2022年度大学入学共通テスト
日本史Bの傾向と対策

センター試験から大学入学共通テストに変わり、その違いや共通テストの対策の仕方に不安を感じている受験生が多いことでしょう。

ここでは、大学入学共通テストの日本史B対策について、2021年度(令和3年度)入学出題傾向やセンター試験からの変更点、共通テストの日本史Bでは何が求められるのか解説していきます。
2021年度共通テストの日本史Bの問題傾向、センター試験との違いをしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。

2021年共通テスト日本史とセンター試験との違い

共通テストとセンター試験との違い

従来のセンター試験では知識量が問われていたのに対し、共通テストでは思考力・判断力・表現力や読解力などが求められるようになりました。
そのため、全科目で読解量が増加し、全体的に思考力が問われる問題が増える傾向にありました。

ただし、記述問題の導入実施は見送りとなり、センター試験同様マーク式問題のみでした。

共通テスト日本史とセンター試験日本史との出題範囲などの違い

2021年度の日本史の共通テストはセンター試験の傾向と大きく変わりませんでした。

時間も60分で変わらず、大問数は6題でセンター試験と同様。出題範囲も目立った違いは見られず、第1問がテーマ史、第2問が原始・古代、第3問が中世、第4問が近世、第5・6問が近現代、といった大問・時代の構成パターンはセンター試験とほぼ変わりませんでした。設問数は36問から32問へと減少しました。

全体的には試行調査に比較して、複雑な形式の設問はそれほど目立ちませんでした。
センター試験に比べて読解力を求める傾向はありますが、2022年度共通テストの日本史対策の勉強法としては、センター試験の対策を基本に取り組むことが有効です。

2021年度(令和3年度)大学入学共通テスト日本史Bの問題傾向

大学入学共通テスト日本史Bの傾向と対策

共通テスト日本史の問題傾向・出題傾向

上述のとおり、センター試験との大きな差異は見られませんでした。時代構成もほぼ同じで、各時代から出題されました。
出題テーマは政治・社会経済・外交や文化からバランスよく出題されましたが、社会経済からの出題が目立ちました。

試行調査では、「論述の要旨」・「評価と根拠」・「歴史の捉え方」などの新しい傾向の問題が出題されましたが、共通テストでは「評価と根拠」に関する問題のみの出題でした。また、試行調査では3つの資料の正誤を判断する問題や複数の解答が求められる問題が出題されましたが、共通テストでは出題されませんでした。試行調査で出題された事象と理由を組み合わせる連動式問題も出題されず、センター試験を概ね踏襲した出題でした。

歴史的事象に対する理解力・思考力などが求められ、文字資料や絵図・図版、地図やグラフ・写真などの視覚資料から歴史の事象に対する理解力を試す問題が出題されています。

用語を暗記しておけば対応できるような一問一答的な問題への対応だけでは太刀打ちできませんし、選択肢の中には正解に近いようなものもあり、日本史に対する深い理解が求められていると言えます。

共通テスト日本史の平均点・難易度

2017年のセンター試験日本史Bが59.3点だったのが、2020年までは徐々に平均点が上がり、2020年度のセンター試験日本史Bの平均点はは65.45点でした。
共通テスト日本史の平均点は62.29点で、点数の上からは若干の難易度アップが見られました。

大問数は6問で変化はありませんでしたが、設問数は36問から32問へと減少しました。
資料を用いて総合的に考えさせる問題が多く出題され、1問にかかる時間が増えることを考慮した結果の設問数減少だったと推測され、その点を踏まえると2020年のセンター試験に比べてやや難化したと言えるかと思います。

各設問の解説・分析・配点

大問数は6題。第1問がテーマ史、第2問が原始・古代、第3問が中世、第4問が近世、第5・6問が近現代で、大問・時代の構成はセンター試験とほぼ変わりませんでした。

各大問の分析・配点を下記で解説しています

第1問 貨幣の歴史 18点

会話文とメモをもとに「貨幣の歴史」について読み解く形式でした。

問題文から何の出来事について言及しているか理解することが大切です。
例えば問5では、「戦費調達」や「多額の不換紙幣」という言葉から西南戦争を想起することで、解答を導くことができます。また、昭和戦後期の経済策政策に関する流れを理解していたかどうかもポイントでした。

 

第2問 日本における文字使用の歴史 16点

日本における文字使用の歴史に関する発表要旨をもとに解答する問題でした。

ここでも、設問から必要な情報を想起できるかどうかがポイントです。
例えば問1では、1世紀・3世紀・5世紀という年代から当時の様子を記録していた『後漢書』東夷伝などの歴史書を想起することで、正答に近づきます。

 

第3問 中世の都市と地方との関係 16点

中世の都市と地方の関係について述べた文章を読み、設問に答える形式でした。

教科書では見慣れない史料が出題されましたが、資料のポイントを確認することで正答を導くことができます。
問3は年代順に並び変える形式でした。発生した時期が近い一揆があるので、出来事とともに前後の文脈を押さえておく必要がありました。

 

第4問 近世社会の儀式・儀礼 16点

近代社会における儀式や儀礼に関する設問でした。

見慣れない史料が出題されましたが、説明文や関連した知識を活用することができれば正答を導くことができます。
例えば問1は、殿席に関する説明と模式図を関連付けることで、外様大名と譜代大名の位置を確認することができます。
問4も見慣れない史料ですが、同様に正答を導くことができます。

 

第5問 景山英子(福田英子)の人物史 12点

女性解放運動の先駆者である景山英子に関する文章を読み、設問に答える形式でした。

リード文から年代を読み取り、知識を活用することで正答を導くことができます。
例えば、問3では、1901年に学校が設立されたことを読み取り、教育勅語や義務教育の期間が変更された年代を想起することで解答することができました。

 

第6問 第二次世界大戦後の民主化政策 22点

第二次世界大戦後の民主化政策に関する発表スライドに基づいて、解答する形式でした。

提示された情報を整理し、問題に即して解答することが要求されました。
例えば問5では、スライドの情報をもとに戦時期における農業政策の方針を読み取り、その上で目的を考察する必要がありました。

2022年度(令和4年度)大学入学共通テスト日本史Bの対策

共通テスト日本史の対策

基礎的な知識を身につける

共通テストでは基礎的な知識を活用し資料の読解力をはかる問題形式が出題されました。教科書や用語集などを活用して、基礎的な知識をしっかり身につけることが大切です。

教科書の内容をマスターする

共通テストは原則として、高校生の教科書の内容から作成され出題されます。教科書の内容を確実におさえることが重要です。

世界の動きと結び付けて考える

日本で起きている出来事と世界で起きている出来事を結び付けながら理解することが大切です。世界の動向がどのように日本へ影響しているかということも含めて、図説に掲載されている年表を活用し、確認しながら学習しましょう。

史料問題に対応できるよう資料・史料の読み取りなどの問題演習を積む

共通テストでは、センター試験と問題形式が異なるものが見られました。このような問題に対処するには、ただ単語を覚えているだけでなく、その活用方法に慣れている必要があります。多様な形式の問題に取り組むことで、落ち着いて解答できるようにしましょう。

センター過去問、模試、予想問題集で演習を積む

問題形式の違いなどはありますが、出題範囲などはセンター試験と共通テストに大きな違いはありませんでした。センター試験の過去問演習は十分有効ですので、模試や予想問題、問題集・参考書と合わせて積極的に活用しましょう。その際には実戦を想定して、入試本番に臨むつもりで時間を図るなどの工夫をするとよいでしょう。

勉強次第で9割、満点は意外と簡単にとれる! 日本史のあれこれ

日本史は覚えることが多いですが、きちんと対策すれば十分高得点を狙えます。
難関大合格には8割以上とれるレベルの実力は必要ですが、計画的に準備すれば十分に狙えます。

ここでは、共通テスト日本史で高得点を取るためのコツなどを解説します。

日本史の問題で出やすい時代はあるのか?

ほとんどの受験生が選択する日本史Bは、古代から現代まですべての範囲から出題され、大きな偏りはありません。
また、政治・社会経済・外交や文化などの多様なジャンルからバランスよく出題されるので、どこかに山を張って学習するということは避けましょう。

日本史aと日本史bの違い

日本史Aは幕末・明治以降の近現代史を中心に学習し、日本史Bは原始〜現代までのすべての範囲を満遍なくかつ深く学習することとなっています。範囲が狭くて楽だから日本史Aを、と思ってしまいそうですが、日本史Aで受験できる大学はほぼありません。
受験に日本史を使う人は、必然的に日本史Bを選択しなければならない点に注意しましょう。これは地理・世界史も同様です。

文化史の勉強法

日本史の勉強というと政治史が中心になりがちですが、文化史は頻出の題材で、とても重要です。
文化史の勉強法にはさまざまなものがありますが、共通テストの出題もたのできごとと関連して出題されることが多いため、その時代に起きた政治的なできごとや人物とセットで覚えると、文化史の流れを把握でき、かつ思い出しやすくなります。

文化に関わる用語をテキストだけで覚えるのは困難です。ですので、資料集などを活用して、視覚的に覚えることもポイントとなります。

理系に日本史は難しい? 理系のための共通テスト対策

文系の受験生は二次試験対策の延長で考えれば負担はさほど大きくありません。しかし理系の受験生にとっては、共通テストのためだけに日本史の準備をするのは負担です。ですので、志望校の得点に占める共通テスト日本史の得点割合を考慮のうえで計画をたてましょう。

まずは教科書や参考書を使って全体の流れを掴むことが大事です。そのうえで過去問や予想問題を使って演習を繰り返し、足りない知識を補っていきましょう。演習は遅くとも11月頃からは始めることをおすすめします。あまりに直前になると焦ってしまって他の科目に悪影響を及ぼしかねないので、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

入試まで時間がない!直前期にやること

共通テストまでのこり一ヶ月ほどになると、だれしも焦ってきます。日本史にあまり時間を避けていない人はなおさらです。ただ、一ヶ月前でもできることはあります。

まずは、歴史の大まかな流れを捉え直しましょう。共通テストはセンター試験に比べ、歴史の大まかな流れを理解できているかどうかを問う問題が多くでます。まず大きな流れを捉え直すことが大切です。
次に史料やグラフ、写真などに慣れましょう。共通テスト日本史の問題の多くが、史料・資料の読み取りが必要な問題になっています。これらから読み解くことになれると、得点力が上がります。

試験までまもなくなっても、できることはあります。落ち着いて取り組みましょう。

このタイプの問題の対策には日頃から資料集にあるこのような史資料と、それに付随した解説を眺めて史資料の読み取りに慣れておくのが1番です。

日本史B以外の他教科の大学入学共通テスト対策

日本史B共通テストでは、センター試験から出題傾向が変化するため、受験対策も共通テストに対応して行う必要があります。以下では日本史B以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。

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