目次
じゅけラボ予備校は、この度、総合型選抜入試で受験した18歳から21歳の男女186名を対象に、課外活動実績の有無が受験結果に与える影響についての調査を実施しました。
その結果、「活動実績なし」の学生の方が「活動実績あり」の学生よりも第一志望大学への合格率がわずかに高いという、一般通念を覆す意外な傾向が明らかになりました。
しかし、その内訳を詳しく分析すると、国公立大学や難関私立大学への合格においては「活動実績あり」の学生が圧倒的に優位であり、「活動実績」が挑戦できる大学の選択肢と合格の質に大きく貢献している実態が浮き彫りになりました。本リリースでは、その調査結果から見えてきた総合型選抜の新たな側面を詳述します。

◾️調査概要
- 調査概要:活動実績の有無と総合型選抜入試の合格実績と志望大学に関するアンケート
- 調査期間:2025/6/13~2025/7/18
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答:【Q1,Q2】事前調査で「総合型選抜入試(旧AO入試)で大学受験をした」と回答した18歳〜21歳の男女186人(活動実績有り153人・活動実績なし33人))、【Q3】事前調査で「総合型選抜入試(旧AO入試)で大学受験をした」と回答した18歳〜21歳の男女495人
国公立大学への合格率は5倍以上!「活動実績あり」の学生が難関大学合格者の8割以上を占め、合格の“質”で圧勝する結果に

総合型選抜入試で合格した大学の種類(複数回答)
合格した大学の種類 | 活動実績あり | 活動実績なし |
---|---|---|
国公立大学 | 16.3% | 3.0% |
私立大学(早慶上理) | 9.2% | 3.0% |
私立大学(GMARCH) | 8.5% | 0.0% |
私立大学(関関同立) | 6.5% | 3.0% |
私立大学(日東駒専) | 3.3% | 0.0% |
私立大学(産近甲龍) | 5.2% | 6.1% |
私立大学(成成明学獨國武) | 4.6% | 0.0% |
その他私立大学 | 69.3% | 84.8% |
今回の調査で最も顕著な差が見られたのは、合格した大学の種類でした。「活動実績あり」の学生は、16.3%が国公立大学に合格しているのに対し、「活動実績なし」の学生は3.0%に留まり、実に5倍以上の差が開きました。 さらに、いわゆる難関私立大学(早慶上理、GMARCH、関関同立)に合格した割合を見ても、「活動実績あり」の学生が合計で24.2%に達する一方、「活動実績なし」の学生は6.0%と、こちらも4倍の差が見られます。
この結果は、総合型選抜入試において、特に難易度の高い大学ほど、学力だけでは測れない生徒の主体性や探究心、行動力を示す「活動実績」を極めて重要視していることを示唆しています。
活動実績は、難関大学への挑戦権を得るための“パスポート”のような役割を果たしている可能性が高いと考えられます。
なぜか第一志望合格率は「活動実績なし」が81.1%で僅かに上回る結果に。その背景にある“第一志望校”設定の戦略の違い

総合型選抜入試の受験結果
受験結果 | 活動実績あり | 活動実績なし |
---|---|---|
第一志望大学に合格した | 78.7% | 81.1% |
第二志望大学に合格した(第一志望大学は不合格) | 9.8% | 8.1% |
第三志望大学に合格した(第一・第二志望大学は不合格) | 1.8% | 0.0% |
第四志望以下の大学に合格した(第一・第二・第三志望大学は不合格) | 3.0% | 0.0% |
全て不合格 | 6.7% | 10.8% |
意外なことに、「第一志望大学に合格した」と回答した割合は、「活動実績なし」の学生が81.1%であったのに対し、「活動実績あり」の学生は78.7%と、わずかに下回る結果となりました。
この一見矛盾した結果の背景には、両者の「第一志望校」の選び方の違いが類推されます。活動実績という強みを持つ学生は、より高いレベルの大学へ挑戦する「挑戦的な目標設定」を行う傾向があるため、結果として第二志望以下の大学に進学するケースも一定数含まれます。
一方で、活動実績がない学生は、自身の学力や状況を鑑み、合格の可能性が高い大学を第一志望とする「堅実な目標設定」を行う傾向がある可能性が考えられるため、結果的に第一志望の合格率が高まっていると考えられます。
つまり、合格率の数値だけでは、受験の成功度合いを単純に比較することはできないのです。
「実績あり」学生の約7割は難関大学以外の多様な私立大学へ。活動実績がもたらす、偏差値だけではない「自分軸」での進路選択

難関大学で強さを見せる「活動実績あり」の学生ですが、そのうち69.3%は「その他私立大学」に合格していることも見逃せないポイントです。
これは、活動実績を持つ学生が、必ずしも偏差値や大学名だけで進路を選んでいるわけではないことを示しています。
校内外での活動を通じて自身の興味・関心や将来の目標が明確になった結果、特定の学問分野に強みを持つ大学や、自身の学びたいことに合致した環境を持つ大学を、主体的に「第一志望」として選択しているケースが多いと推察されます。
活動実績は、難関大学への道を開くと同時に、多様な選択肢の中から「自分にとってのベストな大学」を見つけ出すための羅針盤としても機能していると言えるでしょう。総合型選抜とは、まさにそうした学生の主体的な進路選択を評価する入試制度であることの表れではないでしょうか。
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オーダーメイド総合型選抜入試対策講座総合型選抜のアピール実績、王道は依然「部活動」が6割超。一方で4人に1人が「探究学習」など校外活動を活用し、評価される経験は多様化の時代へ

総合型選抜を受験するにあたって、自己アピールに活用した活動実績
活動実績 | 割合(%) |
---|---|
部活動(運動部) | 34.1% |
部活動(文化部) | 31.3% |
校外活動(習い事・留学・探究学習・NPO等での活動など) | 26.1% |
ボランティア活動 | 21.8% |
生徒会・委員会活動 | 21.4% |
コンテスト・大会・発表会等への参加・受賞歴 | 18.6% |
その他 | 6.1% |
活動実績は特にない | 12.9% |
総合型選抜で自己アピールに活用された活動実績の内訳を調査したところ(総合型選抜入試で受験した男女18〜21歳495人を対象)、最も多かったのは「部活動(運動部)」(34.14%)、次いで「部活動(文化部)」(31.31%)となり、両方を合わせると6割以上の学生が部活動の経験をアピール材料にしていました。
これは、長期間にわたり目標達成に向けて努力する継続性や協調性が、依然として大学側から高く評価される「王道」の実績であることを示しています。
その一方で、「校外活動(習い事・留学・探究学習など)」を挙げた学生も26.06%にのぼり、4人に1人が学校の枠を超えた主体的な活動をアピールしていることが明らかになりました。これは近年の教育で重視される「探究学習」の成果や、個人の興味関心を突き詰めたユニークな経験が、新たな評価軸として定着しつつあることを示唆しています。
部活動や生徒会活動といった従来型の実績に加え、個々の探究心や行動力を示す多様な経験も大学に評価される時代になったと言えるでしょう。
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リアル&オンライン課外活動プログラムまとめ
今回の調査から、総合型選抜における課外活動実績が持つ、表面的な合格率の数字だけでは測れない多面的な価値が浮き彫りになりました。
第一志望合格率という一面的なデータだけでは、今回の調査では「活動実績なし」が有利に見えるものの、その内実を見ると、国公立大学や難関私立大学への合格は「活動実績あり」が圧倒的に優位であり、活動経験が合格の「質」と「挑戦できる大学のレベル」を大きく引き上げていることが明白です。
また、活動実績は難関大へのパスポートとなるだけでなく、偏差値に捉われず自身の興味・関心に合った大学を主体的に選ぶ「自分軸」を育む羅針盤としても機能しています。アピールされる実績も、王道の部活動に加え、探究学習などの校外活動が台頭しており、評価される経験は多様化の時代を迎えていることがうかがえます。
これからの受験生は、自身のユニークな経験に自信を持ち、そこで何を得て、どう成長したのかを自分の言葉で語ることが、未来を切り拓く鍵となるでしょう。
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