じゅけラボ予備校は、浪人経験がある19歳〜26歳の男女330人を対象に、浪人経験と最終的な成果に関する実態調査を実施しました。
■調査概要
- 調査概要:浪人生の浪人経験・最終的な成果に関するアンケート
- 調査期間:2023/12/21~2023/12/25
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答:事前調査で「浪人の経験がある」と回答した19歳〜26歳の男女330人
目次
- 浪人決意の背景に迫る。大きな理由としては60.6%が「志望校落ち」、26.4%が「志望学部・学科に届かず」
- 浪人生活は何年? 73.9%が浪人生活を1年で終了、約3割が2年以上の道のりを歩む
- 浪人の成功率は? 42.1%が浪人1年目で第一志望大学合格を果たすも、残る多くが進学する大学の変更または2浪目の決断を迫られる
- 2年以上の浪人生活を経た浪人経験者の最終合格実績。30.2%が第一志望大学へ合格するも、志望校変更と諦めのリアルも。
- 浪人生の最終的な第一志望大学への合格率は50%という結果に。
- 43.9%が感じたプレッシャーとストレス、23.0%が感じる自己管理能力の向上。浪人生活がもたらす多面的な影響
- 浪人して良かった?58.5%が感じる成功の喜び、対照的に20.9%は達成感なし
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浪人決意の背景に迫る。大きな理由としては60.6%が「志望校落ち」、26.4%が「志望学部・学科に届かず」
- 志望する大学に合格できなかったから:60.6%
- 志望する学部や学科に合格できなかったから:26.4%
- 親や家族に勧められたから:12.1%
- 試験結果に満足していなかったから:10.0%
- 進学や将来についての方向性が変わったから:7.9%
- 自己成長のための時間が欲しかったから:11.2%
- その他:3.9%
全国の浪人経験者を対象に行われたこの調査によると、60.6%が「志望する大学に合格できなかった」と回答し、浪人を決意した最大の理由として明らかにしています。さらに、26.4%は「志望する学部や学科に合格できなかった」と回答しました。
これらの浪人を決意した人は単に大学に入学することだけでは満足せず、特定の大学、学部や学科、そしてそれに伴うキャリアパスを志向していると思われます。彼らの多くは、自身の興味や将来の職業に密接に関連した分野での教育を受けることができる大学や学部・学科への進学を求めており、そのためには再挑戦をいとわない覚悟を持って浪人することを決意しています。
「多様化する浪人生の心理」 進路変更や自己成長を求める声も
一方で、進学や将来についての方向性が変わったことを理由に浪人を選んだ人も7.9%おり、自己成長のための時間が欲しいと考える学生も11.2%にのぼります。これらの数字は、浪人生が単に学力不足で浪人を決意して余分に時間を費やしているだけでなく、より深い自己理解や、将来に向けての意識高い準備をしていることを示唆しています。親や家族からの期待や勧めに耳を傾ける学生も少なくなく、彼らの背負う社会的、家庭内のプレッシャーも無視できません。
浪人生活は何年? 73.9%が浪人生活を1年で終了、約3割が2年以上の道のりを歩む
- 1年:73.9%
- 2年:16.7%
- 3年:4.5%
- 4年:3.0%
- 5年以上:1.8%
今回の調査結果によると、浪人して大学進学を目指す人のうち73.9%が1年間の浪人生活を経験しています。この数字は、多くの人が1年間の猛勉強を通じて大学合格を勝ち取ったことを示しています。ただ、この1年で浪人を終えた73.9%の中には第一志望大学には合格しなかったが、第二志望大学以降の大学に合格して進路変更し、2浪目を選択しなかった人も含まれていますので、73.9%全員が第一志望大学に合格しているわけではありません。
1年で合格することができずにさらに時間を要する人も少なくなく、16.7%が2年(2浪)、4.5%が3年(3浪)、3.0%が4年(4浪)、1.8%が5年(5浪)以上と、大学進学のために長い時間を費やしている実態があります。
浪人の成功率は? 42.1%が浪人1年目で第一志望大学合格を果たすも、残る多くが進学する大学の変更または2浪目の決断を迫られる
- 第一志望大学に合格:42.1%
- 第一志望大学に落ちて第二志望大学に合格:30.3%
- 第一・第二志望大学に落ちて第三志望大学に合格:11.5%
- 第一・第二・第三志望大学に落ちて第四以降の志望大学に合格:6.1%
- 浪人1年目は全て不合格:10.0%
調査によると、浪人経験者の42.1%が1浪目で第一志望大学に合格しており、これは浪人生にとって一つの希望の光となっています。彼らは集中的な勉強と執念の1年を経て、目標を達成しました。しかし、これは全体の半分にも満たない数であり、浪人1年目で全て不合格だった10%を除く残り47.9%の人は、合格した第二志望大学以降の大学に進路変更して進学するか、第一志望大学を目指すために2浪目を選択するかの決断を迫られます。
具体的には、1浪目で第一志望大学に合格しなかった浪人経験者のうち30.3%が第二志望大学に、11.5%が第三志望大学に、6.1%が第四以降の志望大学に合格し、10.0%は浪人1年目で全て不合格という結果に終わっています。
第一志望大学に合格しなかった31.8%の浪人経験者が2浪目を選択せず
今回の浪人経験者の進学調査結果から、第一志望の大学に合格できなかったにも関わらず、1年で浪人を終了し、第二志望やそれ以下の大学に進学する人の実態が明らかになりました。
具体的には、浪人1年目で第一志望大学に合格したのは42.1%ですが、73.9%が1年で浪人を終了していることから、31.8%が2浪目を選択せず第二志望や第三志望の大学への進学を選んでいることがわかります。
このデータは、全ての学生が第一志望大学にこだわるわけではなく、第一志望に合格できなかった場合でも、2浪目に再挑戦するよりは代替の進路を選択する傾向にあることを示しています。
この現象は、1年間の厳しい浪人生活と受験競争の中で、浪人生たちが抱える心理的なプレッシャーや、家庭の経済的な事情、あるいは将来に対する価値観の多様化など、さまざまな要因によってもたらされている可能性があります。
2年以上の浪人生活を経た浪人経験者の最終合格実績。30.2%が第一志望大学へ合格するも、志望校変更と諦めのリアルも。
- 第一志望大学に合格:30.2%
- 第一志望大学に落ちて第二志望大学に合格:31.4%
- 第一・第二志望大学に落ちて第三志望大学に合格:15.1%
- 第一・第二・第三志望大学に落ちて第四以降の志望大学に合格:10.5%
- 大学進学を諦めた:12.8%
※調査対象:2浪以上の浪人経験がある男女86人
2年以上の浪人生活を経て大学入試に再挑戦した人の最終的な合格実績に関する調査を行なった結果、2浪以上の長期浪人を経験した人の中で、最終的に第一志望大学に合格したのは30.2%という結果になりました。
浪人経験者全体の26.0%が2浪以上を経験し、その中で第一志望大学に合格した割合は30.2%という事を踏まえると、浪人経験者全体を母数とした場合の多浪の第一志望大学への合格率は7.9%と厳しい数字となりました。
一方で、2浪以上した浪人経験者のうち31.4%は第一志望には落ちて第二志望大学に進学し、15.1%は第三志望、10.5%は第四以降の志望大学への道を選んでいることがわかりました。
さらに、大学進学を諦めたと答えた12.8%は、長期にわたる挑戦の末に別の道を選択しました。これらの数字は、長期浪人生が直面する厳しい現実と、それぞれが下す苦渋の決断を浮き彫りにし、一筋縄ではいかない浪人という選択肢の厳しさを伝えています。
浪人生の最終的な第一志望大学への合格率は50%という結果に。
今回の調査結果から、浪人生の最終的な第一志望大学の合格率は50%ということが明らかになりました。この統計は、浪人生の合格パターンを詳細に分析することで得られたものです。
浪人1年目の学生の第一志望大学合格率は42.1%であり、このグループの73.9%が1回の浪人期間で大学進学を終えています。このうち、37.8%は途中で進路変更を選択しています。一方で、浪人を2年以上続けた「多浪」のグループでは、全体の26.1%が2浪以上を経験し、その中で第一志望大学に合格した割合は30.2%(浪人経験者全体を母数とした場合7.9%)です。これらの数字を合算すると、浪人経験者全体の第一志望大学の最終合格率は50%となります。
この結果から、浪人生は1浪目で集中的に勉強を行い、そのうち約4割が第一志望大学合格への成功を収めていることがわかります。しかし、多浪となると合格率は下がり、より厳しい状況になることが示されています。
43.9%が感じたプレッシャーとストレス、23.0%が感じる自己管理能力の向上。浪人生活がもたらす多面的な影響
- 自己管理能力や時間管理能力が向上した:23.0%
- 勉強する意味や目的について深く考えた:19.1%
- 精神的なプレッシャーやストレスを感じた:43.9%
- 家族や友人との関係に影響があった:15.2%
- 経済的な負担が大きかった:18.8%
- 効果的な勉強法を見つけた:11.8%
- 人生の目標や進路に関する新たな洞察を得た:14.8%
- 当てはまるものはない:7.3%
- その他:0.3%
調査結果によると、23.0%が自己管理能力や時間管理能力の向上を感じています。厳しい受験勉強を通じて、彼らは日々の学習計画や目標設定において、自身を律する力を身につけたと感じています。
また、19.1%は浪人生活を経て、勉強する意味や目的について深く考えるようになりました。これは、長期間の学習が彼らに自己反省と将来に対する深い洞察を促したことを示しており、単なる学力向上以上の価値を生んでいることを示しています。
一方で、最も高い割合の43.9%は浪人生活の中で精神的なプレッシャーやストレスを強く感じています。長期にわたる学習と不確実な未来への懸念は、多くの学生にとって過酷な試練となり、彼らの心理的な健康に影響を及ぼしています。
家族や友人との関係、および経済的負担に関する悩みも。
浪人生活は、15.2%の学生にとって家族や友人との関係に影響をもたらしました。長時間の勉強と受験に対するプレッシャーは、社会的な交流を制限し、孤独感や孤立を引き起こすことがあります。また、18.8%の学生は経済的な負担を強く感じており、浪人生活は家計にも重い影響を与える可能性があります。これらの調査結果は、浪人生活が学生だけでなく、その家族にもさまざまな形で影響を及ぼすことを示しており、サポート体制の重要性を浮き彫りにしています。
浪人して良かった?58.5%が感じる成功の喜び、対照的に20.9%は達成感なし
- 浪人が成功した(目標を達成した)と感じる:58.5%
- 浪人が失敗した(目標を達成しなかった)と感じる:20.9%
- どちらでもない:20.6%
調査によると、58.5%は浪人が成功したと感じています。これは、目標としていた大学への合格や、望む学部・学科に入ることができたなど、各自の設定した目標を達成したことを意味しています。
一方で、20.9%は浪人が失敗したと感じています。これは、最終的に目標としていた大学や学部・学科に合格できなかった、あるいは希望する進路を選べなかったことによるものです。
残りの20.6%がどちらでもないと感じていることは、浪人生活がもたらす結果の多様性を示しており、成功と失敗の間には心理的なグレーゾーンが存在することを示しています。
今回の調査結果から、浪人という選択は第一志望大学合格への有効な手段である可能性を示しつつ、且つ一回の浪人で終わる浪人生の成功率が最も高いこともわかりました。
また、1浪目で第一志望大学に不合格だった37.8%が、2浪目を選択せず進路変更を選択していることから、長期間の浪人生活が浪人経験者にとって精神的、経済的、社会的なコストを伴っている事を想定することができ、それ故に、彼らが自身の目指す方向性を見つけ直し、他の選択肢を模索する動きもあることが伺えました。
一方で、多浪を選択した人の中で第一志望大学に合格する割合は30.2%(浪人経験者全体を母数にした場合7.9%)と低めであり、これは多浪が必ずしも成功に直結しないという現実も示しています。
ただ、結果的に約6割の浪人経験者が浪人という選択が成功だったと回答している事から、浪人中に進路の変更はありつつも、将来の自身の目標や夢の実現に向けて浪人するのは良いと言える事がわかる調査結果となりました。
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