薬学部受験対策講座のための勉強法

薬学部に受かるには?受験勉強の「戦略」と「いつから始めるべきか」

薬学部に受かるには?受験勉強の「戦略」と「いつから始めるべきか」

薬学部に受かるには、いつから受験勉強を開始したらいいのか?薬学部合格を目指す学生にとって気になるポイントだと思います。ここでは受験勉強の開始時期に応じた薬学部受験に向けた勉強の進め方と、受験科目の特徴に合わせた受験戦略について案内します。

薬学部合格を目指すなら、各大学薬学部の受験科目と入試傾向を理解することが不可欠です。国公立では英語、数学、理科2科目の4科目受験が中心で、私立は英語、数学理科1科目の3科目受験が主流ですが2科目受験が可能な大学もあり、各大学に合わせた薬学部受験対策が必須です。

目次

薬学部に受かるには、入試科目、入試範囲、入試傾向、問題難易度に合わせた対策が重要

薬学部は理系学部の中でも最近特に人気の高い学部であり、合格難易度も高くなっています。

薬学部入試は独特の傾向があるので、薬学部合格を目指すには薬学部受験に特化した対策が必要です。

以下は、薬学部入試の特徴の一例です。ただし、国公立は二次試験(個別入試)の特徴になります。

薬学部入試の特徴

薬学部入試の特徴
入試科目薬学部は3教科型(英語・数学・理科)の受験方式が主流
入試範囲国公立大学薬学部:
「数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C」が主流私立大学薬学部:
「数Ⅰ・Ⅱ・A・B・C」が主流
入試傾向英語の長文テーマは医療系、薬学系の題材が出やすい化学は有機化学の問題数が多く配点が高いこともある
問題難易度化学の難易度が高くなる傾向がある

私大薬学部の入試は3教科型を取っている大学が非常に多く、科目は「英語+数学+化学」が主流です。

入試範囲については、国立大学薬学部の数学では数Ⅲが出題範囲に含まれます。一方、ほとんどの私立大学薬学部では数Ⅰ・Ⅱ・A・B・C(ベクトル)が出題範囲になり、数3なしで受験できる大学がほとんどです。また、数学は文系学部より問題難易度が高く設定されることがあります。

入試傾向については、英語は医療系・薬学系をテーマとした長文読解が出題される傾向にあります。医療にまつわる主要な英単語は、問題集や過去問を解きつつ日頃から意識して覚えていきましょう。

また、化学は入学してからの学習内容に直結する有機化学からの出題が多い大学もあり、配点が高い場合にはより有機化学の完成度を高く仕上げる必要があります。

問題難易度は大学によってさまざまですが、薬学部生にとって入学後の学習の重要科目となる化学の問題を難易度高めに設定している大学が目立ちます。解ける問題をミスなく確実に解き、得点を積み重ねる力が求められます。

各大学薬学部ごとに出題傾向は大きく異なるため、合格ラインを超える点数をとるためには、各大学薬学部ごとの対策が必須になります。

薬学部受験対策の進め方の手順

薬学部受験対策の進め方の手順

1.志望大学薬学部を決める

1.志望大学薬学部を決める

まず最初に行うべきは、志望大学を選定することです。地理的な条件、入学後の学習環境、費用、将来のキャリアプラン、入試倍率や難易度など、多様な要因を考慮して大学を選びます。自分自身にとって重要なポイントを明確にし、志望大学を絞りましょう。オープンキャンパスや大学のウェブサイト、先輩の体験談などを参考に、自分に合った大学を選ぶことが大切です。

志望大学薬学部選び

2.薬学部の入試科目と入試範囲を把握

2.薬学部の入試科目と入試範囲を把握

国公立大学か私立大学か、どの大学を目指すかによって入試科目は異なります。薬学部の入試では特に理系科目の計算問題と理論問題が非常に重要視されるため、過去問を使ってこれらの問題に慣れていくことが大切です。志望大学薬学部の入試範囲と傾向を正確に把握し、効率的な学習計画を立てましょう。

3.各科目の合格最低点をチェック

3.各科目の合格最低点をチェック

合格に必要な最低点を把握し、それに達するための学習計画を立てます。特に国公立大学では共通テストの得点が重要であり、2次試験では選択科目も多いため、科目ごとの合格最低点を基に学習戦略を練ることが重要です。私立大学では苦手科目を避けるなどの戦略も考慮します。

4.自己分析を行い自身の得意・苦手を正確に把握

4.自己分析を行い自身の得意・苦手を正確に把握

過去の成績や模擬試験を利用して自身の強みと弱みを把握し、それに基づいて学習計画を調整します。苦手分野は特に強化し、得意分野はさらに伸ばす戦略を立てることが受験成功につながります。

5.学習計画の作成を行い学習スケジュールを立てる

5.学習計画の作成を行い学習スケジュールを立てる

志望大学薬学部入試までの長期的な学習計画を立て、月間・週間・1日の学習スケジュールを作成します。

目標に合わせた実践的な学習スケジュールを作成し、継続的に計画を見直すことが成功への鍵です。1日のスケジュールには休息の時間も組み入れ、効率的に学習を進めることができるようにする事がポイントです。

6.応用問題より基礎から始める

6.応用問題より基礎から始める

薬学部に向けた受験勉強を始める際は、基礎から応用へと段階的に勉強を進めていく事が重要です。基礎がしっかりと理解できていることを確認してから応用問題に進みます。基礎が固まっていれば、応用問題への対応もスムーズになります。

自分の力を過信してしまい基礎がおろそかなまま勉強を先に進めたり、あせって入試レベルの問題や応用問題に取り組んでしまう受験生もいますが、初めから難易度の高い問題に取り組むのではなく、まずは基礎の理解を深めることを優先しましょう。

また、問題を解く際は、復習や反復学習を必ず行いましょう。問題を解く上で分からなかった事項について、意味や解法を調べてノートに記しまとめておくと良いです。そのノートを何度も見直し、解きなおして覚えることで志望大学薬学部に合格できる実力が身につきます。

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入りやすい薬学部は?人気の薬学部は?国立大学、私立大学の入試倍率から考察

薬剤師は人気の職業のため、薬学部の入試倍率は比較的高めです。

以下の人気大学の薬学部は約3〜7倍の入試倍率です。特に偏差値・倍率の高い大学の薬学部に受かるには、合格に向けてしっかりと志望大学専門の対策を取る必要があります。

国立大学薬学部の入試倍率【2024年度(令和6年度入試)】:一般入試合計倍率

国公立大学(薬学部)入試倍率
北海道大学9.0倍
千葉大学5.6倍
大阪大学2.0倍
広島大学4.1倍
東北大学3.7倍
九州大学2.4倍
金沢大学2.7倍
京都大学3.5倍

私立大学薬学部の入試倍率【2024年度(令和6年度入試)】:一般入試倍率

私立大学(薬学部)入試倍率
近畿大学4.6倍
慶應義塾大学13.7倍
星薬科大学3.9倍
東京薬科大学3.4倍
北里大学3.2倍
東京理科大学2.9倍
昭和大学1.5倍
帝京大学2.9倍(2023年度)
日本大学8.1倍
立命館大学1.8倍(2023年度)
横浜薬科大学1.54倍(2023年度)

薬学部の受験科目と大学別入試科目の特徴について

薬学部受験は国公立大学と私立大学で対策方法が大きく異なります。それぞれどのような受験科目が必要か、どのような入試範囲が出やすいのか、確認しましょう。

国立大学(前期)薬学部の受験科目一覧と入試範囲

国立大学(前期)薬学部の受験科目一覧と入試範囲

国立大学(前期)薬学部の個別試験科目は、「英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+理科2科目」が多いです。

私立大学薬学部の数学は基本的に数Ⅲ(数3)は含まれない数3なし受験になりますが、国立大学薬学部の数学は数Ⅲ(数3)まで範囲に含まれることが多いです。国立大学薬学部を目指すのであれば、ほとんどの大学で数Ⅲ対策が必須です。

ま た、理科2科目のうち1科目は化学を必須としている大学が多いです。

一方で、京都大学や大阪大学などは、物理・化学・生物の中から2科目選択し、受験が可能です。

その他やや独特な形式として、大阪大学では小論文と面接、岡山大学や徳島大学では面接が行われます。

≪主な国立大学薬学部(前期):2次(個別)試験入試科目(2025年度)一覧≫

大学名(国立)入試科目
東北大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科2科目(物理基礎・物理と化学基礎・化学)
千葉大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科2科目選択(化学基礎・化学、物理基礎・物理、生物基礎・生物)+面接
金沢大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科2科目(物理基礎・物理と化学基礎・化学)
富山大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+理科2科目(物理基礎・物理と化学基礎・化学)
京都大学国語+数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科2科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)
大阪大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科2科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)+小論文+面接
広島大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+外国語(英、独、仏、中から1つ)+理科(化学基礎・化学)+理科(物理基礎・物理または生物基礎・生物)
岡山大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+英語+理科(化学基礎・化学)+理科(物理基礎・物理または生物基礎・生物)+面接
徳島大学数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B)+理科(化学基礎・化学)+集団面接
九州大学数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+英語+理科2科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)+面接
熊本大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+理科(化学基礎・化学)+理科(物理基礎・物理または生物基礎・生物)+面接

国立大学(後期)薬学部の受験科目一覧と入試範囲

国立大学(後期)薬学部の受験科目一覧と入試範囲

国立大学(後期)薬学部の個別試験科目の傾向は、大学によってさまざまです。

富山大学は小論文と面接のみ、九州大学は英語と面接、北海道大学は理科2科目を行っています。

後期日程での受験は共通テストの配点比重が大きくなる傾向にあるため、共通テストで高得点を獲得し、逃げ切るのが理想です。

≪主な国立大学薬学部(後期):2次(個別)試験入試科目(2025年度)一覧≫

大学名(国立)入試科目
北海道大学理科2科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)
富山大学小論文+面接
徳島大学理科(化学基礎・化学)+集団面接+志望理由書
九州大学面接

私立大学薬学部の入試科目と入試範囲

私立大学薬学部の入試科目と入試範囲

私立大学薬学部の多くは「英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+化学(化学基礎・化学)」の3科目受験を採用しています。

化学必須の形式なので、化学苦手は克服しておきたいです。

生物必須の薬学部は多少ありますが、物理必須の薬学部はほとんどありませんので、化学が得意で生物苦手、物理苦手という方にとっては薬学部は対策しやすいでしょう。

近畿大学薬学部や立命館大学薬学部などは、理科は選択科目で「物理・化学・生物」から選べるようにしています。生物受験、物理受験が可能なので、化学が苦手な方にとっては嬉しいですね。

東京理科大学は、私立大学薬学部としては非常に珍しく数学の範囲に数Ⅲ(数3)まで含まれているので、対策が必要です。

安田女子大学薬学部、高崎健康福祉大学薬学部の数学は「数Ⅰ・Ⅱ・A」が指定されているため、数B対策が不要です。

横浜薬科大学や奥羽大学、日本薬科大学などの薬学部は、2科目型で受験することが可能です。(日本薬科大学の特別選抜を受験する場合は3科目必要)

九州保健福祉大学薬学部は1科目型・2科目型・3科目型と非常に幅広い受験方式を実施しています。

安田女子大学薬学部の後期試験は「国語(現代文)+英語+理科(化学基礎・生物基礎)」という非常に珍しい組み合わせで受験することができます。

このように大学によって入試科目や入試範囲はさまざまです。いかに志望大学に合わせた受験勉強が重要かお分かりいただけましたでしょうか。

≪主な私立大学薬学部:入試科目(2025年度)一覧≫

大学名(私立)入試科目
慶応義塾大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学)
東京理科大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C)+ 理科1科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)
奥羽大学英語または数学(Ⅰ・Ⅱ・A)+ 理科1科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)
東京薬科大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科1科目選択(物理、化学、生物)【一般選抜 A 方式 】
北里大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学)
日本大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学)
帝京大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学)
横浜薬科大学理科(化学基礎・化学)+ 英語または数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)または理科(生物基礎・生物)【2023年度】
城西大学英語または数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学または生物基礎・生物)※英語、数学は高得点の 1 科目を 判定に使用
星薬科大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科(化学基礎・化学)
立命館大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)+ 理科1科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)
近畿大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A・B)または数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B)+ 理科1科目選択(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)【2024年度】
安田女子大学英語+数学(Ⅰ・Ⅱ・A)+ 理科(化学基礎・化学)
安田女子大学(後期)国語(現代文)+ 英語 + 理科(化学基礎・生物基礎)

受験科目で選ぶ薬学部選択ガイド。「入試科目の要件」と「自分の強み」から受験戦略を立てる

特定の科目を必要としない、または受験科目が選択可能な薬学部を紹介します。自分の強みを生かして受験できる薬学部選択の参考にしてください。

自分の強みを生かした得意科目で受験にのぞむ受験戦略は薬学部合格率を大きく高める事に繋がります。

化学・生物で受験できる薬学部の主な大学一覧

化学・生物で受験できる薬学部の主な大学一覧

国立(前期)

私立

化学・物理で受験できる薬学部の主な大学一覧

化学・物理で受験できる薬学部の主な大学一覧

<国立(前期)>

<私立>

化学なしで受験できる薬学部の主な大学一覧

化学なしで受験できる薬学部の主な大学一覧

<国立(前期)>

<私立>

数学なしで受験できる薬学部の主な大学一覧

数学なしで受験できる薬学部の主な大学一覧

<私立>

化学・生物・物理・地学の中から2科目選択受験できる薬学部の主な大学一覧

化学・生物・物理・地学の中から2科目選択受験できる薬学部の主な大学一覧

東京大学薬学部では、共通テスト及び二次試験で地学を含む理科2科目を入試科目として選択可能です。また、名古屋市立大学は、二次試験は化学が指定されていますが、共通テストで化学・生物・物理・地学の中から2科目選択とされており、化学と地学を選択して受験可能です。

ただ、地学を入試科目として選択できる大学はほとんどありませんので、複数校の薬学部を受験する場合、地学選択は慎重に検討した方が良いでしょう。

<国立(前期)>

化学・生物・物理の中から2科目選択受験できる薬学部の主な大学一覧

化学・生物・物理の中から2科目選択受験できる薬学部の主な大学一覧

<国立(前期)>

<私立>

共通テスト利用のある私立大学薬学部

共通テスト利用のある私立大学薬学部

ほとんどの私立大学薬学部では共通テスト利用入試が採用されています。

一方、慶応義塾大学薬学部は共通テスト利用入試はありません。

私立大学の共通テスト利用入試は、一般入試に加えて選抜回数を増やす点で合格可能性を上げることができると言えます。一方で、共通テストと大学の個別試験とでは入試傾向が異なるため、本来なら共通テスト向けの問題がある参考書で対策学習をする必要があります。

国公立を第一志望として共通テストを受験する場合は、積極的に併願私立大学の共通テスト利用入試を受験することをお勧めします。

私立大学を第一志望とする場合、共通テスト利用入試は比較的募集人数が少なく、偏差値も高い傾向にあるため、個別試験の対策に学習時間を向ける方が得策です。私大メインで共通テスト利用を有効に使う例としては、共通テスト一回の受験で多数の大学の共通テスト利用入試に出願することが考えられます。

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国公立大学薬学部の大学入学共通テストと2次試験対策

国公立大学薬学部(6年制)に合格するためには、『大学入学共通テスト』と『2次試験(個別試験)』の両方で高得点を取らないといけません。

私立大学に比べて国公立大学は学費が安いので目指す方が多いですが、地方国立大学であろうと入試範囲は私立大学薬学部より広く、入試倍率も高いことから、合格するためには戦略的で効果の高い勉強方法に取り組む必要があります。

大学入学共通テストの得点率ボーダーについて

大学入学共通テストの得点率ボーダーについて

国立大学薬学部の中で比較的入りやすい長崎大学や富山大学であっても、共通テストで7割強の得点率が必要となります。つまり1000点満点だとすると700点以上の点数を取らないといけません。

余裕を持って2次試験に挑むためにも、できれば7割半ばくらいの点数を取っておきたいです。難関大学の薬学部を目指す場合は8割以上とる事を基準にして勉強を進めておく必要があります。

偏差値最上位の東京大学や京都大学、大阪大学の薬学部を目指す場合は、共通テストで9割前後の得点率が求められます。

とりわけ東大は「9割5分は取る」と考えておいた方が良いでしょう。

次いで千葉大学、九州大学、東北大学の薬学部を目指す場合は、共通テストのボーダーとなる得点率が8割程度ですので、8割以上を確実に得点できるよう過去問や予想問題、共通テスト模試で対策していきましょう。

2次試験(個別試験)のボーダーについて

2次試験(個別試験)のボーダーについて

2次試験は大学によって試験問題、難易度が異なるため、偏差値が高い難関大学だからといって、偏差値に比例して得点率・ボーダーが高くなるわけではありません。つまり、ボーダーが高いから合格が難しいという結論には結びつきません。

例えば、大阪大学と長崎大学を比べると、大阪大学の方が偏差値は高いですが、2次試験の合格最低点のボーダーは長崎大学の方が高いという現象が起きます。

では、国公立大学薬学部の2次試験において、どれくらいの点数を取ることができればよいのでしょうか。

大まかな目安ですが、合格最低点は6割前後に落ち着く大学が多いです。

共通テストの結果にもよりますが、2次試験においては「6割を確実に得点できるようにする」ことを一つの目安としてよいでしょう。

ただし、長崎大学は7割後半、千葉大学は7割前半の得点がボーダーとなっている年度もあり、高得点勝負になることもあります。

一方で大阪大学は問題難易度が高く、5割後半の得点でも合格可能性がある年度もあります。

このように2次試験の問題難易度や入試傾向は大学によってさまざまなので、2次試験の合格最低点を把握した上で各大学に合わせた対策を行うことが大切です。

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薬学部受験対策はいつから始める?

薬学部受験対策はいつから始める?

志望学部を薬学部に絞っているのであれば、早い時期から薬学部に特化した勉強法を確立できると非常に有利です。

国立大学薬学部を受験する場合は、基本的に共通テスト6教科8科目+2次試験3科目の対策が必要です。難関大になると、二次で英語・数学・理科2科目の全4科目、さらに東大や京大のように国語も課されて5科目受験の大学もあります。

2次試験は英語・数学・理科の3科目受験の大学が多いですが、共通テストのことも考えると国語や社会、理科2科目に加え、情報1の対策もしなければなりません。

難易度にもよりますが、少なくとも高校2年の夏までには取り組むことをおすすめします。

私立大学薬学部のみの受験を考えているという場合は、共通テストの国語や社会を避けて受験することが可能となるので、英語・数学・理科(理科は2科目必要な大学もあります)に特化した受験勉強をすることが合格への最短ルートです。

私大薬学部を目指す場合、少なくとも高校3年に上がった時点では薬学部の受験対策を始めることをおすすめします。

※大学によって受験科目は細かく異なります。まずは自分の志望する大学の入試科目を確認してください。

高1から始める薬学部受験対策

高1から始める薬学部受験対策

高1で習う内容というのは、各教科の基礎となる部分です。

高校の授業についていくこと、教科書の内容をしっかり理解することを最優先してください。

特に力を入れたい科目は数学と英語です。共通テストで国語の受験が必須の場合は、国語の対策も進めておくべきです。英語の読解力強化にもつながります。

英語・数学の2教科に国語を加えた3教科に関して、共通テストの出題範囲の基礎学習を進められれば、高1から始める薬学部受験対策としては十分でしょう。

>高1から万全の薬学部対策を始める         >高1から始める勉強時間の目安

高2から始める薬学部受験対策

高2から始める薬学部受験対策

高2から薬学部受験対策を始める場合は、高1同様、数学・英語の2教科+国語(国公立の場合)の基礎固めに力を入れるとよいでしょう。

数学・英語・国語(国公立を受験しない場合は理科を優先)の基礎を定着させることができれば、理科の基礎固めに移行します。

薬学部受験の場合、特に私立大学は理科の科目で化学必須の大学が多いです。大学が重視している理科科目の出題範囲を網羅した基礎学習を進めましょう。

ゆえに、一般的には「数学・英語 (国語)→ 化学」の順で対策していきます。

大学によっては化学+物理、化学+生物など理科2科目の組み合わせの受験の場合、「数学・英語(国語)→化学・物理or生物」といった順で対策すると良いでしょう。

理解を地学で受験できる薬学部はほとんどありませんので、地学は除外して考えましょう。

国立大学薬学部を受験する場合は、共通テストにおいて国語(古典)・社会・理科(化学以外にもう1科目必要)が必要となりますが、それらの科目に力を入れるのは高2の冬〜高3の春になってからでも間に合います。

高3になってからスムーズに共通テスト対策を進めるためにも、高2の間にできる限り英語・数学・化学の基礎力を強化しておきましょう。

>高2から手堅く薬学部対策を始める         >高2から始める勉強時間の目安

高3から始める薬学部受験対策

高3から始める薬学部受験対策

高3から薬学部の受験勉強を始める場合は、早急に英語・数学・化学の基礎固めに取り組まないといけません。国公立の場合は現代文も優先して進めておきましょう。

夏休みに入る頃までには、必ず英語・数学・化学の教科書レベルの力を身に付けることを目標にして進めていきます。

国立大学薬学部を受験する場合は、遅くとも高3の夏からは共通テスト対策として国語(古典)・社会・理科(物理や生物)の勉強も進めていきましょう。

秋から冬は志望校の過去問に取り組み、志望校の入試問題傾向をつかみましょう。

頻出単元に関しては、他の大学の過去問やそれをベースにした問題集に載っている類似問題に挑戦してみても良いです。

過去問や問題集で解けなかった苦手分野は、解答解説や参考書も利用してしっかりと自身の力で解けるようにしておきましょう。

>高3から始める勉強時間の目安

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薬学部合格に向けた勉強時間の目安と学習計画の作り方について

薬学部に合格する為の勉強時間はどのぐらい?

薬学部合格に向けた勉強時間の目安と学習計画の作り方について

国立大学薬学部および高偏差値の私立大学薬学部を目指す場合、高校3年生の受験期はできる限り多くの勉強時間を確保したいところです。

勉強時間の目安は、平日は3~4時間、休日は5〜8時間程を意識してみてください。

各学年別の勉強時間の詳細は以下の記事を参考にしてください。

薬学部に受かる為の学習計画表の作り方

薬学部に受かる為の学習計画表の作り方

薬学部合格に向けた学習計画として、まずは自分の志望校の入試要項をチェックし、受験科目や出題範囲をきちんと把握すべきです。

私立大学薬学部の多くは「英語・数学・化学」の3科目受験が多いので、高3の夏までに英語・数学・化学の基礎を固める学習スケジュールを組むとよいでしょう。出題範囲を網羅的に学習できる講義系の参考書や基礎問題集を使うと良いでしょう。

国立大学薬学部を受験する場合、高3の春~夏には共通テスト対策として国語・社会・理科(物理や生物)の対策も進めていきたいです。

秋頃からは過去問や同様のレベルの問題集を使った演習を進め、見たことのある問題パターンを増やしましょう。また、苦手単元や抜け漏れは参考書等を辞書的に使いながら、徹底的に潰しておきましょう。

より詳細な薬学部合格に向けた学習計画とそれに基づく学習スケジュールの立て方は以下の記事を参考にしてください。

薬学部合格のための効果的な勉強法

薬学部受験に向けた効率的な勉強法は合格率を大きく高めます。薬学部は国公立、私立にかかわらず英語、数学、理科が中心であり、それぞれの科目に応じた学習戦略が必要です。

自分の得手不得手の科目と分野を正確に把握した上で、志望大学薬学部の入試科目、入試傾向、問題難易度に合わせて勉強していく勉強法が学習効率と効果を最大化します。

以下には科目別の勉強法のコツ、塾・予備校なしで薬学部合格を目指す場合の勉強の進め方についても紹介していますので参考にしてください。

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