高専入試の英語対策!英語の出題傾向と問題難易度に基づく最適な勉強法

高専入試の英語対策のポイントを示すイラスト

講師

本ページでは以下のことがわかります。

高専入試の英語に備えるには、基本的な語彙・文法に加え、英文と資料を組み合わせて読む練習が大切です。出題傾向を踏まえ、学年に合った対策の進め方を解説します。

  • 大問6題の問題構成と、同義文・会話文・並び替え・長文の特徴
  • 英語の問題配点と傾斜配点を確認するポイント
  • 表やグラフを使った長文・計算問題と、公立高校入試との違い
  • 中1・中2・中3からの勉強法と、高専ならではの英語対策
  • 過去問の分析・演習・復習と、長文を時間内に読むための準備

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国立高専の英語の入試問題は、全体的に見て公立高校入試と比べてそれほど難易度は変わりません。一方で、表やグラフを利用した長文問題や、それらの資料のデータに関する計算問題など、高専特有の問題も存在するため、そういった問題を把握した上で対策を行なっていく必要があります。

ここでは、高専の英語の入試問題を攻略するために必要な、把握すべき出題傾向や対策方法について紹介していきます。

高専入試英語の出題傾向

高専入試英語の出題傾向をイメージした学習風景

高専入試英語の問題構成

高専入試英語の問題構成の要点をまとめた図解

国立高専の英語の入試問題は毎年大問6題です。

大問1は同義文完成問題、大問2は会話文補充問題、大問3が並び替え問題、大問4〜6が長文問題で構成されています。この傾向は、大問の前後があっても、ここ数年は同じです。また、長文問題の1つでは、計算問題が出題されることが多くあります。

高専入試英語の頻出分野・問題

高専入試英語の頻出分野・問題の要点をまとめた図解

高専入試の英語は、例年、大問1は2つの文が同じ意味になる語句の組み合わせを選ぶ同義文完成問題、大問2は会話文が成り立つのに適した英文を選択する会話文補充問題、大問3が語句を並び替えて3番目と5番目の語句をそれぞれ選択する問題が出題されています。

また、大問4〜6は長文問題で、大問4は長文の内容に関する適語選択問題、大問5は表やグラフを使った長文問題で計算問題が頻出で、大問6は適文選択問題や内容把握問題が出題されています。大問4と大問6は小問数が多めの構成です(令和8年度は大問4が8問、大問6が7問)。

大問1の同義文完成問題は、様々な書き換え表現の知識が求められます。また、大問5の長文問題では、英語の入試問題における計算問題というのは特徴的で、計算問題自体は難しいものではありませんが、英語長文や資料から正確に読み取る力が求められます。

高専入試英語の配点

高専入試英語の配点をイメージした学習風景

高専入試における英語の傾斜配点

高専入試における英語の傾斜配点の要点をまとめた図解

国立高専の学力検査は全国共通の問題ですが、教科ごとの配点や受験する教科、合否の判定方法は高専や学科によって異なります。教科ごとに配点を変える傾斜配点を採用している高専もあり、英語についても他の教科より配点を高くしている高専があります。

例えば、長岡高専や苫小牧高専では、英語の傾斜配点が2倍に設定され、100点満点が200点満点に、鈴鹿高専や明石高専では、英語が1.5倍で150点満点に換算されます。

英語の配点が2倍の高専

  • 函館工業高等専門学校(北海道)
  • 苫小牧工業高等専門学校(北海道)
  • 釧路工業高等専門学校(北海道)
  • 旭川工業高等専門学校(北海道)
  • 木更津工業高等専門学校(千葉県)
  • 長岡工業高等専門学校(新潟県)
  • 長野工業高等専門学校(長野県)

英語の配点が1.5倍の高専

  • 八戸工業高等専門学校(青森県)
  • 鈴鹿工業高等専門学校(三重県)
  • 舞鶴工業高等専門学校(京都府)
  • 明石工業高等専門学校(兵庫県)
  • 徳山工業高等専門学校(山口県)
  • 大阪公立大学工業高等専門学校(大阪府・公立)

英語の配点が1.3倍の高専

  • 群馬工業高等専門学校(群馬県)

※令和9年度の学生募集要項(旭川高専は令和8年度版)をもとに作成。

木更津高専は、各教科の得点を偏差値に換算したうえで数学・理科・英語を2倍にして合計します。小山高専・鶴岡高専は教科ごとの配点を公表しておらず、松江高専・阿南高専は最新の募集要項を確認できなかったため含めていません。公立の大阪公立大学工業高専は、国立高専と同じ学力検査問題を使っています(引用元:大阪公立大学工業高等専門学校「過去の入試問題」)。配点は年度によって変わることがあるため、必ず志望高専の最新の募集要項で確認しましょう。

高専入試の英語の問題配点

高専入試の英語の問題配点の要点をまとめた図解

配点は、大問1が設問各2点の計10点、大問2が設問各3点の計15点、大問3が設問各3点の計15点、大問4〜6が大問3題合わせて計60点で設問各3点です(令和6〜8年度)。大問3の並び替え問題は、3番目と5番目の両方があっている場合のみ正答となります。

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高専入試英語の実際の問題例

高専入試英語の実際の問題例をイメージした学習風景

高専入試の英語で実際に出題された問題を紹介します。

以下の問題は、令和8年度入試の英語(本試験)の大問5のAです。

ある中学校の文芸部の生徒が行った読書調査に関する英文と、クラスごとの4月の読書冊数の割合を示した表(Table 1)、好きな本のジャンルを示したグラフ(Graph 1)を見て答える問題で、問2(2)は、「4月に6冊以上読んだ生徒は全員がNatureを選び、それ以外の生徒は選ばなかった」という本文の記述と表の割合から、Natureを選んだ生徒の人数を求める問題でした。

計算問題としては非常に基本的な問題ですが、本文や設問の英文の内容を正確に読解して、求めるべき数値が何かを把握できるかどうかがポイントです。

令和8年度高専入試英語本試験、大問5A、問題冊子5ページ
令和8年度高専入試英語本試験、大問5A、問題冊子6ページ

出典:国立高専機構公式サイト 入試過去問(令和8年度 英語 本試験 大問5)

高専入試英語の公立高校との出題傾向の違い

高専入試英語の公立高校との出題傾向の違いをイメージした学習風景

高専と公立高校英語の出題内容の違い

高専と公立高校英語の出題内容の違いの要点をまとめた図解

高専入試と公立高校入試の英語で出題範囲に違いはありません。

大問ごとの出題傾向は一定であり、そのうち大問4〜6のうちの1題(大問5であることが多い)では、表やグラフ等の資料を使った計算問題が出題されています。英語の入試問題の中で数学の計算問題が出題されるのは、高専特有で公立高校の出題内容と傾向が大きく異なるといえます。

高専と公立高校英語の難易度の違い

高専と公立高校英語の難易度の違いの要点をまとめた図解

高専の英語は、公立高校と難易度はそれほど変わりません。全問マーク式である点や、表やグラフと照らし合わせた読解が必要な点で難しさを感じることはあるかもしれません。

また、大問4〜6の3題が長文問題であるため、一部の都道府県と比べると読解スピードが求められ、難易度が高めです。

高専入試英語の対策方法

高専入試英語の対策方法をイメージした学習風景

高専入試英語の対策スケジュール

高専入試英語の対策スケジュールの要点をまとめた図解

1年開始

中学1年生から高専入試英語の対策を行う場合は、まず学校授業で進めている内容について抜け漏れが出ないように仕上げていきましょう。特に英単語の意味をすらすら答えられるようにすること、文法知識を整理して説明できることにはこだわって仕上げましょう。

余裕があれば中学3年までの単語・文法の予習にも取り組んでみましょう。

2年開始

中学2年生から対策を行う場合は、まず中1の学習内容の復習から始めていきましょう。英単語の復習を行い、代表的な意味をすらすら答えられるように仕上げるとともに、1年から既習範囲までの英文法について、目的と位置付けを整理しながら復習するのがポイントです。また、マーク式ではあるものの、似た英単語を正確に見分けるためにも、定期テスト対策や併願公立高校の対策を含めてスペルを書く練習も行なっておきましょう。

ここまでできたら、次は中学3年間の範囲について、基本内容の予習を進めていきましょう。

3年開始

中学3年生から受験対策を行う場合は、中学3年間の範囲について、受験用の英単語、英文法の教材に1冊ずつ取り組んでみましょう。いきなり受験レベルの問題集に入る必要はありません。既習範囲についてはすらすら答えられるレベル、未習範囲については英単語の代表的な意味を1つ覚えきる、内容の理解、問題の解き方の理解をすることを重視して進めてください。英単語と文法を仕上げてから長文読解問題の演習に進みましょう。

学校で習ってからでないと進めにくいという意見もありますが、高専の入試英語はスピーディな読解が必要で、傾斜配点で1.5倍から2倍換算されるところもありますので、早い段階で出題範囲全体の予習も含めて、受験対策を進めていきましょう。

じゅけラボ予備校の調査(2024年9月9日〜11日、インターネット調査、高専卒業生261名)によると、高専の受験勉強を中2までに始めた人は59.7%でした。志望する高専が決まっていなくても、高専に興味を持った段階で早めに準備を始めておくと安心です。

高専ならではの英語対策

高専ならではの英語対策の要点をまとめた図解

国立高専の英語の入試問題では、表やグラフ等の資料を読み取り、計算する問題が長文問題として出題されます。そのため、理科や社会の資料を読み取る練習や、数学の基本計算問題をスピーディかつ正確に解くための対策も効果的です。英語の対策にもつながることを意識して取り組んでいきましょう。

また、高専の英語の入試は全問マーク式ですので、記述式の問題のような部分点はありません。選択肢ごとになぜ正解と判断できるのか、なぜ誤答と判断できるのかといった理由や根拠を明確にして、選択問題の解答力を鍛えましょう。1問ごとの理由・根拠だけではなく、選択肢ごとに明確に言えるようにすることにより、様々なパターンの問題に対応できる力をつけることにつながります。

また、大問1の同義文完成問題の対策として、英単熟語の学習の際に言い換えの知識を習得することも意識して取り組むと効果的です。

過去問を使った高専英語対策

過去問を使った高専英語対策の要点をまとめた図解

過去問を使った英語対策の方法は以下の通りです。

過去問は「傾向の把握と分析」「演習」「復習」の段階に分けて取り組んでいきましょう。

国立高専の過去問は、国立高専機構の「入試過去問」のページで、2026年10月時点で令和6年度から令和8年度までの3年分が、本試験・追試験ごとに正解つきで公開されています(引用元:国立高等専門学校機構「入試過去問」)。

高専の入試の英語では、上述した通り問題番号ごとに出題内容や難易度の規則性があります。現在の自分の力で解ける問題や得意な問題、解ける可能性がある問題はどの大問のどの設問なのか、逆に苦手であったり太刀打ちできない問題はどの大問のどの設問なのか、問題や構成の傾向把握、分析を行いましょう。解ける問題や得意な問題、解ける可能性がある問題については、根拠を明確にして必ず得点できるようにしておきましょう。

その上で、自分が得点しないといけない問題、時間をかけて良い問題、見直しをしてから取り組む問題に分けて、どの問題を優先して解答するのか、どの問題まで解答できる様に時間を使うのか、といった試験戦略を立てておくことが大切です。特に大問4〜6の3題が長文問題であり、大問4と大問6は小問数が多いため、時間内に解くためにはスピーディな解答が必要です。

高専によって必要な得点は異なります。自分が英語でどのくらいの得点を取らないといけないのかを明確にして、合格するために、どのレベルの問題まで解かないといけないのか、解ける問題をどのくらいの時間で解き切らないといけないのか、しっかりと整理しておきましょう。

解答時間の目安

試験時間は50分ですので、全問解くことを目指す場合、解答時間の目安は、大問1,2,4:各5分、大問3:8分、大問5:10分、大問6:13分、見直し時間4分を目安として微調整すると良いでしょう。

演習では、立てた試験戦略に沿って時間を測って過去問を解いていきましょう。解いた後は、必ず解答の答え合わせ、見直しを行うとともに、試験戦略の微調整が必要かどうか検討しましょう。どの様に時間配分をしていたらよかったか、見直し時間の取り方や見直す問題が適切だったかなど、振り返りを行うことで試験戦略をブラッシュアップして、今の実力で取れる点数を最大化させましょう。

復習では、基本的に演習と同様ですが、ある程度問題内容を把握できている状態でしたら、解答時間を30〜40分程度に設定して練習してみても良いでしょう。

高専入試対策をご希望の方へ

高専入試対策をご希望の方へ

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よくある質問

高専入試の英語で、計算問題が出るのは本当ですか?

高専入試の英語の計算問題は、表やグラフを使った長文問題の中で出題される問題です。多くの年度で大問5に出題され、英文と資料から必要な数値を読み取って計算します。計算自体は基本的なものですが、本文や設問の英文を正確に読み、何を求めるのかを把握することが欠かせません。理科や社会の資料を読み取る練習も、英語の対策につながります。設問の英文を読み飛ばさず、求める数値を正確に押さえましょう。

高専入試の英語は、どのような問題構成ですか?

高専入試の英語は、毎年大問6題で構成される試験です。大問1が同義文完成問題、大問2が会話文補充問題、大問3が並び替え問題、大問4〜6が長文問題で、令和6〜8年度もこの構成は同じでした。長文問題が3題あるため、一部の都道府県の公立高校入試と比べると、読解のスピードが求められます。過去問で大問ごとの形式に慣れておきましょう。大問5では表やグラフを使った計算問題が出題されることが多いのも特徴です。

高専入試の英語の配点は、どうなっていますか?

高専入試の英語の配点は、大問1が2点×5問で10点、大問2が3点×5問で15点、大問3が3点×5問で15点、大問4〜6が3点×20問で60点の計100点です。大問3の並び替え問題は、3番目と5番目の両方が合っている場合のみ正答になります。配点の6割を占める長文問題で確実に得点できるよう、読解の練習を重ねましょう。大問1の同義文完成問題では、言い換えの知識が問われます。

高専入試では、英語に傾斜配点がありますか?

高専入試の英語は、一部の高専で傾斜配点の対象になっている教科です。例えば長岡高専や長野高専では英語が2倍、鈴鹿高専や八戸高専では1.5倍に換算されます。傾斜配点の有無や倍率は高専ごとに異なり、年度によって変わることもあるため、志望高専の募集要項で確認したうえで、教科ごとの優先度を決めて対策を進めましょう。英語の比重が大きい高専では、長文問題の失点が合否に響きやすいため、読解の練習を重ねましょう。

高専入試の英語は、公立高校入試より難しいですか?

高専入試の英語は、公立高校入試と比べて難易度はそれほど変わらない試験です。ただし、全問マーク式である点や、表やグラフと照らし合わせた読解が必要な点で、難しさを感じることがあります。また、大問4〜6の3題が長文問題のため、一部の都道府県と比べると読解スピードが求められます。時間を計って過去問を解き、読むペースをつかんでおきましょう。単語と文法の基礎も固めておきましょう。

高専入試の英語の過去問は、どこで手に入りますか?

高専入試の英語の過去問の入手先は、国立高専機構の「入試過去問」のページです。2026年10月時点で、令和6年度から令和8年度までの3年分が、本試験・追試験ごとに正解つきで公開されています。過去問は「傾向の把握と分析」「演習」「復習」の段階に分けて取り組み、大問ごとの出題内容や難易度を把握したうえで、時間を計って解き、どの問題を優先するかの試験戦略を立てましょう。

高専入試の英語の勉強は、いつから始めればよいですか?

高専入試の英語の勉強は、高専に興味を持った段階で、できるだけ早く始めるのが理想です。じゅけラボ予備校の調査では、高専卒業生261名のうち59.7%が中2までに受験勉強を始めていました。中1・中2のうちは英単語の意味をすらすら答えられるようにし、文法知識を整理しておきましょう。中3では受験用の英単語と英文法の教材から取り組むのがおすすめです。その後に長文読解の演習へ進みましょう。

高専入試の英語は、どのように勉強すればよいですか?

高専入試の英語の勉強は、英単語と英文法の基礎を固めたうえで、長文読解と選択問題の練習を重ねる流れが基本です。全問マーク式なので、選択肢ごとに正解・誤答と判断できる根拠を明確にする練習が欠かせません。長文問題では表やグラフの数値を使った計算問題も出るため、資料を読み取る練習や基本計算の練習も効果的です。同義文完成問題に備えて、言い換えの知識も身につけましょう。

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