2025年度大学入学共通テスト
生物の傾向から考察
本ページでは以下のことがわかります。
大学入学共通テストも5年目となり、知識の量ではなく、応用力や分析力を問う傾向が定着してきました。
ここでは大学入学共通テスト生物の出題傾向・対策などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい生物対策を行っていきましょう。
目次
共通テスト5年目となる2025年度の生物はどのようになっていたのでしょうか。項目ごとに解説します。
2025年度大学入学共通テストの生物は、前年度の平均と比較すると2.61点のマイナスで、難易度はほとんど昨年と変わりませんでした。
科目 | 満点 | 2025年度平均点 | 2024年度平均点 | 前年度との差 |
---|---|---|---|---|
生物 | 100 | 52.21 | 54.82 | -2.61 |
2025年度の共通テスト生物の構成は、大問数は5題、設問数は19、マーク数は25で、2024年度と比較して1問減少しました。
難易度は昨年並みでしたが、共通テストになってからの傾向である生物の知識を基にした考察問題は昨年と比べて増加し、知識問題の割合が減少しました。図や文章から読み取る問題も出題され、思考力、応用力の求められる出題でした。
2026年以降も考察問題や図や文章から読み取る問題は引き続き出題されると考えられます。ただ知識を身につけるだけでなく、内容を深く理解し、応用力を身につける勉強が必要になります。
2025年度共通テスト生物は、新課程になったものの、出題形式や出題範囲に大きな変化はありませんでした。教科書の各分野から出題され、ヤマをはるような学習では対応できなかったのではないかと考えられます。
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 生物の進化/遺伝 | 18 |
2 | タンパク質・アミノ酸・酵素 | 20 |
3 | 生態と環境 | 20 |
4 | 発生 | 18 |
5 | 植物の環境応答 | 24 |
共通テスト生物の問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
ここでは、共通テスト生物のおすすめの勉強法を紹介します。
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
暗記は生物の基本ですが、暗記量は膨大です。受験年度になったら問題演習等より実践的な学習ができるように、高1、高2で基礎固めを徹底しましょう。一問一答の問題集などを使い、自分でテストしながら勉強すると効果的に暗記することができます。また、暗記する際に周辺知識との結びつきを理解することも大切です。ただ丸暗記するだけでなく、深く理解しながら学習することで、記憶にも残りやすく、演習に入った時にも応用しやすくなります。
できない分野をつぶす
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
共通テストは考察問題も多く出題されますが、それらの問題の根本にあるのは教科書レベルの内容です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書から始め、徹底的に理解するようにしましょう。基本的なレベルの問題ができるようになったら、段階的にレベルを上げていき、少しずつ難しい問題に挑戦していきましょう。
共通テストが近づいてきたら、共通テスト模試や予想問題集、共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、センター試験の問題自体は良問が多く十分参考になります。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。本番と同じ形式の問題に取り組む中で、自分に合った時間配分を身につけるようにしましょう。
文系の生徒で共通テストでのみ生物を受験する場合、できるだけ春から取り組みましょう。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。主要教科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。解説はじっくり読むことが大切です。これにより、問題集で出題された分野の周辺知識も身につけることができ、一問からより多くの知識を吸収することで効率よく学習することができます。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
共通テストは読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。共通テスト生物の時間配分例は下記のとおりです。
試験時間は60分。見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
大問1 | 8分 |
---|---|
大問2 | 12分 |
大問3 | 10分 |
大問4 | 10分 |
大問5 | 15分 |
見直し | 5分 |
計 | 60分 |
上記はあくまで目安です。得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
また、わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
文系の生徒で共通テストでのみ生物を受験する場合、できるだけ春から取り組みましょう。主要教科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返し解き、確実に解けるようにしておきましょう。さかのぼって復習することも忘れずに。また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての共通テストの傾向となっています。
他教科の共通テストの科目別問題傾向と対策も詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
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