センター試験から大学入学共通テストに変わり、2021年度・22年度と2回実施され、共通テストの傾向がはっきりしてきました。
ここでは大学入学共通テスト・世界史の対策について、2021年度・22年度の共通テスト出題傾向などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。
2022年共通テスト世界史(世界史B)の解説

共通テスト2年目となる2022年度の世界史はどのようになっていたのか。項目ごとに解説します。
2022年度共通テスト世界史の平均点と2021年からの推移
2022年度大学入学共通テストの世界史(世界史B)は、前年度の平均と比較すると2.34点プラスとなりました。ほぼ前年並みの難易度だったと言えます。
世界史Bの平均点推移
科目 | 満点 | 2022年度 平均点 |
2021年度 平均点 |
前年度との差 |
---|---|---|---|---|
世界史B | 100 | 65.83 | 63.49 | 2.34 |
試行調査・2021年度共通テストに続いて地図や統計資料などの資料が多用されました。前年度と比べると、地図を用いた問題が増え、文献を用いる問題は減少したという違いはあるものの、傾向・難易度はほぼ同じだったと言えます。
共通テスト世界史の分析と2023年度の予想
2022年の共通テスト世界史Bの構成は、大問数5題、小問数34問と、前年度と同じでした。
時代や地域、分野別の出題はバランスよく出題され、偏りなく準備することが必要です。
上述通り資料・史料を用いた問題が多く出題され、教科書の知識を習得していることを前提に資料を読みとき回答を導く思考力・応用力を問うという問題形式が目立ちました。資料を読解しなければ解けない問題が多く、曖昧な知識のまま臨むと回答が難しかったと予想されます。
ただ、細かい知識が必要なわけではなく、教科書の記載の基本的な知識があれば解答できる問題が出題されており、まずは基礎基本をしっかり身につけることが大切です。
資料をしっかりと読まないといけない分、回答に要する時間がセンター試験と比べると増加しており、速読力や読解力も試されていると言えます。この傾向は2023年も続くと思われます。
2022年度共通テスト世界史は何問で配点は何点?
2022年度共通テスト世界史(世界史B)は、上述通り大問数5題、小問数34問と、前年度と同じでした。
大問ごとの配点は下記のとおり。
時代や地域、分野別の出題はバランスよく出題され、偏りなく学習することが大切です。その中でも比較的近現代史の出題が多く、古代史が少なめでしたが、2023年もそうとは限りませんので、まんべんなく学習することが必要です。
頻出分野は近現代史 2022年度共通テスト世界史B 大問ごとの配点
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 世界史上の学者・知識人 | 27 |
2 | 世界史上の出来事に関する当事者の発言や記録 | 15 |
3 | 世界史上の人々の交流・社会の変化 | 24 |
4 | 歴史評価の多様性 | 17 |
5 | 世界史上の墓・廟 | 17 |
2023年度共通テスト世界史の対策
共通テスト世界史Bの問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
共通テスト世界史で高得点を取るためのおすすめの勉強法
ここでは、共通テスト 世界史のおすすめの勉強法を紹介します。

まずは基礎的な知識の徹底
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
できない分野をつぶす
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
難しい問題集より、簡単な参考書を徹底する
共通テストは教科書の範囲からの出題が基本です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書を徹底的に理解するほうが、結局高得点に繋がります。
試行調査、共通テスト模試、予想問題集、過去問を利用
基礎を抑えたら、次に演習です。その際には共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、十分参考になります。共通テストは思考力や判断力を当傾向が顕著になっていますが、センター試験の時点でも徐々に思考力・判断力重視の傾向に変化してきていました。そのため、センター過去問も共通テスト対策として十分に活用できます。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。
理系の受験生はいつから共通テスト対策に取り組むべき?何時間学習すればいい?
理系の生徒で共通テストでのみ世界史を受験する場合、できれば春から、遅くとも夏ぐらいからは取り組みましょう。直前期でいいというアドバイスがされることもありますが、日本史は基本的な知識が身についてないと全く太刀打ちできません。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。英語・数学・理科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
世界史A対策はどうすればよいか
世界史Aで受験を考えている場合、近現代史が中心となります。ただ正確な知識を持とに図表やグラフ・各種資料を読み解き正解を導く応用力が問われていることには違いがありません。まずは基礎的な知識を身に着けた上で、各種の問題集を用いて演習を行いましょう。
共通テスト世界史 直前対策
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
共通テスト世界史 どんな問題集がいい? 対策問題集・参考書
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
2022年度共通テスト世界史 時間配分
共通テストはセンター試験に比べて読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。
共通テスト世界史 時間配分例
共通テスト世界史の時間配分例は下記のとおりです。
試験時間は60分。
見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
共通テスト 世界史 時間配分例
大問1 | 11分 |
---|---|
大問2 | 10分 |
大問3 | 11分 |
大問4 | 11分 |
大問5 | 11分 |
見直し | 6分 |
計 | 60分 |
上記はあくまで目安です。
得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。あと、見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
過去問や予想問題などで解き方のコツをつかもう
時間内に解ききるためのコツをいくつかご紹介します。
設問・選択肢を先に読む
まず設問・選択肢を先に読んで、「何が問われているか」を把握したうえで問題文を読みましょう。
わからない問題はとばす
わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。
わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
世界史以外の他教科の大学入学共通テスト対策
2021年・22年と実施された共通テストも傾向がはっきりしてきました。基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての傾向です。
受験対策も暗記中心のセンター試験対応のものから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。
世界史以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
世界史B以外の他教科の大学入学共通テスト対策
2021年・22年と実施された共通テストも傾向がはっきりしてきました。基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての傾向です。 受験対策も暗記中心のセンター試験対応のものから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。 世界史B以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。