理系・文系の総合型選抜・公募推薦について!各対策についても具体的に解説

理系・文系の総合型選抜・公募推薦について!各対策についても具体的に解説

講師

本ページでは以下のことがわかります。

理系か文系か迷っていても、総合型選抜や公募推薦入試は自分の強みを活かした合格への近道です。

本記事では、志望校選びから出願条件の確認、書類・小論文対策、面接準備まで、受験スタイルに合わせた総合的な戦略を解説します。

これらの対策を実践すれば、早期合格の安心感を得られるだけでなく、入学後のスタートダッシュに向けた実用スキルや研究テーマの探究も続けられるでしょう。

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あなた専用の総合型選抜・公募推薦対策!

目次

理系か文系か迷っていても、総合型選抜や公募推薦入試は自分の強みを活かした合格への近道です。

本記事では、志望校選びから出願条件の確認、書類・小論文対策、面接準備まで、受験スタイルに合わせた総合的な戦略を解説します。

これらの対策を実践すれば、早期合格の安心感を得られるだけでなく、入学後のスタートダッシュに向けた実用スキルや研究テーマの探究も続けられるでしょう。

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総合型選抜(旧AO入試)・公募推薦についての基本情報

総合型選抜(旧AO入試)・公募推薦の指導を受ける学生

じゅけラボ予備校が、大学受験の経験がある18歳〜21歳の男女1,886人に選択した受験方式に関するアンケートを取ったところ、60.0%の人が「一般選抜以外の入試方式」を受験したことが明らかになっています。

大学受験の入試方式に関する調査結果。60%が一般選抜以外の入試方式を活用

大学入試、3人に2人が「学力試験」に依存しない受験を選択!6割が一般選抜以外の入試方式を活用する時代に

まずは、大学入試における総合型選抜や公募推薦などの基本的な情報について知っておく必要があります。

具体的には、以下の内容を知っておく必要があります。

総合型選抜(旧AO入試)・公募推薦についての基本情報
  • 一般選抜以外の選抜方法について
  • 総合型選抜・学校推薦型選抜(公募推薦・指定校推薦)の基本
  • アドミッション・ポリシーを理解しておく重要性

それぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

一般選抜以外の選抜方法について

大学入試は、「一般選抜」以外に、「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」があります。

これらは、従来の「AO入試」や「推薦入試」が2021年度入試から名称変更されたもので、大学側は、ペーパーテストの点数だけでは分からない、以下の点を多面的に評価したいと考えています。

一般選抜以外の選抜方法において、入試で評価されるポイント
  • 受験生の個性や学習意欲
  • 特定の分野への適性
  • 将来性
  • 主体性
  • 協働性
  • 思考力

一般選抜とは異なる評価基準を持つこれらの選抜方式を導入し、大学の教育目標に合致する多様な学生を受け入れようとしています。

自分の強みが学力試験以外にあると感じる受験生にとって、これらの入試方式は大きなチャンスになります。

早い段階からこれらの制度について知り、自分に合った選択肢があるか検討してみることが、合格への道を広げることに繋がるでしょう。

総合型選抜・学校推薦型選抜(公募推薦・指定校推薦)の基本

総合型選抜と学校推薦型選抜は、どちらも一般選抜より早い時期に行われることが多いですが、その性質は異なります。

最も大きな違いは、学校長の推薦書が必要かどうかです

総合型選抜は、原則として学校長の推薦は不要です。大学が示す出願条件を満たせば、基本的に誰でも自由に出願できます。

選考では、以下について、書類審査、面接、小論文などを通じて時間をかけて評価されます。

総合型選抜・学校推薦型選抜(公募推薦・指定校推薦)で評価されるポイント
  • アドミッション・ポリシーとの適合性
  • 学びへの意欲・目的意識
  • 活動実績 など

一方、学校推薦型選抜は、必ず出身高校の学校長からの推薦が必要です。

これには大きく分けて2種類あります。

指定校推薦

「指定校推薦」は、大学が特定の高校に推薦枠を与え、校内選考を通過すれば合格率が非常に高い方式です。ただし、多くの場合、合格したら必ず入学する「専願」が条件となります。

公募推薦

「公募推薦」は、大学が示す評定平均などの基準を満たし、学校長の推薦が得られれば、どの高校からでも出願できます。指定校推薦より門戸は広いですが、その分競争率は高くなる傾向があります。

アドミッション・ポリシーを理解しておく重要性

総合型選抜や学校推薦型選抜を考える上で、「アドミッション・ポリシー」の理解は欠かせません。

アドミッション・ポリシーとは、各大学・学部が「どのような学生に入学してほしいか」を具体的に示した「入学者受入れの方針」のことです。

アドミッションポリシーには、以下の内容が書かれています。

アドミッションポリシーを理解しておく重要性
  • 求める知識
  • 技能
  • 思考力
  • 判断力
  • 表現力
  • 主体性
  • 大学での学びに対する意欲
  • 将来への目的意識 など

大学はアドミッションポリシーを通じて、自校の教育理念や目標に共感し、入学後に学業や課外活動で活躍・成長してくれる学生を見つけたいと考えているからです。

アドミッションポリシーは通常、大学の公式ウェブサイトや募集要項、大学案内パンフレットなどで公開されています。

まずは志望校のアドミッションポリシーを探し、内容を丁寧に読み解きましょう。

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総合型選抜(旧AO入試)の基本

入試風景

大学入試の選択肢の一つである「総合型選抜」について、その基本的な仕組みや特徴を詳しく見ていきます。

総合型選抜について、主に以下の4つの点を中心に解説します。

総合型選抜(旧AO入試)の基本(特徴と仕組み)
  • 総合型選抜の定義や目的、旧AO入試からの変更点
  • 選考プロセスとスケジュールについて
  • 総合型選抜の出願資格と評価基準
  • 総合型選抜のメリット・デメリット

これらの情報を知り、具体的な行動を始めるきっかけをつかみましょう。

総合型選抜の定義や目的、旧AO入試からの変更点

総合型選抜は、以前は「AO入試」と呼ばれていましたが、2021年度の入試から現在の「総合型選抜」という名称に変わりました。

一部でAO入試が「学力不問の入試」と捉えられていた反省から、現在の総合型選抜では、大学での学びに必要な基礎学力を確認することが必須となりました。

具体的には、以下を活用して、知識や技能、思考力もしっかり評価されるようになった点が大きな変更点です。

総合型選抜の旧AO入試からの変更点
  • 小論文
  • レポート
  • 面接での口頭試問
  • 大学入学共通テストの成績 など

総合型選抜は、学力も含めた総合的な力を見る入試方式へと進化したと言えるでしょう。

総合型選抜の選考プロセスとスケジュールについて

総合型選抜の選考プロセスとスケジュールについて

総合型選抜の選考は、まず、多くの大学では、受験生が提出する書類を基にした「書類審査」が行われます。

この段階で、大学が求める基本的な要件を満たしているか、学習意欲などが確認されます。

書類審査を通過すると、次に「二次選考」へと進むのが一般的です。二次選考の内容は大学や学部によって非常に多様ですが、多くの場合、「面接」が重視されます。面接では、書類だけでは分からない人柄やコミュニケーション能力、志望理由の深さなどが評価されます。

また、「小論文」を課す大学も増えています。小論文では、文章力はもちろん、論理的に考える力や、特定のテーマに対する知識・関心が試されます。

その他にも、以下のような形式もあります。

  • 与えられたテーマについて発表する「プレゼンテーション」
  • 数人のグループで課題に取り組む「グループディスカッション」
  • 特定の科目の理解度を問う「口頭試問」

近年は、これらの面接やプレゼンテーションがオンライン形式で行われるケースも増えています。

スケジュールについては、一般選抜よりも早く動き出すのが特徴です。

多くの場合、高校3年生の9月以降に出願受付が始まり、10月から11月にかけて選考が実施され、11月以降(多くは年内)には合格者が発表されます。

また、具体的な対策スケジュールについては、以下で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

総合型選抜の出願資格と評価基準

総合型選抜は、大学が定める出願資格を満たしていれば、基本的にはどの高校の生徒でも出願できる「公募制」の入試です。

ただし、大学や学部によっては、出願資格として特定の条件を設けている場合があります。例えば、「全体の学習成績の状況(評定平均値)が3.5以上」といった学業成績の基準や、「実用英語技能検定(英検)2級以上」などの語学資格を求めているケースです。

また、以下のような特定の活動実績や、特定の科目の履修などが条件となることもあります。

総合型選抜の出願資格と評価基準
  • ボランティア活動経験
  • コンテスト入賞歴

高校時代の探究活動やボランティア活動などの経験は、評価において有利に働くことがあります。

総合型選抜のメリット・デメリット

総合型選抜のメリット・デメリット

総合型選抜の利用を考える際には、良い点(メリット)と注意すべき点(デメリット)の両方を理解しておくことが大切です。

まず、メリットとしては、一般選抜よりも早い時期に合格が決まる可能性が高いことが挙げられます。

年内に進路が決まれば、残りの高校生活を精神的な余裕を持って過ごせますし、大学入学に向けた準備(例えば英語の勉強や興味のある分野の探求など)に時間を充てることもできます。

また、学力試験の点数だけではアピールしきれない、自分の個性や特定の分野への強い熱意、高校時代の様々な活動実績などを評価してもらえる点も大きな魅力です。大学側も、学力だけでなく多角的に学生を選抜するため、入学後のミスマッチが起こりにくいとも言われています。

一方で、デメリットも存在します。総合型選抜の準備には、自己分析や書類作成、面接・小論文対策など、一般選抜の勉強とは別に多くの時間と労力が必要です。そのため、一般選抜の準備と並行して進める場合、計画的に行わないとどちらも中途半端になってしまう可能性があります。

メリットとデメリットを踏まえた上で、適切な選択をしましょう。

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公募推薦の基本

公募推薦対策の勉強をしている学生

大学入試の選択肢の一つである「公募推薦」について、その基本的な仕組みや特徴を解説します。

具体的には、以下の点について解説していきます。

公募推薦の基本(仕組み・特徴)
  • 公募推薦の定義や指定校推薦との違い
  • 選考プロセスとスケジュールについて
  • 公募推薦の出願資格と評価基準
  • 公募推薦のメリット・デメリット

公募推薦への理解を深めることで、ご自身の状況に合った受験戦略を立てる手助けとなるでしょう。

公募推薦の定義や指定校推薦との違い

公募推薦の定義や指定校推薦との違い

公募推薦とは、大学側が定めている出願条件を満たし、高校の学校長から推薦を得られれば、基本的にどの高校の生徒でも出願できる選抜方式です。

これは「公募制」と呼ばれ、全国の高校生に門戸が開かれている点が大きな特徴と言えます。

一方で、「指定校推薦」という方式も存在します。

指定校推薦は、大学が特定の高校に対して推薦枠を設け、その高校内で選抜された生徒のみが出願できる制度です。

大学と高校との間に築かれた信頼関係に基づいている場合が多く、推薦枠を得られれば合格の可能性は非常に高くなります。しかし、指定校推薦は対象となる高校が限定されており、多くの場合、合格したら必ずその大学に入学する「専願」が条件となります。

公募推薦も専願の場合と、他の大学との併願が可能な場合があります。

募集要項には「公募制」や「指定校制」といった区分、そして「専願」か「併願可」かが明記されています。

自分の高校が指定校推薦の対象になっているか、あるいは公募推薦の基準を満たせるかを調べ、それぞれの制度の特性を理解した上で、どちらが自分にとって最適な選択肢なのかを慎重に検討することが大切です。

公募推薦の選考プロセスとスケジュールについて

公募推薦の選考プロセスとスケジュールについて

公募推薦の選考は、出身高校からの推薦を前提として、複数の段階を経て丁寧に行われることが特徴です。

まず、多くの大学では、受験生が提出する書類を基にした「書類審査」が行われます。この段階では、調査書や推薦書、志望理由書などをもとに、大学が設定する評定平均値などの基準を満たしているか、また学習意欲や人物像が確認されます。

書類審査を通過すると、次に「二次選考」へと進むのが一般的です。二次選考の内容は大学や学部によって非常に多様ですが、多くの場合、「面接」が重視されます。面接では、書類だけでは分からない人柄やコミュニケーション能力、志望理由の深さなどが評価されます。

スケジュールについては、一般選抜よりも早く動き出すのが特徴です。多くの場合、高校3年生の10月以降に出願受付が始まり、11月から12月にかけて選考が実施され、12月以降(多くは年内)には合格者が発表されます。

基本的な選考のスケジュールは総合型選抜と共通する部分が多くなっています。以下の記事では、総合型選抜と学校推薦型選抜を両方受ける際のポイントについて解説していますので、ぜひ参考にしてください。

公募推薦の出願資格と評価基準

公募推薦に出願するためには、いくつかの資格を満たす必要があります。

まず大前提となるのが、高校の学校長からの推薦を得ることです。これに加えて、大学側が定める具体的な基準をクリアする必要があります。

その中でも特に重要視されるのが評定平均値です。

多くの大学で、出願資格として明確な基準値が設けられています。評定平均値は、高校1年生からの成績が対象となるため、早期からの継続的な努力が求められます。

また、学業成績以外にも、特定の活動実績や資格が出願要件となる場合があります。

これは「特別推薦」と呼ばれる区分で見られ、以下のような条件が必要となります。

公募の出願資格と評価基準
  • スポーツ分野での顕著な成績(都道府県大会上位入賞など)
  • 文化・芸術活動での実績
  • 英語検定(英検2級以上など)や簿記などの資格保有

選考においては、これらの出願資格を満たしていることを前提に評価されます。

公募推薦のメリット・デメリット

公募推薦のメリット・デメリット

公募推薦は、大学受験における有効な選択肢の一つですが、利用を検討する際にはメリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。

メリットとしては、まず高校時代の継続的な努力が評価される点が挙げられます。

特に評定平均値が高い生徒にとっては、その強みを最大限に活かせる入試方式と言えるでしょう。

また、一般選抜よりも早い時期に合否が判明することが多いため、早期に進路を決定できれば、残りの高校生活を受験勉強のプレッシャーから解放され、精神的な余裕を持って過ごせる可能性があります。

さらに、大学によっては、一般選抜に比べて募集枠に対する志願者数が少なく、結果的に倍率が低くなるケースも見られます。

学力試験だけでは測れない個性や活動実績、特定の分野への熱意などをアピールできる機会があることも利点です。

一方、デメリットも存在し、最も大きな点のひとつが、多くの公募推薦で「専願」が条件となっていることです。

専願の場合、合格したら必ずその大学に入学する必要があり、他の大学への進学は原則としてできません。第一志望が明確に決まっている場合は問題ありませんが、他の大学も検討したい場合には大きな制約となります。

また、出願資格として高い評定平均値が求められることが多く、基準を満たせない場合は挑戦することすらできません。加えて、志望理由書などの書類作成や面接・小論文対策など、一般選抜の勉強とは別に準備が必要となり、時間的・精神的な負担が大きくなる可能性があります。

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【理系か文系か】学部選びと入試対策のコツ

総合型選抜準備の勉強中の学生

「理系」と「文系」の学部選びについて、それぞれの特徴や大学が求める人物像、そして総合型選抜や公募推薦といった多様化する入試への対策方法を解説します。

主に以下の内容について詳しく解説していきます。

【理系か文系か】学部選びと入試対策のコツ
  • 理系学部が求める人材像と評価ポイント
  • 文系学部が求める人材像と評価ポイント
  • 理系・文系の選択を超えて注目される、文理融合系学部とは
  • 【理系・文系別】探究活動のテーマ例
  • 文転・理転は可能?総合型選抜・公募推薦での戦略

将来の学びやキャリアに繋がる大切な選択だからこそ、情報を整理し、自分に合った道を見つけることが重要です。

理系学部が求める人材像と評価ポイント

多くの理系学部では、まず専門分野を学ぶ上で土台となる、数学や理科(物理、化学、生物など)の高い基礎学力が求められます。

単に公式を暗記しているだけでなく、それらを応用して問題を解決できる能力が重要視される傾向にあります。

さらに、自然科学の現象に対する強い知的好奇心や、未知の事柄を粘り強く探求しようとする意欲も、理系分野の学びを深める上で不可欠な資質です。

物事を筋道立てて考える論理的思考力や、データを客観的に分析する能力も、実験や研究を進める上で欠かせません。

近年では、研究成果を発表したり、チームで協力してプロジェクトを進めたりする機会も増えているため、コミュニケーション能力や協働性も評価されるポイントとなっています。

総合型選抜や公募推薦においては、これらの能力や意欲を裏付ける具体的な経験が重視されます。

例えば、以下を提出書類や面接で具体的に示すことが、合格へのアピールに繋がります。

理系学部が求める人材像と評価ポイント
  • 科学系のコンテストでの実績
  • 自主的な研究活動や実験への取り組み
  • 課題探究学習での成果 など

アドミッション・ポリシーをよく読み、自分の経験と結びつけて説明できるように準備しましょう。

文系学部が求める人材像と評価ポイント

文系学部への進学を考えている皆さんは、大学がどのような点に注目しているかを知っておくことが大切です。

文系学部は、以下のような多様なテーマを探求する場であり、まず、これらの分野に対する幅広い関心と知的な好奇心を持っていることが期待されます。

文系学部が求める人材像と評価ポイント①
  • 人間
  • 社会
  • 文化
  • 歴史
  • 経済
  • 法律

高校での基礎的な学力、特に国語、英語、地理歴史・公民といった科目の知識と思考力は、文献を読み解いたり、レポートを作成したりする上で土台となります。

加えて、物事を多角的に捉え、客観的な根拠に基づいて本質を見抜く批判的思考力や、情報を分析し、自分の考えを論理的に組み立てる能力も重要です。

社会の出来事に関心を持ち、自ら問いを立てて探求する主体性も評価されます。また、文系分野では、他者とのコミュニケーションが非常に重要です。

自分の意見を明確に文章や口頭で表現する力、他者の意見を理解し、建設的な議論を行う力、そして多様な人々と協力して課題に取り組む協働性が求められます。

総合型選抜や公募推薦では、これらの能力を示す経験が評価対象となります。

具体的には、以下が挙げられます。

文系学部が求める人材像と評価ポイント②
  • 部活動や生徒会でのリーダー経験
  • ボランティア活動への参加
  • ディベート大会での実績
  • 小論文コンクールでの入賞 など

面接や小論文では、自身の考えを明確かつ論理的に伝える力が試されますので、日頃から社会問題に関心を持ち、自分の意見をまとめる練習をしておきましょう。

理系・文系の選択を超えて注目される、文理融合系学部とは

近年、従来の「理系」「文系」という枠組みにとらわれない「文理融合系」と呼ばれる学部・学科が注目を集めています。

情報技術の発展や社会の複雑化に伴い、一つの学問分野だけでは解決できない問題が増えているためです。

文理融合系学部では、以下のように、複数の分野の知識や考え方を組み合わせて学び、新しい視点から課題解決を目指します。

理系・文系の選択を超えて注目される、文理融合系学部とは①
  • データサイエンスと経済学
  • 環境問題と社会学
  • 情報工学と心理学

代表的な学部としては、以下が挙げられますが、大学によって名称や内容は様々です。

理系・文系の選択を超えて注目される、文理融合系学部とは②
  • 情報学部
  • データサイエンス学部
  • 環境科学・環境情報学部
  • 総合政策学部
  • 国際教養学部 など

これらの学部が求める人材像は、幅広い分野への知的好奇心を持ち、文系・理系の両方の知識やスキルを柔軟に活用できる人です。

例えば、データ分析能力(理系スキル)を持ちながら、その結果を社会的な文脈で解釈し、分かりやすく伝えるコミュニケーション能力(文系スキル)などが求められることがあります。

総合型選抜や公募推薦では、高校時代に特定の分野にとらわれず、学際的なテーマで探究活動を行った経験や、多様な課外活動への参加などが評価される可能性があります。

ポートフォリオを作成する際には、幅広い関心と、分野を横断して考える力を示すエピソードを盛り込むと良いでしょう。

【理系・文系別】探究活動のテーマ例

総合型選抜や公募推薦において、高校での「探究活動」の経験は、主体性や思考力を示す重要なアピールポイントになります。

大切なのは自分の興味・関心から出発し、学びたい分野に繋げることです。ここでは、理系・文系それぞれのテーマ設定のヒントをいくつか紹介します。

理系分野では、身の回りの自然現象や科学技術に関する疑問を探究するのが良いでしょう。

例えば、以下が考えられます。

【理系・文系別】探究活動のテーマ例
  • 「通学路で見かける植物の生態調査」
  • 「食品ロス削減のための効果的な保存方法の研究」
  • 「再生可能エネルギーを使った〇〇装置の試作」
  • 「特定のアルゴリズムを用いた最適な避難経路のシミュレーション」 など

実験や観察、データ分析、プログラミングなどを通じて、科学的な思考プロセスを経験することが重要です。

文系分野では、社会的な課題や文化、歴史、人間の行動などに関するテーマが考えられます。

具体例としては、以下が挙げられます。

【理系・文系別】探究活動のテーマ例②
  • 「地域活性化のためのSNS活用戦略の提案」
  • 「若者の政治参加意識に関するアンケート調査と考察」
  • 「〇〇(文学作品)に見る現代社会との共通点」
  • 「多文化共生社会実現のための課題と方策」 など

文献調査、インタビュー、アンケート、フィールドワークなどを通じて、多角的な視点から考察を深めることが求められます。

探究活動で重要なのは、テーマの壮大さよりも、課題設定から仮説検証、結論導出、そして考察に至るまでのプロセスです。活動内容や学んだことを記録に残しておくことも、書類作成や面接での説明に役立ちます。

文転・理転は可能?総合型選抜・公募推薦での戦略

文転・理転は可能?総合型選抜・公募推薦での戦略

高校で選択したコースと異なる分野へ進学する「文転」(理系から文系へ)や「理転」(文系から理系へ)は、不可能ではありません。

しかし、入試方式によって注意すべき点が異なります。

一般選抜では、志望学部の入試科目を履修しているか、または独学などでカバーし、試験で合格点を取ることが主な条件となります。

理転の場合は特に、数学IIIや専門的な理科科目の学習が必要になることが多いでしょう。

一方、総合型選抜や公募推薦を利用する場合、学力面に加えて「なぜ分野を変更したいのか」という志望理由の明確さと熱意、そして転向後の学習への適応可能性が評価されます。

単に「文系科目が苦手だから理転する」といった消極的な理由ではなく、「〇〇(元の分野)で学んだ△△(知識やスキル)を、□□(新しい分野)で活かしたい」といった、前向きで具体的な理由を、自身の経験に基づいて説明することが重要です。

例えば、理系から経済学部に文転する場合、「データ分析能力を経済予測に活かしたい」といったアピールが考えられます。

文転・理転を成功させるためには、まず志望大学の入試情報をよく調べ、必要な科目や資格を確認しましょう。

その上で、転向理由を深く考え、面接や志望理由書で説得力を持って伝えられるように準備を進めることが大切です。不足している知識は、参考書や予備校などを活用して計画的に補う必要があります。

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総合型選抜(旧AO入試)・公募推薦の戦略的準備

図書室で勉強する学生

この章では、総合型選抜や公募推薦を利用した大学受験における、合格可能性を高めるための戦略的な準備方法について紹介します。

文転・理転は可能?総合型選抜・公募推薦での戦略
  • 自己分析|強みと経験を「評価される実績」に変える
  • 活動実績作り|探究・ボランティア・研究活動を効果的に見つける
  • 志望理由書|説得力のある構成を作成する
  • 活動報告書|自身の個性を伝える
  • 小論文対策|評価基準や頻出テーマを知る
  • 面接対策|頻出質問や応答テクニックを知る
  • プレゼンテーション|特有の注意点と練習法を理解する
  • 学費・奨学金|活用できる制度について知っておく

それぞれの対策について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

自己分析|強みと経験を「評価される実績」に変える

総合型選抜や公募推薦の準備を始めるにあたり、まず最も大切なのは「自分自身を深く知る」ことです。

これらの入試では学力だけでなく、あなたが大学の求める人物像(アドミッション・ポリシー)にどれだけ合っているか、どのような意欲や個性を持っているかが重視されるからです。

高校1年生からの成績はもちろん、以下のようにさまざまな経験を振り返ってみましょう。

自己分析|強みと経験を「評価される実績」に変える①
  • 部活動
  • 委員会
  • ボランティア
  • 探究活動

以下の点を具体的に言葉にすることで、あなたの強みや価値観が見えてきます。

自己分析|強みと経験を「評価される実績」に変える②
  • 「なぜそれに興味を持ったのか」
  • 「どんな役割を果たし、何を学んだのか」
  • 「困難をどう乗り越えたか」

友人や先生に「自分はどんな人に見えるか」と聞いてみるのも、客観的な視点を得るために有効です。

この自己分析を通じて発見したあなたの個性や経験が、大学側から見て「評価される実績」となり、説得力のあるアピールをするための土台となります。

活動実績作り|探究・ボランティア・研究活動を効果的に見つける

総合型選抜や公募推薦では、学業以外にどのような活動に取り組んできたかも評価の対象となります。

部活動や生徒会活動だけでなく、より幅広い活動に目を向けてみましょう。

例えば、以下は、主体性や特定分野への関心を示す上で非常に有効です。

活動実績作り|探究・ボランティア・研究活動を効果的に見つける
  • 自分で課題を見つけて調査・発表する「探究活動」
  • 地域や社会に貢献する「ボランティア活動」
  • 大学のプログラムに参加するなどの「研究活動」

これらの機会は、学校の先生に相談するなど、様々な方法で見つけることができます。

大切なのは活動の量や派手さよりも、その活動に真剣に取り組み、何を学び成長したかです。日々の学びや活動の記録を残しておくと、後で振り返る際に役立ちます。

以下の記事では、課外活動がない場合の対策について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

志望理由書|説得力のある構成を作成する

志望理由書は、あなたが「なぜこの大学のこの学部で学びたいのか」を大学に伝えるための、非常に重要な書類です。

単に「貴学に魅力を感じたから」というだけでなく、説得力のある理由を示す必要があります。

まず、大学・学部のアドミッション・ポリシー(求める学生像)やカリキュラムを深く理解しましょう。

その上で、自己分析で見つけた自身の興味・関心や将来の目標が、なぜその大学の学びと結びつくのかを具体的に説明します。

文章の構成としては、以下のような流れを意識すると、論理的で分かりやすくなります。

志望理由書|説得力のある構成を作成する
  1. 「結論(なぜ志望するのか)」
  2. 「理由(きっかけとなった経験や具体的な魅力)」
  3. 「具体例(これまでの活動や学びがどう活かせるか)」
  4. 「提案・結論(入学後の学習計画や将来の展望)」

大切なのは、借り物の言葉ではなく、あなた自身の経験に基づいた、熱意のこもった言葉で書くことです。作成したら、必ず先生などに見てもらい、アドバイスをもらいましょう。

以下の記事では、志望理由書の対策について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

>総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方は?大学合格を目指せる構成を解説

活動報告書|自身の個性を伝える

活動報告書は、あなたが高校時代に学業以外でどのような活動に取り組み、そこから何を学び、どのように成長してきたかを具体的に伝えるための書類です。

単に活動名を並べるのではなく、あなたの個性や主体性をアピールするチャンスと捉えましょう。

評価されるのは活動の成果だけでなく、むしろそのプロセスです。各活動について、以下の点を整理して記述すると良いでしょう。

活動報告書|自身の個性を伝える
  • 活動内容:いつ、どこで、どのような目的で活動したか。
  • 自身の役割:その中でどのような立場・役割を担ったか。
  • 具体的な行動:目標達成のために、具体的に何を行ったか。
  • 課題と克服:どのような困難があり、どう乗り越えたか。
  • 学びと成長:その経験を通じて何を学び、どのような力が身についたか(例:協調性、問題解決能力など)

これらの要素を具体的に記述することで、あなたがどのような人物であるか、大学での学びにどのように活かせる可能性があるかを伝えることができます。

特別な実績がなくても、日常的な活動から得た学びを深く掘り下げて示せば、十分に評価される可能性があります。

小論文対策|評価基準や頻出テーマを知る

小論文は、あなたの思考力、論理的な構成力、文章表現力などを評価するための試験です。

単なる感想文ではなく、与えられた課題に対して、自分の考えを明確な根拠に基づいて述べる必要があります。

大学側が見ている主なポイントは以下の通りです。

総合型選抜・公募推薦の小論文対策|評価基準や頻出テーマを知る
評価ポイント内容
理解力設問や課題文、資料の意図を正確に読み取れているか。
論理構成力主張が明確で、序論・本論・結論の流れが整っているか。
思考力課題に対して多角的に考察し、自分の意見を述べられているか。
表現力分かりやすく、正確な日本語で記述できているか。
論証力主張を裏付ける理由や具体例が示されているか。

対策としては、まず志望大学・学部の過去問を解き、出題形式(テーマ型、課題文型など)や傾向を知ることが重要です。

基本的な構成(序論・本論・結論)を身につけ、時間内に書き上げる練習を繰り返しましょう。

環境問題、情報社会、医療など、頻出テーマに関する知識を新聞などで深めておくことも有効です。

以下の記事では、小論文対策について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

面接対策|頻出質問や応答テクニックを知る

面接は、書類だけでは分からないあなたの人柄や、大学・学部への熱意、コミュニケーション能力などを直接評価する場です。

多くの場合、以下のような質問がよく聞かれます。

総合型選抜・公募推薦の面接対策|頻出質問や応答テクニックを知る
  • 志望理由(なぜこの大学・学部か)
  • 自己PR(長所・短所)
  • 高校時代に力を入れたこと(学業、活動)
  • 入学後の学習計画や将来の目標
  • 最近関心を持ったニュースや出来事

これらの質問に対して、丸暗記した答えではなく、自分の言葉で、具体的なエピソードを交えながら、自信を持って話せるように準備しておくことが大切です。

応答の際は、まず結論から話し、理由や具体例を続けて説明すると、相手に分かりやすく伝わります。

姿勢を正し、面接官の目を見て、はきはきと話すことも心がけましょう。模擬面接を繰り返し行い、先生や家族からフィードバックをもらうことで、本番での対応力が格段に向上します。

オンライン面接の場合は、カメラ映りや音声環境にも事前に注意が必要です。

以下の記事では、面接対策について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

プレゼンテーション|特有の注意点と練習法を理解する

総合型選抜などでは、特定のテーマについて発表するプレゼンテーションが課されることがあります。

あなたの研究内容や考えを分かりやすく構成し、効果的に伝える能力、そして質疑応答への対応力を見るものです。

準備においては、まず発表する内容を以下の流れで構成します。

プレゼンテーション|特有の注意点と練習法を理解する
  1. 導入(テーマ・結論)
  2. 本論(根拠・詳細)
  3. 結論(まとめ)

発表資料は、情報を詰め込みすぎず、図やグラフを効果的に使って視覚的に分かりやすく作成することがポイントです。

話すスピードを意識し、制限時間内に収まるように練習を繰り返しましょう。質疑応答も重要な評価対象となるため、想定される質問と回答を事前に準備しておく必要があります。

近年増えているオンライン形式でのプレゼンテーションでは、機器の操作に慣れておくこと、カメラ目線を意識すること、音声がクリアに聞こえる環境を整えることなども重要になります。

プレゼンテーション対策のポイント

対策項目ポイント
発表資料の作成・情報を詰め込みすぎない・図やグラフを効果的に使用する・視覚的に分かりやすく構成する
話し方と時間配分・話すスピードを意識する・制限時間内に収まるように練習を重ねる
質疑応答の準備・想定される質問と回答を事前に準備する・質疑応答も評価対象であると意識する
オンラインプレゼン対策・使用する機器の操作に慣れておく・カメラ目線を意識する・音声がクリアな環境を整える

可能であれば、発表練習を録画して見返したり、先生や友人に聞いてもらい意見をもらったりすると良いでしょう。

以下の記事では、プレゼンテーション対策について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

学費・奨学金|活用できる制度について知っておく

学費・奨学金|活用できる制度について知っておく

奨学金の制度についても知っておく必要があります。

大学進学には、入学金や授業料など、まとまった費用が必要です。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金(成績や家計の基準あり)は広く知られていますが、それ以外にも、各大学が独自に設けている奨学金や、地方自治体や民間育英団体が提供する奨学金もあります。

大学によっては、推薦・総合型選抜合格者向けの特別な給付型奨学金や入学金免除制度を用意している場合もあります。

申請には条件や締切があるため、早い段階から情報収集を始め、ご家庭で相談しておくことを強くおすすめします。

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受験失敗リスクを減らす併願戦略:一般選抜との両立

合格発表をみにきている学生

大学受験において、失敗のリスクを可能な限り減らすための併願戦略が重要となります。

とくに、多くの受験生が軸とする一般選抜と、総合型選抜や学校推薦型選抜といった他の入試方式を上手に組み合わせる方法について考えていきます。

受験失敗リスクを減らす併願戦略:一般選抜との両立
  • 併願する理由について
  • 併願をする際の注意点
  • 一般選抜との併願をする際のメリット・デメリットと学習計画の立て方

上記について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

併願する理由について

大学受験において、複数の大学や学部、異なる入試方式に出願する「併願」は、多くの場合、賢明な戦略と言えます。

第一志望の大学だけに絞って受験する場合に比べて、合格のチャンスを大きく広げ、万が一の結果に備えることができる「リスク管理」の側面が強いからです。

厳しい大学入試では、残念ながら第一志望校に合格できるとは限らず、併願をしていなければ、その時点で浪人や他の進路を考えざるを得なくなります。

しかし、複数の大学に出願していれば、いずれかの大学に合格する可能性は高まります。

さらに、併願は単に合格可能性を高めるだけでなく、より納得のいく進路選択を可能にします。

例えば、以下をバランス良く組み合わせることで、進学先を確保するという安心感を得ながら、自分の限界に挑戦することもできます。

併願する理由について
  • 現在の学力で合格可能性が非常に高い「安全校」
  • 実力に見合った「実力相応校」
  • 少し背伸びをして挑戦したい「挑戦校」

また、一般選抜だけでなく、総合型選抜や学校推薦型選抜といった、学力以外の側面を評価してくれる入試方式を組み合わせることで、自身の持つ多様な強みを活かした受験戦略を展開することも可能になります。

このように、併願は合格の可能性を高め、精神的な安定を保ちながら受験に臨むための有効な手段なのです。

併願をする際の注意点

併願は有効な戦略ですが、無計画に行うと予期せぬトラブルに見舞われる可能性もあります。併願計画を立てる際には、いくつか重要な注意点があり、これらを事前にしっかりと確認しておくことが不可欠です。

注意すべき点を以下の表を参考にしてください。

併願をする際の注意点
注意点具体的な内容とリスク確認すべきこと
試験日程複数の大学・学部の試験日が重なり、受験機会を失うリスク特に私立大学の一般入試は2月上旬~中旬に集中しやすい傾向がある各大学・学部の試験日を正確に把握し、時間的な重複がないか、移動時間は現実的かを確認試験日自由選択型入試なども検討
出願・手続き締切出願締切はもちろん、合格後の入学手続きの締切日も非常に重要締切を過ぎると入学資格を失う本命校の結果発表前に併願校の手続き締切が来ることも多い各大学・入試方式の出願締切、合格発表日、入学手続き締切日(第一次・第二次など)を正確に把握し、カレンダー等で管理
専願・併願ルール「専願」とは、合格した場合に必ずその大学に入学することが条件となる制度他の大学との併願は認められない指定校推薦の多くや、一部の公募推薦・総合型選抜でこのルールが適用される出願する入試方式が「専願」か「併願可能」かを、必ず募集要項で確認「専願」で合格した場合、他の全ての受験機会(一般選抜含む)を辞退する必要があることを理解

上記の情報は、必ず各大学が発行する最新の「入試要項」や「募集要項」といった公式資料で確認するようにしてください。

友人からの情報やインターネット上の不確かな情報に頼るのではなく、一次情報を確認する手間を惜しまないことが、後々のトラブルを防ぐ上で最も重要です。

一般選抜との併願をする際のメリット・デメリットと学習計画の立て方

学力試験が中心となる一般選抜と、人物評価なども加味される総合型選抜や学校推薦型選抜(早期入試)を併願することは、多くの受験生にとって魅力的な選択肢となり得ます。

しかし、その実行にあたっては、メリットとデメリットを理解し、周到な学習計画を立てることが成功の鍵となります。

具体的なメリットとデメリットは、以下の表を参考にしてください。

一般選抜との併願をする際のメリット・デメリットと学習計画の立て方
側面メリットデメリット
合格機会評価軸の異なる複数の入試方式に挑戦できるため、合格のチャンスが増える専願の早期入試で合格した場合、一般選抜で挑戦する機会を失う可能性がある
精神的安定早期入試で合格を確保できれば、一般選抜本番へのプレッシャーが軽減され、精神的な余裕が生まれる早期入試で不合格だった場合、精神的なダメージを受け、一般選抜へのモチベーションに影響が出る可能性がある
アピール方法一般選抜では学力を、早期入試では活動実績や意欲など、自身の多様な強みをアピールできる
準備負担学力試験対策に加え、書類作成、面接・小論文対策など、異なる種類の準備が必要となり、時間と労力の負担が増大する
学習効率複数の対策を並行することで、学習の焦点が分散し、どちらの準備も中途半端になるリスクがある

このように、一般選抜と早期入試の併願は、チャンスを広げる一方で、準備の負担増や焦点分散のリスクを伴います。

デメリットを克服するためには、綿密な学習計画が不可欠です。

また、計画倒れにならないよう、定期的に進捗を確認し、必要に応じて計画を柔軟に見直していくことが大切。

まとめ|総合型選抜と公募推薦についての基本を知っておこう

合格祈願

総合型選抜と公募推薦は、学力だけでは測れない個性や意欲を評価する入試方式です。それぞれの仕組みや出願資格、評価基準の違いを正しく理解しましょう。

大学が示すアドミッション・ポリシーは、求める学生像を知る上で重要です。

理系・文系・融合系といった学部ごとの特性を理解し、自分に合った対策を進めることが大切です。合格を勝ち取るには、戦略的な準備が欠かせないため、自己分析で自身の強みを見つけ、探究活動などの実績を効果的にアピールしましょう。

説得力のある志望理由書や活動報告書の作成、小論文や面接の対策も重要になります。

一般選抜との併願も視野に入れ、計画的に準備を進めることで、受験の選択肢は広がるため、本記事で得た情報を活用し、あなたに最適な受験方法を見つけ、自信を持って挑戦してください。

総合型選抜の対策をオンラインで効率的におこないたい方には、じゅけラボ予備校の「総合型選抜入試対策講座」がおすすめです。

メールまたはLINEで問い合わせを受けつけています。

対策の内容や料金、特徴などが気になる方はぜひお気軽にご連絡ください。

よくある質問

総合型選抜と公募推薦、どちらが合格しやすいですか?

合格しやすさは一概には言えず、受験生の適性によって異なります。
総合型選抜は大学とのマッチングや熱意、個性が重視される一方、公募推薦は高校時代の評定平均値などの実績が重視される傾向にあるからです。自分の強みが「探究心や意欲」にあるなら総合型選抜、「コツコツ積み上げた成績」にあるなら公募推薦が有利に働く可能性があります。まずは両方の特徴を理解し、自分に合った方式を見極めることが大切です。

総合型選抜と公募推薦は、両方受験するべきですか?

合格のチャンスを最大化したいのであれば、両方の受験を検討することをおすすめします。
受験機会が増えることで、精神的な安定を得ながら第一志望を目指せるからです。ただし、それぞれの対策には多くの時間と労力が必要になります。一般選抜の勉強もおろそかにならないよう、自分のキャパシティと相談しながら戦略的に計画を立てることが重要です。

総合型選抜に落ちた場合、公募推薦は受験できますか?

はい、試験日程が重複していなければ、基本的に受験することは可能です。
一般的に、総合型選抜は9月〜10月頃、公募推薦は11月〜12月頃に選考が行われることが多く、スケジュール的に受験可能なケースが大半だからです。ただし、総合型選抜の結果発表前に公募推薦の出願締め切りが来る場合もあるため、志望大学の募集要項で必ず日程を確認してください。

公募推薦で落ちる確率はどれくらいですか?

公募推薦は選抜試験である以上、不合格になる可能性は十分にあります。
校内選考を通ればほぼ合格が決まる「指定校推薦」とは異なり、公募推薦は広く門戸が開かれている分、人気大学では倍率が高くなる傾向があるからです。「推薦だから受かるだろう」と油断せず、面接や小論文などの対策を万全に行う必要があります。

理系と文系で、入試対策やアピールポイントは違いますか?

はい、学部が求める人物像によって、アピールすべきポイントや探究活動のテーマ傾向は異なります。
理系学部では基礎学力に加え、科学的な探究心や実験・検証のプロセスが重視される一方、文系学部では社会課題への関心や論理的思考力、他者との協働性が評価されやすいからです。志望する系統のアドミッション・ポリシーを読み込み、それに合わせた活動実績を準備しましょう。

評定平均(内申点)が低くても出願できますか?

総合型選抜であれば出願できる可能性は高いですが、公募推薦は難しい場合があります。
公募推薦の多くは出願条件として一定の評定平均値を定めているからです。一方、総合型選抜は評定の基準を設けていない大学も多く、学業成績以外の突出した活動実績や熱意で勝負できるチャンスがあります。まずは志望校の出願資格を細かくチェックしてみましょう。

総合型選抜や公募推薦の対策はいつから始めるべきですか?

遅くとも高校3年生の夏前、理想的には春から対策を始めるべきです。
志望理由書の作成や自己分析、小論文のトレーニングには想像以上の時間がかかるからです。特に探究活動などの実績作りは一朝一夕ではできません。早期に準備を開始することで、余裕を持ってクオリティの高い書類を仕上げることができ、合格率を高めることにつながります。

一般選抜の勉強と並行して総合型選抜・推薦対策できますか?

はい、可能ですが、綿密な学習計画と時間管理が不可欠です。
総合型選抜などの対策に時間を取られすぎて、基礎学力が低下してしまっては元も子もないからです。「平日は一般選抜の勉強、週末は総合型選抜や推薦対策」というようにメリハリをつけ、どちらも中途半端にならないようバランスを保つことが、併願成功の鍵となります。

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