総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方は?大学合格を目指せる構成を解説

総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方は?大学合格を目指せる構成を解説

講師

本ページでは以下のことがわかります。

合格を掴む鍵は、徹底した自己分析と大学・学部のアドミッションポリシー理解、そして具体的な経験を自身の言葉で結びつけ、熱意を伝えることです。
本記事では、書類作成の基本構成やルール、面接官に響くアピール方法、自己分析の進め方、研究テーマの探し方、先生への相談や添削の活用まで、志望理由書の作成に必要な情報を網羅的に解説します。
これを読めば、あなたの魅力と熱意が伝わる説得力のある志望理由書が完成し、面接官から「あなたの思いがよく伝わりました」と評価されるはず。
自信を持って試験に臨み、第一志望大学の合格を目指しましょう。

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総合型選抜(旧AO入試)で合格する志望理由書を書くために事前に知っておくべきこと

志望理由書を書く学生

志望理由書の作成は、総合型選抜対策において、非常に重要な要素の一つです。

じゅけラボ予備校の調査によると、総合型選抜の大変だった対策において、「志望理由書や自己PRの作成」が33.0%と、2位にランクインしています。

総合型選抜(旧AO入試)で合格する志望理由書を書くために事前に知っておくべきこと

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合格できる志望理由書を作成するには、以下の2つのポイントを知っておく必要があります。

  • 志望理由書が重要な理由
  • NGな志望理由書の特徴

それぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

志望理由書が重要な理由

総合型選抜において、志望理由書は単なる提出書類の一つではなく、あなたの合否を大きく左右する可能性がある、極めて重要な書類です。

大学側はこの志望理由書を通して、学力試験の点数だけでは分からないあなたの個性や学びへの意欲、将来の可能性などを深く知ろうとしているからです。

とくに、大学がどのような学生を求めているかを示すアドミッションポリシーと、あなたがどれだけ合っているかを判断するための重要な材料となります。

あなたの考えや熱意を大学に伝えるための、いわば「最初のプレゼンテーション」が志望理由書なのです。

志望理由書が重要な理由
  • あなたがその大学で学びたい理由
  • これまでの経験で培ってきたこと
  • 入学後に何をどのように学びたいか
  • 将来にどう活かしたいと考えているのか

さらに、多くの場合、提出された志望理由書は面接試験の際にも参考にされます。

面接官は志望理由書の内容に基づいて質問をすることが多いため、書いた内容と面接での受け答えに一貫性を持たせることも大切になります。

志望理由書は選考プロセス全体を通してあなたの評価に影響を与えるため、時間をかけて丁寧に作成することが合格への第一歩となるのです。

NGな志望理由書の特徴

せっかく時間をかけて作成しても、評価されにくい、あるいはマイナス評価につながってしまう志望理由書には、いくつかの共通点があります。これらを避けることが、合格への近道です。

具体的な特徴は以下のとおりです。

NGな志望理由書の特徴
  • 内容が漠然としている
  • オリジナリティがない
  • 誤字脱字が多い
  • 文章の構成がわかりにくい
  • 指定された文字数を守っていない

まず最も多いのが、内容が具体的でなく、漠然としているケースです。

たとえば、「貴学の教育理念に共感しました」や「社会に貢献できる人材になりたいです」といった表現は、どの大学にも当てはまる可能性があり、なぜその大学でなければならないのか、あなたの熱意が伝わりません。

また、自分自身の経験や考えに基づいたオリジナリティがなく、どこかで読んだような文章になっている場合も評価されにくいでしょう。

さらに、基本的なミスも減点対象となります。

誤字脱字が多い、文章の構成が分かりにくい、指定された文字数を大幅に超えている、または不足しているといった点は、準備不足や意欲の低さと受け取られかねません。

受け身な姿勢、たとえば「充実した環境で学びたい」といった、大学に何かを求めるだけの書き方も好ましくありません。自分の強みを大学でどう活かし、貢献したいかという主体的な視点を示すことが大切です。

これらのNGな特徴を理解し、避けるように心がけましょう。

【徹底準備】大学の総合型選抜(旧AO入試)で志望理由書を書く前の3ステップ

ステップ

志望理由書の作成を始める前に、ぜひ取り組んでいただきたい大切な準備について、3つのステップに分けてご紹介します。

具体的なステップは以下のとおりです。

【徹底準備】大学の総合型選抜(旧AO入試)で志望理由書を書く前の3ステップ
  • 自己分析であなたの強みと経験を掘り下げる
  • 大学・学部研究でシラバス、教授の研究テーマをチェックする
  • オープンキャンパスで大学の情報を集める

志望理由書は、あなたがなぜその大学・学部で学びたいのかを伝える重要な書類です。

しっかり準備することで、あなたの魅力や熱意が伝わる、説得力のある志望理由書を完成させられます。

志望理由書の準備だけでなく、「総合型選抜の対策全体はいつから始めるべきか」も知っておきたい方は、「総合型選抜(旧AO入試)はいつから対策するべき?合格するための開始時期や進め方を解説」もあわせてチェックしてみてください。
学年ごとのおすすめのスタート時期や、志望理由書・面接・小論文対策をどの順番で進めるかが整理できます。

自己分析であなたの強みと経験を掘り下げる

総合型選抜の志望理由書を作成する上で、まず最初に取り組むべき最も重要なステップが「自己分析」です。

自己分析は、以下を深く理解するための作業です。

自己分析であなたの強みと経験を掘り下げる
  • あなた自身がこれまでどのような経験をしたか
  • 何に興味を持っているか
  • どんな強みを持っているのか

なぜ自己分析が必要かというと、自分自身のことをよく知らなければ、大学に対して効果的に自己PRをしたり、入学後に学びたいことと自分の興味を明確に結びつけたりすることが難しいからです。

総合型選抜入試で大学受験をした18歳〜21歳の男女203人を対象に、じゅけラボ予備校が実施した実態調査によると、「自分の強みを言語化する」ことに苦労している受験生が最も多く、全体の28.1%にのぼることが明らかになりました。

自己PRを書く際に最も苦労した点

【総合型選抜】自己PR・志望理由書作成で浮かび上がる苦悩と成功戦略の全貌

総合型選抜では、学力試験だけでは測れない、あなたの個性や学習への意欲、将来性などが評価されます。

そのため、あなたがどのような人物なのかをしっかりと把握しておくことが、合格への第一歩となります。

具体的な方法としては、「自分史」を作成することがおすすめです。

小学校から現在までの出来事を時系列で書き出し、リストアップします。

そして、それぞれの経験に対して以下の問いを繰り返し投げかけることで、あなたの隠れた強みや大切にしている価値観が明らかになってきます。

自己分析であなたの強みと経験を掘り下げる
  • なぜ頑張れたのか?
  • 何が楽しかったのか?
  • どんな学びがあったのか?

友人や家族、先生に「私の長所は何だと思う?」と聞いてみるのも、客観的な視点を得るために有効な方法です。

まずはノートやパソコン、マインドマップツールなどを使って、過去の経験を思いつく限り書き出してみましょう。

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大学・学部研究でシラバス、教授の研究テーマをチェックする

自己分析で自分自身への理解が深まったら、次は志望する大学や学部について徹底的に調べるステップに進みます。

ここで大切なのは、大学のパンフレットやウェブサイトに書かれている表面的な情報だけでなく、より深く具体的な情報を集めることです。

とくに注目してほしいのが、各大学・学部が定めている「アドミッションポリシー」です。

ここには、大学がどのような学生を求めているか、どのような能力を重視しているかが明記されています。

これを読み解き、自己分析で見つけた自分の強みや目標と照らし合わせることが重要です。

さらに一歩進んで、具体的な授業内容が書かれた「シラバス」や、その授業を担当する教授の研究テーマまで調べてみましょう。

大学の公式ウェブサイトには、多くの場合、学部・学科ごとにカリキュラムや教員紹介のページがあります。

そこからシラバスを検索したり、教員のプロフィールや研究業績を確認したりできます。

具体的には、以下のように具体的に言及することで、「なぜこの大学・学部でなければならないのか」という熱意と説得力が増します。

大学・学部研究でシラバス、教授の研究テーマをチェックする
「〇〇先生が開講している△△という授業のシラバスを拝見し、私の関心のある□□について深く学べると確信しました」
「〇〇教授の××に関する研究論文を読み、非常に感銘を受けました。ぜひ先生のもとで学びたいです」

入学後のミスマッチを防ぐためにも、自分が本当に学びたい内容がそこにあるのかを確認することは非常に重要です。

同じ大学でも学部によって求める人物像が異なることもあるため、必ず志望する学部・学科の情報をピンポイントで調べましょう。

オープンキャンパスで大学の情報を集める

自己分析と大学・学部研究で得た情報をさらに深め、志望理由を確固たるものにするために、オープンキャンパスや大学説明会への参加は非常に有効なステップです。

ウェブサイトやパンフレットだけでは伝わらない、大学のリアルな雰囲気や空気感を直接体験することができます。

実際にキャンパスを訪れることで、自分がその大学で学ぶ姿を具体的にイメージしやすくなり、志望理由書や面接で語る言葉に熱意と説得力を持たせることができます。

オープンキャンパスでは、模擬授業に参加して授業の進め方や内容が自分に合っているかを確認したり、個別相談ブースで入試担当者や在学生に直接質問したりする機会があります。

たとえば、以下のように事前に疑問点をまとめておくと良いでしょう。

オープンキャンパスで大学の情報を集める
  • この学部の留学制度について詳しく知りたい
  • 〇〇サークルの活動はどのような雰囲気ですか?

ウェブサイトでは得られないような、学生目線のリアルな話を聞けるかもしれません。

また、キャンパスツアーに参加して図書館や研究室などの施設を見学したり、学食で食事をしてみたりすることも、大学生活を具体的に想像する上で役立ちます。

近年では、オンライン形式でのオープンキャンパスや説明会を実施する大学も増えています。遠方に住んでいる場合や日程が合わない場合でも、自宅から気軽に参加できるため、積極的に活用しましょう。

まずは興味のある大学のウェブサイトでオープンキャンパスの開催情報を確認し、参加を検討してみましょう。参加する際には、メモ帳とペンを忘れずに持参し、感じたことや聞いたことを記録しておくと後で役立ちます。

【書き方実践】大学の総合型選抜(旧AO入試)で使える志望理由書の構成と例文

机で本を開きながら相手と会話している若い女性

志望理由書には、いくつかの書き方のコツがあります。

具体的には以下のとおりです。

【書き方実践】大学の総合型選抜(旧AO入試)で使える志望理由書の構成と例文
  • 論理的で伝わりやすい志望理由書の基本構成
  • あなたの強みをアピールする具体的な書き方
  • 志望する学部の特性に合わせた効果的なアピール方法

これらのポイントを押さえ、あなたの熱意と思いが伝わる、説得力のある志望理由書を完成させましょう。

基本構成:PREP法で論理的に伝える

総合型選抜の志望理由書を作成する際、まず押さえておきたいのが文章の基本的な構成です。

様々な構成方法がありますが、とくにおすすめなのが「PREP(プレップ)法」です。

PREP法は、以下の頭文字をとったもので、論理的で分かりやすい文章を作成するためのフレームワークとなります。

基本構成:PREP法で論理的に伝える
  • Point(結論)
  • Reason(理由)
  • Example(具体例)
  • Point(結論または提案)

まず最初に「私は貴学の〇〇学部で△△を学びたい」という結論(Point)を明確に示します。

次に、「なぜなら~」とその理由(Reason)を述べ、説得力を持たせます。

続いて、その理由を裏付ける具体的な経験やエピソード(Example)を詳細に記述します。体験談を盛り込むことで、あなただけのオリジナリティが生まれ、入学への熱意が伝わりやすくなります。

最後に、もう一度結論(Point)を強調し、「以上の理由から貴学を強く志望します。入学後は〇〇に力を入れたい」といった形で、入学後の意欲や大学への貢献意欲を示すことで、文章を締めます。

PREP法を用いることで、考えが整理され、審査員にもあなたの主張が明確に伝わるため、高く評価される可能性が高まります。まずはこの型に沿って、伝えたい内容を整理してみることから始めましょう。

具体例①:将来の夢から逆算する書き方

将来、明確に「こうなりたい」という夢や目標がある場合、それを志望理由書の出発点として構成する方法は非常に効果的です。

この書き方は、あなたが目的意識を持って大学を選んでいることを示し、学習意欲の高さをアピールすることに繋がります。まず、あなたの将来の夢やキャリアビジョンを具体的に記述します。

次に、なぜその夢を持つようになったのか、きっかけとなった経験や出来事を具体的に説明します。「祖母の在宅医療に関わる中で、地域における薬剤師の重要性を実感した」など、実体験を交えることで説得力が増します。

その夢の実現のために「なぜ、この大学のこの学部でなければならないのか」を明確に示します。

大学のカリキュラムの特色、特定の教授の研究内容、充実した実習制度など、徹底的に調べた大学の情報を盛り込み、以下のように大学と自身の夢を結びつけましょう。

具体例①:将来の夢から逆算する書き方
「貴学の〇〇プログラムで実践的な知識を学びたい」「△△先生の研究室で□□について深く研究したい」

最後に、入学後にどのように学び、活動し、夢に近づいていきたいかという具体的な計画を示すことで、熱意を伝えます。漠然とした夢だけでなく、実現への道筋と大学での学びを結びつけることが、独自性と説得力を生み出す鍵となります。

具体例②:社会問題への関心からアピールする書き方

あなたが強い関心を持っている社会問題や、解決したいと感じている課題を志望理由の軸にする書き方も、総合型選抜では有効なアピール方法です。

これは、あなたの社会に対する問題意識の高さや、主体的に学び行動しようとする姿勢を示すことができるからです。大学は、社会に貢献できる人材の育成を目指しており、課題解決意欲のある学生を高く評価する傾向にあります。

まず、関心のある社会問題を具体的に提示します。たとえば、「環境問題の中でもとくに海洋プラスチック問題に関心がある」といった具合です。

次に、その問題に関心を持ったきっかけとなる具体的な経験を述べます。

具体的には、以下のように個人的な体験に基づいた問題意識を示すことが重要です。

具体例②:社会問題への関心からアピールする書き方
  • 海岸でのボランティア清掃活動に参加し、想像以上のプラスチックごみの量に衝撃を受けた
  • 関連するドキュメンタリーを見て、生態系への影響を知り、自分にできることはないかと考え始めた

その社会問題を解決するために、大学で何をどのように学びたいのかを具体的に記述します。

具体例②:社会問題への関心からアピールする書き方②
  • 貴学の環境学部では、〇〇(特定の授業名や研究分野)を通して、プラスチック代替素材の開発やリサイクルシステムについて深く学びたい
  • △△教授の□□に関する研究に参加し、問題解決に貢献できる知見を得たい

最後に、大学での学びを通して、将来その問題にどのように貢献していきたいかという展望を示すことで、学習への意欲と目的意識を強調しましょう。

大学の総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書で差をつけるための3つのポイント

ポイント

他の受験生に埋もれず、審査員の心に響く志望理由書を作成するために、とくに意識したいポイントは以下の3つです。

大学の総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書で差をつけるための3つのポイント
  • 学びをどう活かすかを説明して、経験の「価値」を伝える
  • 個性を出した志望理由書を作成する
  • 第三者の視点で客観的にチェックしてもらう

これらのポイントを押さえることで、あなたの魅力が詰まった、説得力のある志望理由書を作成できるでしょう。

学びをどう活かすかを説明して、経験の「価値」を伝える

総合型選抜の志望理由書において、単に過去の経験を並べるだけでは、あなたの魅力や将来性を十分に伝えることは難しいでしょう。

大切なのは、その経験を通じて何を学び、どのような力を身につけたのかという「価値」を明確にし、それを大学での学びや将来の目標達成にどのように「活かしていきたいか」を具体的に説明することです。

大学側は、あなたがこれまでの経験を糧にして、入学後に主体的に学び、成長していける人物かどうかを知りたいと考えています。

たとえば、部活動での厳しい練習を乗り越えた経験を書く場合、「忍耐力がついた」という結果だけでなく、以下のように、得られた能力や価値観を具体的に言語化します。

学びをどう活かすかを説明して、経験の「価値」を伝える
「目標達成のために計画を立て、仲間と協力しながら困難を乗り越えるプロセスで、諦めない心と周囲を巻き込む力を学んだ」

そして、以下のように、大学での具体的な学習活動と結びつけて説明することが重要です。

学びをどう活かすかを説明して、経験の「価値」を伝える
「この経験で培った力を、貴学の〇〇学部でのグループ研究や△△プロジェクトで発揮し、チームに貢献したい」

自己分析で見つけた自身の強みや興味関心が、大学のどの授業や研究、活動でどのように活かされ、さらに伸ばしていけるのかを示すことで、入学後の具体的な学びのイメージを大学側に伝えられます。

自身の今までの経験と大学での学びや将来の目標を、あなた自身の「学びの活用計画」という線で結びつけ、説得力のあるストーリーとして語りましょう。

個性を出した志望理由書を作成する

総合型選抜では、多くの受験生が志望理由書を提出します。

その中で審査員の目に留まり、あなたの熱意や適性を強く印象付けるためには、他の誰でもない「あなたらしさ」が伝わる、個性的な志望理由書を作成することが不可欠です。

個性を出すためには、まず徹底的な自己分析が欠かせません。

これまでの経験を振り返り、何に喜びを感じ、何に問題意識を持ち、どのような価値観を大切にしているのか、自分だけの「軸」を見つけ出すことが第一歩です。

次に、志望する大学・学部について深くリサーチしましょう。

以下を徹底的に調べ、「なぜ他の大学ではなく、この大学のこの学部でなければならないのか」という問いに対する、あなた自身の答えを見つけることが重要です。

個性を出した志望理由書を作成する
  • 大学全体の教育理念
  • 学部・学科ごとのアドミッションポリシー
  • カリキュラムの特色
  • 教授の研究テーマ
  • 業績 など

自己分析で見つけた自身の強みや興味関心と、大学研究で発見した魅力を、具体的なエピソードを交えながら、あなた自身の言葉で結びつけていきます。

たとえば、のように、具体性と独自性を持たせることで、あなたの本気度と個性が伝わります。

「高校の探求活動で〇〇について調べた際、貴学の△△先生の論文に出会い、□□という視点に感銘を受けた。私の〜〜という経験から生まれた問題意識を、先生のもとでさらに深めたい」

借り物の言葉ではなく、熱意のこもったあなた自身の言葉で、大学への思いを表現しましょう。

第三者の視点で客観的にチェックしてもらう

一生懸命書き上げた志望理由書も、自分だけでチェックしていると、どうしても独りよがりな内容になったり、思わぬミスを見落としたりしがちです。

以下を客観的に評価してもらうために、完成した志望理由書は必ず第三者に読んでもらい、フィードバック(意見やアドバイス)をもらうようにしましょう。

第三者の視点で客観的にチェックしてもらう
  • 文章の構成は論理的か
  • 表現は分かりやすいか
  • 誤字脱字はないか
  • 熱意や個性が読み手にきちんと伝わるか

添削を依頼する相手としては、高校の先生や塾の講師が考えられます。多くの受験生を見てきた経験から、的確なアドバイスが期待できるでしょう。

添削を依頼する際には、ただ読んでもらうだけでなく、大学のアドミッションポリシーや募集要項も一緒に見てもらうと、より的確なフィードバックが得やすくなります。

最近では、オンラインの添削サービスも登場しています。これらを活用すれば、誤字脱字や文法的な誤り、表現の重複などを効率的にチェックできます。

複数の人から様々な視点でフィードバックをもらい、それらを参考にしながら丁寧に推敲を重ねることで、志望理由書の完成度は格段に向上します。

総合型選抜(旧AO入試)での志望理由書提出前の確認リスト

チェックリスト

時間をかけて作成した志望理由書も、提出前のわずかな確認不足が原因で評価を下げてしまうのは避けたいものです。

とくに総合型選抜では、志望理由書が合否に大きく関わる重要な書類とされています。

ここで紹介するリストを参考に、自信を持って書類を提出できるように、最後の見直しをしっかり行いましょう。

具体的には、以下の点に注意しましょう。

総合型選抜(旧AO入試)での志望理由書提出前の確認リスト
  • 誤字脱字や文法的な誤りはないか
  • 大学に対して失礼のない適切な言葉遣いができているか
  • 定められた提出期限を確実に守れるか

それぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

誤字脱字・文法ミスはないか

志望理由書を提出する前には、誤字脱字や文法的な誤りがないかを徹底的に確認することが非常に重要です。

自分では完璧に書けたと思っていても、客観的に見直すと意外なミスが見つかることは少なくありません。

誤字脱字や文法ミスがあると、大学側に以下のようなマイナスの印象を与えてしまう可能性があるからです。

誤字脱字・文法ミスはないか
  • 注意力が足りないのでは?
  • 入学への熱意が低いのかもしれない

その場合、書類全体の信頼性が低下し、選考結果にも影響が出かねません。

大学は志望理由書の内容だけでなく、丁寧に書類を作成できるかという基本的な姿勢も見ています。たとえば、「ら抜き言葉」や敬語の誤用などは、よく見られるミスです。

実際に、内容が良くても誤字が多かったために面接で指摘を受け、評価を下げてしまったという事例もあります。

完成したと思っても油断せず、提出前に最低3回は全体を読み返しましょう。声に出して読んでみると、黙読では気づきにくいリズムの悪さや誤字を発見しやすくなります。

さらに、学校の先生や先輩、友人など、信頼できる第三者に読んでもらい、客観的な意見をもらうことは非常に有効です。

自分では気づけない視点からの指摘は、文章をより良くするための大きな助けとなります。

言葉遣いにミスはないか

総合型選抜の志望理由書では、内容の素晴らしさと同じくらい、大学に対して敬意を払い、TPOに合わせた適切な言葉遣いをすることが求められます。

志望理由書は、あなたの入学への熱意を伝えるだけでなく、大学の教職員や入学審査に関わる方々が読む公的な文書としての側面も持っています。

そのため、友人との会話で使うような砕けた表現や若者言葉は避けなければなりません。

不適切な言葉遣いは、以下のように判断される可能性があります。

言葉遣いにミスはないか
  • 社会的な常識が不足している
  • 大学がアドミッションポリシーで示す学生像に合わない

志望理由書を書き始める前に、基本的な言葉遣いのルールを確認しておくと安心です。

書き上げた後は、不適切な言葉が使われていないか、文体は統一されているかなどを重点的にチェックしましょう。

もし自分の言葉遣いに自信がない場合は、高校の国語の先生や進路指導の先生に相談し、アドバイスをもらうことをおすすめします。

提出期限厳守を守れているか

総合型選抜の出願において、志望理由書を含む全ての提出書類は、大学が指定した提出期限を厳守することが絶対的な条件です。

どんなに素晴らしい志望理由書を作成しても、期限に間に合わなければ、その努力は評価されることなく終わってしまいます。

提出期限を守れないということは、自己管理能力や計画性に問題があると見なされる可能性が非常に高いです。

これは、大学側に入学後の学業への取り組みに対する不安を抱かせることにもつながり、結果として入学意欲そのものを疑われてしまうことにもなりかねません。特別な理由があったとしても、期限後の提出は原則として認められないと考えた方がよいでしょう。

また、提出方法も大学によって様々で、郵送のみの場合、Web出願システムへの登録と書類の郵送の両方が必要な場合などがあります。

郵送提出の際には、「締切日の消印が有効」なのか、「締切日までに大学に必着」なのかを正確に確認することが不可欠です。

過去には、提出方法を勘違いしていたり、郵送日数を甘く見ていたりしたために、期限に間に合わなかったという残念なケースも実際に起きています。

このような事態を避けるためには、まず志望大学・学部の募集要項を隅々まで丁寧に読み込み、以下を正確に把握することが大切です。

提出期限厳守を守れているか
  • 出願期間
  • 提出方法
  • 必要書類の種類と部数 など

その上で、志望理由書の作成だけでなく、以下も全て考慮に入れ、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

提出期限厳守を守れているか
  • 調査書や推薦状など他の必要書類の準備
  • 証明写真の用意
  • 郵送にかかる日数 など

書類はできるだけ早めに準備を進め、提出する直前には、全ての書類が揃っているか、記入漏れや署名漏れなどがないかを最終確認することが、ミスを防ぐために非常に重要です。 

まとめ|志望理由書でライバルに差をつけよう

まとめ|志望理由書でライバルに差をつけよう

総合型選抜において、志望理由書は合否を左右する重要な要素です。

志望理由書の作成には、まず、自分自身を深く知る自己分析と、志望大学・学部への理解を深める研究が欠かせません。

オープンキャンパスも有効活用しましょう。

具体的な書き方では、PREP法による論理的な構成が基本です。将来の夢や社会課題への関心を軸にしたアピール方法も、例文を参考に具体化できます。

さらに、自身の経験に独自の価値を見出し、個性を光らせましょう。第三者による添削で客観的な視点を取り入れることも質を高めます。

提出前には誤字脱字や言葉遣い、提出期限を必ず確認してください。

志望理由書の対策を効果的におこないたい方には、じゅけラボ予備校の「総合型選抜入試対策講座」がおすすめです。

メールまたはLINEで問い合わせを受けつけていますので、対策の内容や料金などが気になる方はぜひお気軽にご連絡ください。

よくある質問

志望理由書の作成でやってはいけないことは何ですか?

結論が曖昧で大学への熱意やあなた自身の強みが伝わらない、誤字脱字が多い、文字数制限や言葉遣いに配慮していないなどが代表的なNGポイントです。こうした内容は面接官に好印象を与えにくいので要注意。より具体的な事例や改善策は「NGな志望理由書の特徴」をご覧ください。

総合型選抜では、志望理由書はどれくらい重要なのでしょうか?

総合型選抜の選考では、学力試験だけでは分からない人柄や将来性を見るために、志望理由書が重視されます。大学のアドミッションポリシーとの適合度を図る重要な書類として評価されるため、内容次第で合否に大きく影響することも。詳しくは「志望理由書が重要な理由」をご覧ください。

大学の志望理由書に事実と異なることを書いても平気ですか?

虚偽の内容や大げさな表現は面接時に矛盾を生み、信頼を損ねる恐れがあります。自分の経験を正直に伝え、その中で得た学びや強みをアピールする方が評価されやすいでしょう。事実に基づいた説得力を高めるコツは【学びをどう活かすかを説明して、経験の「価値」を伝える】をご覧ください。

志望動機の書き方や締め方はどうすればいいですか?

志望動機は最初に結論を提示し、その理由や根拠を具体的に述べ、最後にもう一度結論を明確にする流れが効果的です。大学での学びと将来への展望を結びつけることで、説得力のある終わり方になります。さらに文章の組み立て方は「基本構成:PREP法で論理的に伝える」をご覧ください。

自己分析はどのタイミングで始めればいいでしょうか?

自己分析は早いほどメリットが大きいです。自分の興味や強み、過去の経験をいち早く整理することで、志望理由書に具体的なエピソードを盛り込みやすくなります。高校2年生頃から始めると余裕を持って準備できるでしょう。詳しくは「自己分析であなたの強みと経験を掘り下げる」を参照してください。

研究室名や教授名を具体的に書くのは効果的ですか?

研究室名や教授名を挙げることで、大学をよく調べている姿勢や学びへの意欲を示せます。ただし、単に名前を並べるだけではなく「なぜその教授のもとで学びたいのか」を明確に記述することが重要です。詳しくは「大学・学部研究でシラバス、教授の研究テーマをチェックする」をご覧ください。

文字数制限を超えてしまいそうなときはどうすればいいですか?

文字数をオーバーすると指定違反とみなされる可能性があるため、不要な表現や重複を省いてコンパクトにまとめましょう。PREP法などの型を活用すると、主張を整理しやすくなります。仕上げた後は第三者にも見てもらうと、削るべき箇所が分かりやすくなります。詳しくは「第三者の視点で客観的にチェックしてもらう」をご覧ください。

面接試験で何を意識したらいいのでしょうか?

面接では志望理由書の内容を深掘りされるため、一貫性と具体性を重視することが大切です。書いた内容を改めて振り返り、想定される質問に対して答えを準備しましょう。大学や学部の特色への理解も見られるため、下調べをしっかり行うと安心です。さらに詳細は「志望理由書が重要な理由」をご覧ください。

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