的には一般入試を重視するのが鉄則です。そのため、共通テスト対策は直前期に行います。

個別の入試の過去問演習を優先しながら、余裕がある場合は11月くらいから共通テストの勉強も始めるといいでしょう。

注意したいのが、一部の大学や学部・学科では共通テスト受験が必須となっていることです。

たとえば立教大学は、全学部で大学独自の英語試験を廃止し、共通テストの英語か英検やTOEICなどの外部検定を判定に用いることになっています。

志望大学・学部の受験科目などはあらかじめチェックしておきましょう。

最難関大学(東大・京大)

最難関大学の共通テスト対策

東大・京大を受験するためにはもちろん共通テストの受験が必要ですが、配点は2次試験のほうが高めです。ただ足切りがありますので、共通テストで十分な高得点を得る必要があります。

2次試験に必要でない科目についても遅くとも夏頃から準備を始め、11月ごろからすべての科目で本格的に共通テスト対策を始めましょう。

医学部

医学部の共通テスト対策

とくに国公立大学の医学部を受験する場合、二次試験の勉強については十分に対策ができているという前提で考えるなら、11月頃から始めることをおすすめします。センター試験のときと同様、共通テストでも足切りがあります。共通テストで十分な高得点を見込めるよう、11月ごろには共通テスト対策を始めましょう。

11月・12月に大手予備校の共通テスト模試が開催されます。これを受験して自分に足りないもの、苦手な科目や問題などを把握・分析し、早急に対策をしなくてはなりません。

共通テストに関するアンケート結果では、勉強を始めるのに最適な時期と実際に始めた時期にズレが

じゅけラボでは、2023/4/26~2023/5/2の期間で、大学入学共通テストを受験したことがある方を対象に、大学入学共通テストに関するアンケートを実施しました。

共通テストをいつから始めたか

「大学入学共通テストの勉強はいつから始めましたか?」という質問では、ボリュームゾーンが高3の4月~6月、高3の7月~9月、高2の10月~12月という結果になりました。

共通テストの勉強はいつから始めるのが良いか

「共通テストの勉強はいつから始めるのが良いと思いますか?」という質問では、ボリュームゾーンは高2の10月~12月、高2の7月~9月、高1の4月~6月という結果になりました。

この結果から、実際に共通テストの勉強を始めた時期と、勉強を始めるのに最適だと思う時期にずれがあることが分かります。

共通テストを始めるのに最適な時期

個別の回答を見ても、「勉強をいつから始めるのが良いか」の質問で回答した時期より実際に勉強を始めた時期の方が遅かった人が半数以上を占め、共通テストの勉強を始める時期は早ければ早いほど良いということが分かります。

共通テストの勉強をもっと早く始めるべきだった

志望校合格のためには、早めの戦略立案・対策を

志望校合格のためには、早目の戦略立案・対策を

上記のアンケート結果を見ても分かるように、共通テスト対策は早めに取り組んだほうが有効です。

ただ、基礎的なことができていないままに闇雲に過去問に取り組んでも効果はありません。

受験大学や教科・科目によって取り組む時期に差はありますが、基本的な知識を身につけたうえで余裕を持って対策を始めましょう。

共通テスト対策ならじゅけラボ。カリキュラムの特徴はこちら

センター試験過去問は現役生にも浪人生にも共通テスト対策としておすすめの問題集・教材

共通テスト対策に引き続き有効なセンター試験の過去問には、時間をかけて作成された良問が多く存在します。なぜかというと、ほとんどの受験生が受験するだけでなく、その得点はそれぞれの大学の入試結果に大きく影響するからです。

センター試験の過去問には、学力の基礎となる要素が随所にみられます。また、今年実施された共通テストに関しても同様です。共通テストに向けた対策をすることは、結果として基礎固めに繋がるのです。浪人生・現役生問わず必携の問題集であることは間違いないでしょう。

授業で基礎基本を習得するのはもちろんのこと、センター試験・共通テスト対策に取り組むことで基礎固めを徹底的に行うことは、合格・高得点への欠かせないルートです。

2024年度の科目別共通テスト対策方法

2024年度の共通テストの出題方針は、2023年度から大きく変わらないと予想されます。そのため2023年度の共通テスト対策の勉強法としては、これまでの共通テストの過去問の傾向を分析して対策を進めていくとよいでしょう。

知識をもとにした応用力・思考力を試される問題が出題されるため、知識・公式の暗記にとどまらず、身につけた知識をどのように活用して問題を解くのかを意識した学習を普段から心がける必要があります。

大学入試共通テスト2024年度(令和5年度)科目別対策

2021年〜2023年の共通テストの出題形式、出題傾向、難易度等を基にして、2024年の共通テスト対策を科目ごとに最適な対策を行いましょう。センター試験ほど過去問がたくさんないからこそ、正しい分析、早い時期からの対策が必須です。共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にしていち早く共通テスト対策を進めていきましょう。

英語

共通テスト2024英語

2022年度の共通テスト英語は、2023年度と大きな傾向の変化は見られませんでした。一方で、出題形式で内容の整序やプレゼンテーションの補足といった新しいものが見られ、応用力・思考力を問われる問題が主となっています。

リーディングに関しては語数が多く、読解のスピードが求められています。平均点は、出題形式の異なる出題によるものか、前年度(2023年度)から下がっていますが、大きく易化・難化することはないものと予想されます。

英語は積み重ねが必要な教科のため、早いうちから基礎・基本の定着を図り、その上でセンター試験・共通テスト過去問および準拠の問題集で演習を積んでいきましょう。

共通テスト 英語の対策について詳しくはこちら

数学

共通テスト2024数学

2023年は前年度に比べて難易度が抑えられ、平均点も上がりました。そのため2024年度以降はこの難易度が維持されると思われますが、けっして油断せずに準備しましょう。

数学IAの軌道と放物線、数学ⅡBの複利計算と等比数列といった身近な題材が出題され、2024年度でもその傾向が続くものと思われます。

また、思考力・応用力が問われる問題が出題されるため、マークに絞った対策問題よりしっかり答案を書く練習をするほうが有効です。

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国語

共通テスト2024国語

2023年度と比較して大きな傾向の変化は見られず、思考力を問う傾向が強化されました。複数の文章や資料を比較して検討するという出題形式は2024年も踏襲され、引き続き出題されることが予想されます。

基本的な語彙や知識をベースにした思考力・応用力を身につけることが今後の学習ではますます欠かせなくなっています。

共通テスト 国語の対策について詳しくはこちら

生物

共通テスト2024生物

2023年度の生物は前年と同様に難化傾向にありました。

生物の知識に対するしっかりとした理解を前提とした出題で、暗記中心の学習をしていてはまったく太刀打ちできない内容となっています。分野に跨がる融合問題やデータから読み取る問題、実験結果から考察する問題が出題され、生物的知識に基づく思考力・応用力が求められています。また文章量が長くなっており、読解力・処理能力も必要とされているので、入念な準備が必要です。

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化学

共通テスト2024化学

他の科目と同じように、図やグラフなどから読み取り答えさせるといった出題が目立ち、思考力や応用力が問われています。大きな傾向は2024年度も変わらないと考えられます。とはいえ知識や公式の暗記だけでは太刀打ちできない、分野に渡った融合問題や考察問題が出題されるため、決して油断せず入念な準備をしましょう。

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物理

共通テスト2024物理

2023年度は、引き続き公式や解法を丸暗記しただけでは対応できない応用力を問われる問題が出題された。また物理の全範囲からの出題で、特定分野だけに偏った出題がされることはないということも同じで、2024年度もその傾向は続くと思われます。

大問1は小問の集合、大問2〜4は各分野からの出題で、その傾向は続くと考えられます。

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地学

共通テスト2024地学

2023年度の共通テスト地学は大問数は5題で、第1問は総合問題として基本的な知識問題・考察問題が出題され、第2問〜第5問は各分野からの出題と、各分野からバランスよく出題されました。

前年度に引き続き単純な知識問題は減少し、探究活動となる実験や観察の記録を題材に考察する問題、図やグラフから必要な情報を抽出して関係性や傾向をとらえる問題を中心に出題されました。この傾向は2024年度も続くと思われます。

共通テスト 地学の対策について詳しくはこちら

生物基礎

共通テスト2024生物基礎

2022年の生物基礎は、生物の基本的な知識・用語を正しく理解し、それを活用できているかを問う設問が目立ちました。考察問題の比率が増えており、基本的な知識を基にした応用力や思考力を問うという、共通テストの傾向通りの出題だったと言えます。

特定の分野に偏ることなく幅広い分野から出題され、教科書の内容が身についていないと差がついたものと思われます。

共通テスト 生物基礎の対策について詳しくはこちら

化学基礎

共通テスト2024化学基礎

2023年の化学基礎は、前年度と同じく大問1は小問集合形式、大問2が総合問題でした。大問2はグラフや表を基に解答を導く必要がある読解力や応用力が求められる問題で、基本的な知識を基にした思考力・応用力を問うという共通テスト全体の傾向どおりの出題でした。この傾向は2024年度も続くと思われます。

共通テスト 化学基礎の対策について詳しくはこちら

物理基礎

共通テスト2024物理

2023年の物理基礎は、公式を用いるだけで解けるような設問が少なく、思考力・判断力を必要とする設問が増えました。また計算問題や思考力を問われる問題などさまざまな形式の問題が出題されました。

基礎的な知識を基にした応用力や判断力などを問う共通テスト全体の傾向に沿った出題で、この傾向は2024年度も変わらないと思われます。

共通テスト 物理基礎の対策について詳しくはこちら

地学基礎

共通テスト2024地学基礎

2023年の地学基礎は前年度よりも大問が一つ増えたもののマーク数は変わらず、各分野からバランスよく出題されました。

地学の基本的な知識・用語を正しく理解し、それを活用できているかを問う設問が目立ちました。考察問題の比率が増えており、基本的な知識を基にした応用力や思考力を問うという、共通テストの傾向通りの出題でした。

共通テスト 地学基礎の対策について詳しくはこちら

日本史

共通テスト2024日本史

2023年度の日本史Bは正確な歴史知識をもとにした思考力や推論する力が試される出題で、前年の難化の反動か、平均点が上昇しました。

1つのテーマについてさまざまな角度から考察させる問題が出題され、地図や絵図、写真・グラフなどを駆使した出題は定着したと考えられます。

今後も知識をもとに思考力を試す傾向は変わらず、一問一答などの暗記中心の学習では共通テストには対応できないと思われるため、正確な知識を身につけた上でその知識を応用できるように準備しましょう。

共通テスト 日本史の対策について詳しくはこちら

世界史

共通テスト2024世界史

2023年度の世界史Bは前年と比べて難度に大きな差はなく、地図や資料などの資料を用いた考察問題・応用力を問う問題が多く出題され、正確な知識をもとにした思考力や応用力を問うという共通テストの傾向も変わっていません。2024年度も出題地域や分野、時代の違いは見られるかもしれませんが、この大きな傾向は変わらないでしょう。

共通テスト 世界史の対策について詳しくはこちら

地理

共通テスト2024地理

2023年度の地理は前年度から引き続き、正確な知識を基にして各資料から論理的に正解を導く必要がある問題が出題されました。この傾向は続くものと思われ、まずは地理に関する正確な知識を身につけることを前提として、思考力・応用力が求められる出題がされると考えられます。

自然災害や環境問題、あるいはSDGsなどの地球規模の課題や、人口構成の変化などから推測する地域的課題などのテーマに基づく出題が目立ち、教科書の知識だけでなく、時事的なテーマや身近な体験から考えさせる問題も見られるため、地理的な事象を日常から問題意識をもって観察することが有効と言えます。

共通テスト 地理の対策について詳しくはこちら

政治経済

共通テスト2024政治経済

2023年度は文章量が多く速読力が求められました。問題の傾向としては他の科目と同じく、正確な知識をもとにした思考力や応用力を求める問題で、この傾向は2024年度も続くと思われます。

特徴として、選択肢が6つ以上ある設問があり、より正確な知識が求められるようになっていると言えます。出題範囲は教科書を超えることはありませんが、曖昧に覚えているだけでは太刀打ちできないと言えるでしょう。

共通テスト 政治経済の対策について詳しくはこちら

倫理

共通テスト2024倫理

2023年度の共通テスト倫理は前年度と出題範囲や設問数、問題の構成に変化はありませんでした。資料・統計に関する問題が多く、難易度は高めです。他の科目と同じように、正確な知識をもとにした応用力・思考力を求める共通テストの趣旨に沿った出題で、この傾向は2024年も同様と思われます。

細かい知識を問うよりも、現代の事例・具体例に沿って出題する例が目立ち、この傾向も続くと思われます。時事や社会的な事象に目を向けておくことが対策になりますので、日頃から社会に関心を持っておくことが大事です。

共通テスト 倫理の対策について詳しくはこちら

倫理、政治・経済

共通テスト2024倫理政経

2023年度の倫理、政治・経済は、前年度と同様、会話文・資料文を読ませる設問が多く出題されました。2024年度も大きな変化はないものと予想されます。

特に政治経済分野では知識に加えて文章読解力・資料読解力・論理的思考力などが必要とされ、基本的な知識を身につけていることを前提として論理的な思考力や応用力が求められる共通テストの全体的な傾向どおりでした。

会話文や資料文を読ませる設問が多く出題され、読解力・速読力がないと回答に時間がかかると予想されます。読解力・速読力を鍛えることが求められます。

共通テスト 倫理政経の対策について詳しくはこちら

現代社会

共通テスト2024現代社会

2023年度の共通テスト現代社会は、前年度と比較して問題の構成や出題範囲、設問数に変化はなく、2024年度も大きな変化はないものと予想されます。概ね半分が知識が身についているかを問う問題、半分が知識を身に着けた上での思考力・応用力を問う問題で、他の科目と同様に共通テストの趣旨に沿うものとなっています。

設問数や難易度に大きな差はありませんでしたが、設問文がセンター試験に比べて長くなっており、読解力のない受験生にとっては難易度が上がったように思われるかもしれません。長文を素早く読み趣旨を掴む力をつけておくことが求められます。

共通テスト 現代社会の対策について詳しくはこちら

2024年度(令和6年度)の共通テスト日程

出願から共通テスト当日までのスケジュール

2024年度の共通テストは、2024年1月13日(土)・14日(日)で実施予定です。

例年どおりであれば、6月頃に選抜要項発表、10月上旬に出願開始となります。

そして共通テストの自己採点結果をもとに最終的な出願校を選定していきます。

共通テストスケジュール

共通テスト当日のタイムスケジュール

2024年度の共通テストは上述通り2024年1月13日(土)・14日(日)の2日間で実施。

出題教科と試験時間は下記のとおりとなっています

  • 国語 80分
  • 地理歴史・公民 1科目選択 60分、2科目選択 130分うち解答時間120分
  • 数学 数学I 70分、数学Ⅱ 60分
  • 理科 理科1 2科目選択 60分、理科2 1科目選択 60分/2科目選択 130分うち解答時間120分
  • 外国語(英語) リーディング 80分、リスニング 60分うち解答時間30分

共通テスト当日のタイムスケジュール ※試験時間は2023年度のもの

試験日 教科 科目 試験時間
1月13日(土) 地理歴史公民 世界史A 世界史B日本史A 日本史B地理A 地理B現代社会 倫理政治経済 倫理・政治経済 2科目選択9:30 - 11:401科目選択10:40 - 11:40
国語 国語 13:00 - 14:00
外国語 英語ドイツ語 フランス語中国語 韓国語 英語(リーディング)ドイツ語 フランス語中国語 韓国語15:10 - 16:30
英語(リスニング)17:10 - 18:10
1月14日(日) 理科① 物理基礎 化学基礎生物基礎 地学基礎 9:30 - 10:30
数学① 数学I 数学I・A 11:20 - 12:30
数学② 数学Ⅱ 数学Ⅱ・B簿記・会計 情報関係基礎 13:50 - 14:50
理科② 物理 化学 生物 地学 2科目選択15:40 - 17:501科目選択16:50 - 17:50

2024年共通テスト対策カリキュラム

志望大学の共通テストボーダーを踏まえた学習内容と学習計画

志望大学の共通テストボーダーを踏まえた学習内容と学習計画

志望大学・学部が決まり、合格に必要な共通テストボーダーがはっきりしたら、現在の学力と照らし合わせて合格するためにはどんな勉強をしなければいけないのか、どれくらいの時間と量の学習をしなければいけないのかを把握しましょう。

ひたすら問題演習をくりかえしたりたくさんの参考書を読んだりしても必要な学力は身につきません。

何をどれくらい勉強しなければいけないのかを正確に把握し計画を立てましょう。 

共通テストの入試傾向と対策を明確にした効率的な勉強

共通テストの入試傾向と対策を明確にした効率的な勉強

これまで実施されてきた許通テストではっきりしてきたのが、共通テストの趣旨に沿って単に知識を覚えるだけでは対応できない問題が出題され、思考力や判断力・応用力が問われるということです。

正確な知識・理解は当然として、それを基にした応用力・思考力です。そのため、単に暗記量を増やすだけでは太刀打ちできません。

共通テストの傾向と照らし合わせて、最短の時間で合格できるよう効率的な学習を行いましょう。

思考力を必要とする問題を解く力を身につける

思考力を必要とする問題を解く力を身につける

各種の資料や統計・グラフから読み解く、会話文や長文から出題意図などを正確に読み解くなど、単なる知識・公式の暗記だけでは太刀打ちできない出題がされています。

まずは教科書内容の正確な理解と知識の確実な定着のうえで、思考力・応用力を身に着けられるよう準備することが求められます。

単なる暗記や問題をひたすら解くといった学習では合格は覚尽きません。共通テストで求められる学力を身に着けられるような学習をこころがけましょう。

大切なのは、早期に対策を始めること。そして共通テストで求められる学力が身につけられるように計画を立て学習をすすめることです。

じゅけラボ予備校なら、ひとりひとりの現状に合わせた最短距離で効率的にすすめるオーダーメイドカリキュラムに沿って学習ができます。

じゅけラボ予備校のカリキュラムの特徴

令和7年(2025年度)さらに変化!大学入学共通テストの出題科目

高等学校の新学習指導要領が定まり、2022年4月に高校に入学する生徒から順に新学習指導要領に基づく授業を受けることになっています。それに伴い2025年度入試から出題教科や内容が変更されます。

大学入学共通テストも大幅に刷新されることになっています。

教科「情報」が加わり、現行の6教科30科目から7教科21科目となります。

また、試験時間も変わることになります。

出題教科・科目の変更点は下記のとおりとなっています。

  現行 2025年度
国語 国語 国語
地理歴史 世界史A・B、日本史A・B、地理A・B 地理総合・地理探求、歴史総合・日本史探求、歴史総合・世界史探求、地理総合・地理探求、公共・倫理、公共・政治経済
公民 現代社会、倫理、政治経済、倫理・政治経済
数学 数学I、数学I・A、数学Ⅱ、数学Ⅱ・B、簿記・会計、情報関係基礎 数学IA、数学I、数学ⅡBC
理科 物理、物理基礎、化学、化学基礎、生物、生物基礎、地学、地学基礎 物理、物理基礎、化学、化学基礎、生物、生物基礎、地学、地学基礎
外国語 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語
情報 新設

大学入学共通テストについてのよくある質問

共通テスト、前年度との違いは?

昨年度同様、思考力を問う傾向がより顕著となり、基礎的な学力は当然として、それを応用できる力について問われていると言えます。

共通テストの入試傾向は?

共通テストが利用できる私立大学は?

多くの私立大学で共通テストを利用した入試が実施されており、さらに拡大しています。

共通テストが利用できる私立大学はこちら

共通テストのボーダーはどれくらい?

共通テストのボーダーは大学ごとに異なります。9割以上の得点が必要な大学もあれば、7割程度の得点で合格可能性がある大学もあります。

国公立入試の共通テストボーダーはこちら

センター過去問は共通テスト対策になる?

共通テストではセンター試験から形式や傾向が変わった部分がありますが、センター試験の過去問は共通テスト対策になります。

センター過去問を使った共通テスト対策

共通テスト対策はいつからするべき?

共通テスト対策は今からでもすぐに始めましょう。できるだけ早く傾向把握に取り組むことが大切です。

共通テスト対策の開始時期

共通テストの対策方法は?

共通テストの対策をするには、過去問を通じて出題傾向をしっかりと分析して、共通テストに必要な学習に絞って進めていきましょう。

共通テストの入試対策はこちら

どんな塾・予備校を選べばいいの?

共通テストの傾向をきちんと把握して指導してくれるところを選びましょう。もちろんじゅけラボでは共通テストの傾向と難易度、出題範囲を把握してカリキュラムを提供します。

共通テストの入試傾向は?

共通テストの難易度は?

共通テストはセンター試験に比べて難易度が上がったと言われることも多いですが、これまでと同様に必要な知識を身につけ、その知識を問題に応じていかに活用するのかといった思考力を問う問題への対応ができていないことが難化していると感じる原因です。

暗記特化の学習ではなく、共通テストの傾向に対応して「思考力・判断力・表現力」といった本質的な力を伸ばす学習に取り組むことが重要です。

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