志望する看護大学（看護学部・看護学科）の入試傾向と自分の学力を理解し、科目別の学習計画とそれを月単位、週単位、1日単位の学習スケジュールまで落とし込む事で、合格に向けた精度の高い学習計画ができあがります。ここでは看護大学合格を目指す受験生に効率的な学習計画とスケジュールの立て方をわかりやすくステップにわけて詳細に解説します。
目次
看護学部合格に向けた学習計画の目安
看護学部合格に向けた学習計画として、まずは自分の志望看護大学の入試要項をチェックし、受験科目や出題範囲をきちんと把握すべきです。
【国公立大学看護学部】入試までの学習計画
国立大学看護学部・看護学科を受験する場合、高3の春～夏には、英数に加えて共通テスト対策として国語・社会・理科（化学・生物・物理で対策がまだの科目）の対策も進めていきたいです。
秋頃からは過去問や同様のレベルの問題集を使った演習を進め、解いたことのある問題パターンを増やすことが大切です。苦手単元や抜け漏れは参考書等を辞書的に使いながら、徹底的に潰しておきましょう。また、2次試験で面接や小論文を行う大学が多いため、面接や小論文の対策も進めましょう。
【私立大学看護学部】入試までの学習計画
私立大学看護学部・看護学科の多くは「英語・数学・理科1科目（物理・化学・生物から1科目選択もしくは化学・生物から1科目選択」の3科目受験です。高3の夏までに英語・数学・化学または生物の基礎を固める学習スケジュールを組むとよいでしょう。大切なのは志望大学の受験科目に合った学習計画を立てることです。受験勉強序盤では、出題範囲を網羅的に学習できる講義系の参考書や基礎問題集を使うと効果的です。
1日の学習スケジュールと勉強時間
国立大学看護学部・看護学科および高偏差値の難関私立大学看護学部・看護学科を目指す場合、高校2年生の勉強時間の目安は、平日2~3時間、休日4~5時間程です。高校3年生は、平日3～4時間、休日5〜8時間程、夏休みには毎日6時間~を意識してみてください。看護学部・看護学科合格に向けた学習計画として、まずは自分の志望大学の募集要項をチェックし、受験科目や出題範囲をきちんと把握することが大切です。
以下に高１・高２・高３・浪人生それぞれの学年から看護学部・看護学科を目指して受験勉強を開始した場合の勉強時間や1日の学習スケジュールについて詳しく解説していますので、こちらもご確認ください。
看護学部・看護学科合格に向けた効率的な学習計画の立て方
看護学部・看護学科合格を目指す受験生にとって、効率的な学習計画を立てることは極めて重要です。自分に最適化された学習計画は、看護学部受験生が時間を最適に活用し、目標達成に必要な学力を体系的に身につけるためのロードマップとなります。以下に具体的なステップを示します。
ステップ① 必要な学習内容・勉強量の見積もりと使用参考書の選定
目標の設定は学習計画の指針となる重要な作業です。まず、志望大学看護学部・看護学科を決定し、入試までの残り日数を正確に計算します。
この期間内で、目標とする学力レベルに到達するために必要な学習内容と勉強量を見積もり、その学習内容を習得できる最適な参考書・問題集を選定します。
ステップ② 優先順位を決め、学習タスク（ToDoリスト）を絞る
いつから看護学部入試に向けて勉強を開始するかにもよりますが、受験勉強の開始時期が遅くなるとすべての科目や分野を同じように学習するのは難しいため、優先順位を明確にしましょう。
まず、志望大学看護学部入試での科目別の重要度やよく出る問題、自身の得意・不得意を考慮し、どの分野を重点的に学ぶべきか決めます。得意な分野は時間を減らし、苦手な分野により多くの時間を割くのがポイントです。
自分の弱点部分がよくわからない場合は、模試や過去問などで得られた結果から、自分の弱点を見極め、早い段階で弱点部分を明確に知っておく必要があります。
優先順位を決めたら、次に学習タスク（ToDoリスト）を絞る事が重要です。
欲張りすぎて科目ごとに全てのタスクを抱えすぎると、かえって効率が下がります。
参考書や問題集の学習範囲とページ、過去問や模試への取り組みなど具体的な課題を定め、学習タスクを絞り込むのが理想的です。
ステップ③ 学習タスク（ToDoリスト）をもとに学習計画を作成する
学習計画を作成する時に勉強時間という定量的なものも決める必要があります。学習タスクが確定したら、各タスクを時間化し、現実的な時間枠で計画を立てます。例えば、「生物の過去問を解く」というタスクを1時間、「数学の問題集を解く」を30分、「英語長文読解の問題」を30分といった形で、具体的な作業に割り当てる時間を決めましょう。こうすることでタスクを完了するのに合計何時間必要なのかが見えてきます。
タスクを完了するのに勉強時間が何時間かかるのか概算できたら、試験日から逆算して全体的な学習計画を組み立てましょう。ここでは一旦自分なりにざっくりで構いません。年間・月間・週間・１日に分解して、１日の学習スケジュールを現実的に実行可能なものにする必要があります。学習計画と１日の学習スケジュールは予定通りに進まない場合でも、後から調整ができるように柔軟性と余裕を持たせたものにしましょう。
面接や小論文などの試験項目がある場合、それに対する対策も学習計画には組み込む必要があります。
ステップ④ 定期的な自己評価・フィードバックと学習計画の調整
学習効果を最大化するため、単元や教材単位での自己評価や、学校の先生や塾・予備校から学習計画が適正かどうかのフィードバックを積極的に取り入れる事で、定期的に学習の進捗を振り返り、何が順調で何が課題かを把握しましょう。
例えば、週末に1週間の進行状況を確認し、計画通りに進めなかった点や改善すべき勉強法があれば次週の計画に反映します。自分の勉強法やペースに合った修正を行うことで、継続的に学習の質を高められます。
「ステップ①〜④の設計に時間がかかってしまう」「学習計画が最適なのか自信が持てない」とお悩みの方はじゅけラボへご相談ください。
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志望大学別の看護学部・看護学科専門オーダーメイドカリキュラムモチベーションを維持する方法を決めておく
看護学部・看護学科入試までの先の目標に向けてモチベーションを維持するのは本当に大変な事です。志望大学の看護学部合格という目標に向けて、まずは小さな目標の設定をしましょう。
学習計画作成のポイントの箇所でも記載していますが、学習タスク（ToDoリスト）を設定し、毎日それを一つ一つクリアしていく事で達成感を感じながらモチベーションを維持できます。
また、学習目標を達成した際に自分自身に適切に報酬を与えることでも、モチベーションを高める効果が期待できます。たとえば、一定の目標を達成した後に好きな活動をする時間を設けるなど、自分にとって息抜きやリフレッシュになる報酬は効果的です。
あとは、同じように看護学部・看護学科を目指す友人、またはオンラインコミュニティとの定期的な交流を通じて、学習に対する意欲を刺激し、精神的な支援を受けることなどもモチベーションの維持には効果的です。ただし、オンラインはいつの間にか時間を浪費してしまう事にもなりがちなので時間を決めて使用するなどの注意が必要です。
これらの注意点を意識し、適切に計画を管理することで、長期にわたる看護学部の受験勉強を健康的かつ効率的に進めることが可能となります。
看護学部・看護学科受験に向けた勉強の開始時期と学習計画
看護学部・看護学科受験の成功は、受験勉強の開始時期に大きく左右されます。理想的には、高校入学と同時に基礎科目から勉強を始め、次第に応用力を身につける段階へと移行することがよいですが、高校３年生からの受験勉強開始でもその時点での学力状況に応じては合格は可能です。各学年ごとの勉強計画の目安は以下の通りです。
| 学年 | 学習計画・学習スケジュール作成時のポイント |
|---|---|
| 高1 | 英語と数学の基礎固めが重要。国立や必要な私立大学のために国語対策も進めるべき。 英語、数学、国語の基礎学習が十分であれば、看護学部の対策が順調に進む。 |
| 高2 | 英語・数学・国語の基礎を固めた後、理科の基礎固めに移行。 国立は理科2科目、私立は1科目が主流。化学と生物を中心に対策。 高2の冬までに基礎力を強化。 |
| 高3 | 英語・数学・化学または生物の基礎固め。国立志望者は国語対策も重要なので、過去問で大学の傾向を把握し、必要な文系科目を優先して学習。 夏までに基礎力を確立し、共通テスト対策を進める。 |
高1では、英語と数学の基礎固めに集中し、必要に応じて国語も対策します。高2では、英語・数学・国語の基礎を固めた後、理科の基礎を習得し、特に化学や生物に重点を置きます。高3では、志望大学の入試傾向を把握しながら英語・数学・理科の基礎固めを完了し、国公立大学の看護学部・看護学科志望者は、必要な文系科目も対策して志望校に合わせた受験準備を進めていきます。
看護学部に受かる為の受験戦略と、受験勉強の開始時期については以下の記事をご覧ください。
