2024年度大学入学共通テスト
現代社会の傾向から考察
大学入学共通テストも3年目となり、知識の量ではなく、応用力や分析力を問う傾向が定着してきましたた。
ここでは大学入学共通テスト・現代社会の出題傾向・対策などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。
目次
2023年度の共通テスト・現代社会はどのようになっていたのでしょうか。
項目ごとに解説します。
2023年度大学入学共通テストの現代社会は、前年度の平均と比較すると1.38点のマイナスで、ほぼ前年並みの難易度だったと言えます。
科目 | 満点 | 2023年度 平均点 |
2022年度 平均点 |
前年度との差 |
---|---|---|---|---|
現代社会 | 100 | 59.46 | 60.84 | ▲1.38 |
2023年の共通テスト現代社会の構成は、大問数5題、30問の出題で、2022年度と同じでした。
各大問にグラフ/図表があり、またリード文も長く、全体的に素早く正確な読解力が求められました。設問形式も多様で、複数回答が存在する問題もあり、正確な知識理解を基にした論理的思考力が問われる問題が多く出題されました。
2023年度共通テスト現代社会は、上述通り大問数5題、小問数30問と、前年通りでした。大問ごとの配点は下記のとおりとなっています。
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 海外研修 | 25 |
2 | 将来の目標 | 22 |
3 | 大学の体験講義 | 20 |
4 | 裁判傍聴から | 22 |
5 | 子どもの貧困に関するレポート | 11 |
2023年度の共通テスト現代社会は、上述通り大問数・問題数・出題傾向とも前年同様で、共通テスト全体の傾向に沿って、基本知識の習得を前提として、資料の読み取りなど応用力を問う問題が出題されました。
2024年度も大きな変更はないと考えられ、まずは基本知識を習得した上で、各種の応用問題にあたるのが基本的な対策となります。
共通テスト現代社会の問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
ここでは、共通テスト 現代社会のおすすめの勉強法を紹介します。
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
共通テストは教科書の範囲からの出題が基本です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書を徹底的に理解するほうが、結局高得点に繋がります。
基礎を抑えたら、次に演習です。その際には共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、十分参考になります。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。
時事問題は周りと点差がつきやすいところす。ただ、どのように対策したらいいのかわからないという人も多いです。
時事問題の注意点は、時事的なできごとに関して問われるというよりも、時事的なできごとを切り口として、現代社会分野の内容を問うている問題が出されることが多いということです。
そのため、最近のできごとに目を通すことも必要ですが、むしろその背景と分野について固めることのほうがより大切です。
共通テストは学んだ知識が社会のどのような場面でどのように適用されるのかを判断する問題がトレンドとなっていますので、ニュースその他で時事に触れ、学習内容との関わりを意識してくことが大切です。
理系の生徒で共通テストでのみ現代社会を受験する場合、できれば春から、遅くとも夏ぐらいからは取り組みましょう。直前期でいいというアドバイスがされることもありますが、基本的な知識が身につけたうえでの演習が大切。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。英語・数学・理科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
共通テストはセンター試験に比べて読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。
共通テスト現代社会の時間配分例は下記のとおりです。
試験時間は60分。
見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
大問1 | 14分 |
---|---|
大問2 | 12分 |
大問3 | 11分 |
大問4 | 10分 |
大問5 | 7分 |
見直し | 6分 |
計 | 60分 |
上記はあくまで目安です。
得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。あと、見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
時間内に解ききるためのコツをいくつかご紹介します。
まず設問・選択肢を先に読んで、「何が問われているか」を把握したうえで問題文を読みましょう。
わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。
わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
繰り返しになりますが、共通テスト全体の傾向として、基礎基本を習得していることを前提として、各種の応用力を図る内容になっています。そのため、満点や9割などの高得点を目指すのであれば、まずは基本の内容を習得する必要があります。
現代社会の場合はなんといってもまずは教科書内容を習得することが前提です。難しい問題集などに手を出すよりも、まずは教科書準拠の参考書や問題集を一冊確実に理解できるレベルにすることが必要です。
共通テスト、さらにその先にある個別試験を考えた時、公民科目はどの科目を選択するのがよいでしょうか。
現代社会を選択可能な科目に入れてない大学も多く、注意が必要です。志望・受験大学が代わった際に現代社会だと受験できないとなるとたいへんですので、その点は考慮しておきましょう。
志望大学はもちろん、可能性がある大学の試験科目も事前に調べておきましょう。
共通テストの現代社会と地理は、内容だけでいえば地理のほうが覚える項目も多く、難易度は高いと言えます。
ただ、大学によって受験で使える科目が異なるため、志望大学はどの科目で受験できるかを見極めた上で選択をしないと、いざ受験しようとなったときに当該科目では受験できないということもありえます。自分が志望する大學はどの科目でなら受験できるのかをよく調べて上で、科目を選択しましょう。
基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての共通テストの傾向となっています。
受験対策も暗記中心のセンター試験対応ののから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。
他教科の共通テストの科目別問題傾向と対策も詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
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