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宅浪の成功率が一般的に低いと言われる理由
宅浪の成功率は世間一般的に10%以下と言われています。宅浪の成功率が低いと言われている背景には、いくつかの要因があるのでここではその理由について紹介します。
1.自己管理の難しさ
宅浪は、予備校のように決められたスケジュールがないため、全て自分で学習計画を立てて実行する必要があります。学習計画自体が自分に合っていないものだと予定通り学習が進まなくなり、その都度計画の修正が難しくなり、最終的に挫折する浪人生もいます。
2.学習環境の整備不足
自宅では、テレビやスマートフォンといった誘惑が多く、集中力を保つのが難しい環境です。特に、長時間の集中力を保つための工夫が不足していると、学習効率が落ちたり、必要な勉強時間の確保ができなくなるケースがあります。
3.モチベーションの維持
自宅で一人で学習する孤独感や周囲のプレッシャーにより、途中でモチベーションを失ってしまう浪人生も見られます。特に模試の結果が思わしくない場合に、相談できる人がいないと自信を失いやすいです。
これらの理由を克服するためには、計画的な学習と適切なサポートの活用が不可欠です。
しかし、宅浪の第一志望大学合格率が低いと言われていた時と比べて、現在はオンライン学習環境も以前と比べて格段に良くなっており、宅浪の自宅学習をサポートできる様々な学習サービスがあるので、以前と宅浪を取り巻く環境は変化しています。
以下では、実際に宅浪で大学受験をした浪人生に調査した結果から実際の成功率の結果も紹介し、その成功率について考察したいと思います。
宅浪の成功率は37.5%!意外にも高い成功率が明らかに。
自宅浪人(宅浪)を選択する際、多くの浪人生が「成功率」を気にするかと思います。ここでは宅浪経験者に実際に調査した成功率(第一志望大学の合格率)や合格率(第二志望大学以下も含む)について紹介します。浪人生とって宅浪が適切な選択肢かどうかを判断する助けになるでしょう。
宅浪生の浪人1年目の第一志望大学の合格率は37.5%
宅浪経験者88名に調査した結果、宅浪生の浪人1年目の第一志望大学合格率は37.5%という結果でした。一般的に言われる宅浪での成功率10%以下という情報と比べて実際の宅浪の成功率が高いということがわかりました。
これも宅浪生の自宅学習をサポートできるオンライン学習サービスが豊富に増えてきたので、自分に合った方法で受験勉強に取り組むことができるようになった背景が考えられます。
別で調査した浪人生の1浪目の第一志望大学の合格率42.1%と塾・予備校に通学した浪人生の1浪目の第一志望大学の合格率48.9%と比べると、宅浪の成功率は低いものの、大きな差はないことがわかりました。
浪人生に塾・予備校は必要?
第一志望には届かなかったものの、第二志望の大学に浪人1年目で合格した宅浪生の割合も35.2%と高い水準を記録し、第一志望大学への合格率も合わせると72.7%の合格率になります。
この数字からだと浪人中の塾や予備校は必要なのか?と思う部分もありますが、塾・予備校に通学した浪人生の浪人1年目の第一志望大学の合格率48.9%と第二志望大学の合格率35.2%を合わせると合格率84.1%になるので、宅浪生の合格率よりは高くなります。
合格率を少しでも上げる場合は、塾・予備校通学は効果的と言えるでしょう。
しかし、宅浪生の合格率は思った以上に高いことから、宅浪生が自宅学習を進めていく上で、勉強法に関する情報や、オンライン学習支援サービスが充実していることが伺えます。
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宅浪生が選ぶ教育サービス・学習スタイルとは?
予備校や塾に行かずに、宅浪を選択した浪人生たちは一体どのように勉強をしたのか?今回宅浪生の選んだ教育サービス、学習スタイルに関して調査した結果をご紹介します。
浪人生が宅浪を選んだ理由とは?
浪人生が宅浪を選ぶ理由を調査した結果、最も多い約5割(47.7%)が「自分のペースで学習したい」と考え宅浪を選んでいることがわかりました。
次に多かったのが「経済的な理由」が約3割(31.8%)で、高額な浪人生の塾・予備校に通うことが難しいというものでした。
過半数の宅浪生が『市販の教材や参考書での自主学習』を選択!
調査の結果、宅浪生の多くが市販の教材や参考書を使って受験勉強を行っていることが明らかになりました。
塾や予備校のオンライン指導を受ける場合、専用の教材が提供されることが一般的です。しかし、志望校対策にはそれだけでは不十分な場合が多く、市販の教材や参考書を使って学習を補う宅浪生も少なくありません。
また、学習管理アプリやオンライン学習支援サービスを活用している場合は、基本的に使用する教材は市販のものが中心となっています。
そのため、完全独学以外の学習方法を選んでいる宅浪生であっても、市販の教材を活用して自主学習する割合が高いことが、この結果を裏付けていると考えられます。
宅浪が厳しい浪人生も…。11%の宅浪生が途中から予備校・塾に通学
宅浪経験者に浪人期間中の学習スタイルに関して調査した結果、11%が最初は宅浪から受験勉強をスタートしたが、その後に予備校または塾通学に切り替えたことがわかりました。
「自宅浪人(宅浪)」から「予備校・塾通学」へ切り替えた理由として一番多かったのが「学習計画の作成と実施が難しかったため」と「志望大学の専門対策が難しかったため」がともに38.5%で最多となり、次いで「宅浪では自己管理が難しくなったため」や「モチベーションを保つのが難しかったため」が30.8%で並びました。
一方で予備校・塾を辞めて宅浪に切り替える浪人生も…。14.4%の宅浪生が途中から宅浪を選択
一方で、宅浪経験者のうち全体の14.4%が予備校・塾で受験勉強をスタートしたものの、途中で辞めて宅浪に切り替えていることがわかりました。
「予備校・塾通学」から「宅浪」に切り替えた理由として一番多かったのが「自分のペースで学習したかったため」で35.3%でした。次に「予備校・塾の指導が自分に合わなかったため」が29.4%になり、「費用を抑えるため」が23.5%で3番目に多い理由という結果になりました。
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宅浪を対象とした調査データ
宅浪のメリットとデメリット
宅浪には費用の節約や自由な時間配分と学習スタイルといった魅力がありますが、一方で自己管理や学習計画作成の難しさや孤独感といった課題も存在します。
しかし、最近では宅浪向けの自宅学習のオンライン学習支援サービスも多くあり、以前と比べて宅浪の学習環境はとても良くなっています。
以下のページでは、宅浪のメリットとデメリットを詳しく解説してます。あなたが塾や予備校に行かずに宅浪を選ぶべきかどうか悩んでいる場合は、それを判断する助けになるでしょう。
宅浪で合格率を上げるための具体的な方法
宅浪でも合格率を上げるためには、自分に合った学習計画を立て、効率的に学習を進めるための環境を整えることが重要です。ここでは、その具体的な方法を解説します。
宅浪成功のカギを握る!効果的な学習計画の作成方法
精度の高い学習計画の作成は、効率的且つ効果的に勉強を進めていくために大きく役立ち、宅浪成功の土台となる重要な要素です。
ここでは効果的な学習計画を作成するための必ず抑えておかないといけないポイントを3つご紹介します。
1.志望大学の出題傾向を分析する
まず、志望大学の過去問を分析し、入試に出題される分野や難易度を把握します。これに基づき、優先的に学習するべき科目や単元を決める必要があります。ただし、自分の得意不得意分野も考慮することが重要です。
2.月間・週間・毎日の学習スケジュールに落とし込む
入試までの年間学習スケジュールをまず概ね作成してから、それを月間、週間、日にち単位の学習タスクにまで落とし込み学習計画を作成します。そしてその学習タスクを組み込んだ実行可能な1日の学習スケジュールを作成します。
3.定期的に進捗を確認して修正する
週に一度は学習計画を見直し、予定と実際の進捗を比較します。復習した際の理解度や模試の結果に応じて柔軟に調整することが大切です。
以下のページに浪人生に向けた効果的な学習計画の作成方法を、より具体的に説明していますので、宅浪を成功させたい浪人生は是非ご覧ください。
模試を活用して実力を正確に把握する方法
模試は、宅浪生だけでなく浪人生が自分の実力を客観的に把握するために欠かせないツールです。模試には駿台、河合、ベネッセ、東進、代ゼミ、Z会など色々ありますが、まずは一番早く受験できるものを受けるとよいでしょう。
1.模試の結果を詳細に分析する
偏差値や順位、合格判定だけでなく、得点分布や科目ごとの正答率を確認します。これにより、どの分野が弱点なのかを把握できます。重要なのは強みと弱点を詳細に把握することです。ここで判定が悪くても落ち込まず、まずは自己分析に徹することが大切です。
2.模試の結果を次の学習計画に活かす
模試の結果から弱点科目が明確になったら、弱点科目に重点を置いた復習タスクを学習計画に入れて作成します。
しかし、弱点部分を克服する上で単純に勉強するのではなく、自分の学力に合わせた正しい学習ルートが重要です。基本から抜けている場合はしっかり基本から学習できるようなステップで、しっかりと弱点を克服できる学習ルートに沿った学習計画の作成がポイントです。
3.模試を目標として設定する
次回の模試の日程を目標の一つとして設定し、それに向けてスケジュールを逆算すると学習計画に具体性が増します。
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宅浪から第一志望大学合格へ!集中できる学習環境を整える
宅浪では、集中できる学習環境を整えることが成功の鍵となります。学習効率と学習効果を最大限アップするために以下の点を意識してください。
1.静かな学習スペースを確保する
家の中で静かで邪魔の入らない場所を選び、勉強専用のデスクと椅子を用意します。勉強中はテレビや家族の話し声などの雑音を避けることが大切です。自宅で集中できる環境がない場合は、図書館や勉強カフェ、自習室サービスを利用して自分専用の自習室を定めて学習する工夫をしましょう。
2.デジタルデトックスを実施する
誘惑を断つために勉強中はスマホやタブレットを別の部屋に置き、通知をオフにします。勉強だけに集中できる環境づくりは宅浪で合格を目指す上でとても重要です。タイマーアプリを活用して学習と休憩の時間を管理する方法も効果的です。
3.快適な照明と温度を設定する
部屋を適度に明るくし、自然光を取り入れることで集中力が高まります。明るさが足りない場合は勉強に適した明るさにするためにスタンドライトを使用しましょう。室温も快適に保つよう工夫することで、勉強に対する集中力も高まります。
効率を上げるために取り入れるべき習慣
効率を上げるためには、日々の習慣を工夫することが重要です。
1.ポモドーロテクニックを活用する
25分間集中して学習してその後5分間休憩を取るサイクルを繰り返すことで、集中力を維持しやすくなります。ただし、集中できる時間は生徒によって違うので、このサイクルを50分集中学習+10分間の休憩にしても大丈夫です。まずは自分の集中できる勉強時間と休憩時間のサイクルを定めて、1日の学習スケジュールの作成をしましょう。
2.24時間以内に復習する
学んだ内容を定着させるためには、24時間以内に復習することが効果的です。何度も耳にしたことがあるかもしれませんが、「エビングハウスの忘却曲線」によると、学習した情報は1日後には74%、1週間後には77%、1ヶ月後には79%を忘れてしまうことが示されています。学習したポイントを短時間で見直すことで記憶が定着しやすく、学習効果が強化されます。
3.学習タスクを細分化する
例えば、1日の学習タスクを「英語の長文問題集を2ページ解く」といった具体的で達成可能なタスクに分けることで、モチベーションを維持できます。実行不可能な範囲の広い学習タスクを設定してしまうと、毎日達成できずに意欲だけでなく自信も失ってしまいます。
その為にも毎日の実行可能な学習タスクが詳細に記された学習計画表がとても有効です。
宅浪で挫折しない!モチベーションを下げないためのルーティンの作り方
日々のルーティンを決めることで、その時々の感情に左右されずに辛い浪人生活でも安定したモチベーションを保てます。
1.毎日同じ時間に起床する
起床時間を一定に保つことで、生活リズムが整い、勉強への集中力が高まります。朝の10分間〜30分程度はウォーキングや柔軟体操など軽い運動をして体を目覚めさせましょう。
2.午前中を集中タイムに設定する
最も集中しやすい午前中は、難易度の高い科目や苦手科目を優先して取り組みます。この時間帯に自分にとって大変な学習タスクを完了させたり理解度を高めることで、午後の学習のモチベーションにもつながります。
3.夜は復習タイム&翌日の準備に使う
夜の時間帯は、その日の学習を振り返る復習タイムにしましょう。もし、翌日の学習計画を作成していない場合は、翌日の計画を立てる時間として使います。これにより、次の日のスタートをスムーズに切れるようになります。
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宅浪から第一志望大学合格へ!宅浪に必要な勉強時間はどのぐらい?合格率と勉強時間の関係
宅浪を成功させるためには、効率的な時間の使い方とスケジュール管理はもちろんですが、実際に何時間毎日勉強したら良いのか気になるポイントだと思います。ここでは、浪人生の勉強時間と合格率の関係についてご紹介します。
実際にじゅけラボ予備校で浪人生に調査した結果、第一志望大学に合格した浪人生の1日の勉強時間で最も合格率が高かったのは12時間以上、次に多かったのが6時間〜8時間でした。
逆に浪人1年目で全ての大学に不合格だった浪人生の1日の勉強時間で一番多かったのは4時間未満、次に6時間未満でした。このことを踏まえると、最低でも毎日6時間以上の勉強が必要で、できれば更に勉強時間を確保することが望ましいと言えます。
浪人生の勉強時間と合格率との関係に関する詳細な内容は以下の記事をご覧ください。浪人生活での勉強時間の参考になります。
宅浪にかかる費用と予算の考え方
宅浪は予備校通学に比べて費用を抑えられるのが大きなメリットです。しかし、教材や模試、必要に応じてオンライン学習サービスの活用する場合は一定の予算が必要です。ここでは、宅浪にかかる具体的な費用と予算の立て方について解説します。
宅浪人の1年間の学習コストを試算
宅浪でかかる費用は、予備校通学に比べて大幅に抑えられることが特徴です。以下は1年間の大まかなコストの内訳です。
1.教材費
難関国公立理系8科目の場合は過去問含めて7万程度、難関私立大学3科目の場合は過去問含めて4万程度が参考書や問題集などの教材費にかかる1年間の費用目安です。
2.模試代
模試代は1回あたり6,000〜10,000円の費用が必要です。年間に5〜8回模試を受けると考えると、年間の模試代の費用はは3万円〜8万円ほどみておく必要があります。
3.オンラインサービスの費用
じゅけラボ予備校のようなオンライン質問サービスや学習計画支援・学習コンサルタントを利用する場合、月額料金が発生します。これにより宅浪の弱点を補えるため、コストに見合った効果が期待できます。ちなみにじゅけラボ予備校は月々16,280円〜18,480円で入試に必要な全ての科目を受講できます。
4.自習室の利用料
自宅では集中できない場合、自習室を利用する選択肢があります。月額1万円程度が相場ですが、全員が必須ではありません。費用を抑えるために図書館などの利用も良いでしょう。
浪人生活の費用は学習以外にかかるコストも見過ごせません。以下に浪人生活の費用とその抑え方について解説していますので、こちらも参考にしてください。
「宅浪」と「予備校や塾通学」を組み合わせてコストを抑える方法もあり
塾や予備校を利用すると費用は年間100万〜150万円程度はかかるため、宅浪でかかる費用より一気にあがります。しかし、基本は宅浪で、予備校・塾通学をピンポイントで併用する場合、コストを抑えつつ塾や予備校を利用できます。
1.必要な科目だけや特別講習だけ塾や予備校に通う
苦手な科目に特化して塾や予備校を利用したり、季節講習や特別講習だけに通学し、それ以外は宅浪でカバーする方法があります。このパターンで学習すると年間50万円程度で抑えることは可能です。
2.予備校の模試を宅浪に活用する
予備校通学をしない場合でも、予備校主催の模試を受けることで学習進捗を確認できます。予備校通学にかかる高額な費用を避けながら、メリットを得られる方法です。
3.オンライン予備校を検討する
コストが比較的安価なオンライン予備校も選択肢です。じゅけラボ予備校では、浪人生一人ひとりの受験戦略を志望大学に合わせて作成し、それに基づいて学習計画の作成支援とサポートを提供しているので、宅浪のメリットを生かしつつ効率的に学習できます。
気になる浪人生の予備校や塾の費用に関しては、以下のページに詳細を解説しています。浪人生に実際に調査したリアルな塾・予備校費用の情報も紹介していますので、もし塾や予備校を利用する場合の費用の参考にしてください。
\宅浪向け!正しい勉強法とスケジュール管理!/
宅浪から第一志望大学合格へ!