医学物理士資格と難易度について
医学物理士は、診断分野や治療分野で医学物理学の専門家として、放射線を用いた医療が適切に実施されるように診断や治療に関与します。
医学物理士と放射線技師のどちらも放射線を用いるため、違いが分かりにくいかもしれませんが、大きく異なります。
放射線技師は、レントゲンやMRIなどの放射線装置を操作し、患者に放射線をあてます。
医学物理士は、患者の治療計画を作成したり、放射線治療装置の精度管理を行います。医学物理士は、患者から医学物理士が見えることはないため、一般的にあまり知られていません。
また、放射線技師は国家資格ですが、医学物理士は比較的新しい職種となるため、国家資格ではありません。
医学物理士は、「一般財団法人 医学物理士認定機構」が試験を行い、認定を行います。現在は、医学物理士の国家資格化(仮称:放射線医学物理師)を目指しているため、近い将来に国家資格化するかもしれません。
医学物理士になるためには、4つの方法があります。
医学物理士になるための方法
- ①医学物理士認定機構が認定する医学物理教育コース(※)を修了する(優遇措置有)
(※)医学物理教育コースとは、医学物理士が学べる大学院のこと。 - ②理工学系の大学の修士もしくは博士の学位を取得する
- ③放射線技術系の大学の修士もしくは博士の学位を取得する
- ④大学の医学物理教育コースで修士もしくは博士の学位を取得する
上記のように、医学物理士になるためには大学院への進学が必須となります。
これらの条件を満たし、医学物理士認定試験に合格したら、決められた臨床研修や業績などの経験を積み、業務基準を満たすと認定申請した後で審査を受け、認定を受けることができます。医師を目指す場合と同じように、多くの時間がかかります。
医学物理士認定試験は、合格率が例年30%が続いているほど難易度が高く、非常に多くの学問分野から出題されます。認定試験の合格者の中には、勉強時間におよそ4か月かけて計画的に勉強している人や、毎日3~4時間勉強していたという人もいます。
そのため、医学物理教育コースを修了しているなどの受験資格をクリアしている人は、急いで試験対策を開始しなくても大丈夫ですが、計画的に勉強に取り組みましょう。
医学物理士になるには?医学物理士が取れる大学の主な学部
医学物理士の受験資格を得るために、まずは大学院へ進学することが必要です。大学院は、医学物理士認定機構が認定する医学物理教育コースを修了しましょう。
そのために、まずは大学で理工学系の学部に入り、放射線技術系を学べる学科に進むといいでしょう。
医学物理士資格取得者が多い大学ランキング10選
医学物理士認定試験は、大学卒業では受験することができません。
医学物理士の合格率は、例年30%を維持しており、大学院ごとの合格率やランキングなどの情報は公開されていません。
医学物理士資格取得が単位になる大学
国公立大学
国公立大学で、医学物理士資格取得が単位になる大学はありません。
私立大学
私立大学で、医学物理士資格取得が単位になる大学はありません。
医学物理士資格取得を支援する大学
北海道・東北
東北大学 | 北海道大学 |
関東・北関東
筑波大学 | 茨城県立医療大学 | 東京都立大学 |
北里大学 | 国際医療福祉大学 | 東海大学 |
群馬大学 | 駒澤大学 | 帝京大学 |
群馬県立県民健康科学大学 | 順天堂大学 | 東京女子医科大学 |
東海・甲信越
新潟大学 | 藤田医科大学 | 名古屋大学 |
関西
大阪大学 | 京都大学 | 神戸大学 |
近畿大学 |
中国
広島大学 |
四国
徳島大学 |
九州・沖縄
九州大学 |
医学物理士資格取得に大学進学が有利な理由
医学物理士は、大学に進学しなければ取得できない資格です。大学に進学するだけでなく、大学院への進学や修士・博士の学位を取得する必要があります。
そのため、大学に進学することは医学物理士の資格取得の第1歩となるわけです。
通信教育や専門学校、短大などでは資格取得の条件に満たないため、大学進学が有利です。
医学物理士資格概要
医学物理士の資格は、一般財団法人 医学物理士認定機構が試験を実施し、資格の認定を行います。医学物理士の資格を得る条件は、医学物理士認定機構が認定した医学物理士教育コースの大学院を修了したり、理工学系・放射線技術系の大学で修士・博士の学位を取得するだけでなく、試験に合格した後は臨床研修や業績を積み、審査・認定を受け、やっと医学物理士の資格取得となります。
医学物理士は国家資格ではなく、医学物理士認定機構が認定する資格です。国家資格化する動きもあり、病院での医学物理士の重要性も高まっています。
医学物理士の認定試験は、例年9月に全国7会場(札幌市・仙台市・東京都港区・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市)で実施されます。
受験資格
- (1) 機構認定の医学物理教育コースに 1 年以上在籍または修了した者
- (2) 理工学系修士以上の学位を有し(取得見込みを含む)、医学物理士認定制度施行細 則(以下、「細則」という)に定める業績評価点 5 単位以上を有する者
- (3) 放射線技術系修士以上の学位を有し(取得見込みを含む)、細則に定める業績評価 点 5 単位以上を有する者
- (4) 医学系研究科に設置された医学物理に関する課程の修士以上の学位を有し(取得見 込みを含む)、細則に定める業績評価点 5 単位以上を有する者
- (5) 学歴によらず医学物理の発展に寄与したと特に認められる者
<特例措置として前項に加え、次の各号のいずれかを満たす者>
- (1) 平成 24 年度までに理工学系学士の学位を取得し、医学における経験年数 3 年以上の者
- (2) 平成 24 年度までに放射線技術系学士の学位を取得し、医学における経験年数 2 年以上の者v
- (3) 平成 22 年度までに診療放射線技師免許を取得し、医学における経験年数 5 年以上の者
- (4) 平成 22 年度までに、医師または歯科医師以外で医学または歯学博士の学位を取得し、医学における経験年数 1 年以上の者
受験料
- 〇受験料…20,00円
- 〇認定試験合格後の認定審査料…25,000円
- 〇認定期間満了後の更新認定の審査料…25,000円
試験内容
医学物理士の認定試験は範囲が非常に広く、大きく分けると「物理工学系の問題」「医学生物系の問題」の2種類から出題されます。解答形式は、記述式と多肢選択式となります。
<出題される分野と問題数>
〇物理工学系
- 放射線物理学(15問)
- 統計学(5問)
- 保健物理学/放射線防護学(10問)
- 放射線診断物理学(10問)
- 核医学物理学(10問)
- 放射線治療物理学(10問)
- 放射線計測学(10問)
- 医療・画像情報学(10問)
- 放射線関連法規および勧告/医療倫理(10問)
〇医学生物系
- 基礎医学(解剖学、生理学、腫瘍病理学)(20問)
- 放射線診断学(10問)
- 核医学(10問)
- 放射線腫瘍学(10問)
- 放射線生物学(10問)
<試験時間>
〇記述式試験(90分)
-物理工学系
下記の5科目(各2問)から3科目(各1問)を選択
- 放射線診断物理学
- 核医学物理学
- 放射線治療物理学
- 放射線計測学
- 保健物理学/放射線防護学
〇多肢選択式試験
-物理工学系(135分)
全90問(下記からランダムに出題)
- 放射線物理学
- 統計学
- 保健物理学/放射線防護学
- 放射線診断物理学
- 核医学物理学
- 放射線治療物理学
- 放射線計測学
- 医療・画像情報学
- 放射線関連法規および勧告/医療倫理
-医学生物系(80分)
全60問(下記からランダムに出題)
- 基礎医学(解剖学、生理学、腫瘍病理学)
- 放射線診断学
- 核医学
- 放射線腫瘍学
- 放射線生物学
医学物理士認定試験は、合格基準の情報を公開していません。相対評価なのか、絶対評価なのかなどは分からないため、物理工学系の記述式試験・多肢選択式試験でそれぞれ7割ずつ、医学生物系で7割が取れるぐらいにした方がいいでしょう。
有利な就職業種・就職業界一覧
医学物理士の認定を受けるためには、さまざまな条件を満たすことが必要です。この条件を満たし、無事医学物理士の資格を取得できると、がんセンターや市民病院、附属病院などの医療機関や医療機器メーカーへ就職する場合がほとんどのようです。医療機器メーカーへの就職の道があるのが、医学物理士の特長です。
医学物理士になる為に志望大学合格をめざす受験生の皆さんへ
医学物理士の資格取得までにはさまざまな条件があり、一筋縄ではいきません。まずは理工学系の大学を卒業し、大学院に進学する必要があるため、ここまででも大変な道のりです。また、医学物理士認定試験の合格率は30%が続いているため、試験も非常に難易度が高いです。
そのため、医学物理士を目指すためには、「継続して勉強をし続けること」「挫けない精神力をもつこと」などが重要になります。
大学合格からが、医学物理士を目指すためのスタートとなるため、心を強く持ち合格を勝ち取りましょう。
医学物理士資格取得を目指す方へ。第一志望大学合格へ導くオーダーメイドの受験対策カリキュラムを提供して合格に導きます。
じゅけラボでは、生徒1人1人に合わせたオーダメイドのカリキュラムで、どの学力レベルからでも第一志望の大学合格を目指すことができます。国公立・難関私立大学も塾や予備校に通塾せずに独学で合格できるカリキュラムとサポートであなたを第一志望合格へ導きます。医学物理士の資格取得を目指して大学受験を目指す方のサポートを行います。
①塾や予備校の3分の1〜8分の1という低料金で受講ができる
じゅけラボ予備校では志望大学の入試科目に必要な全科目合わせて14,800円(税込16,280円)〜と低価格で受講できます。
じゅけラボ予備校は有名予備校教務主任であり、常に最新の受験研究を行なっている天流仁志がカリキュラムを監修しているため、塾や予備校のカリキュラムよりも質が高く、低価格高品質のカリキュラム提供が実現できています。医学物理士資格取得の為、志望大学が確定している方が安心の低価格でどの大学受験塾や予備校よりも安い料金で効率よく、確実に学力を身につけられる環境を提供します。
②現在の学力から志望校に合格するためのオーダーメイドカリキュラム
じゅけラボ予備校のカリキュラムは、生徒一人一人の現在の学力と志望校合格に必要な学力レベルに合わせてオーダーメイドでカリキュラムを組みます。
まず入会時に現状分析のテストを受けていただき、現時点の生徒の学力と受験までの残りの日数を踏まえた上で、生徒に完全に合わせたオーダーメイドのカリキュラムを作成いたします。
これにより、第一志望大学合格に必要な勉強に効率的に取り組む事が出来るので、カリキュラム(学習計画表)通りに課題をこなしていくと着実に成果が出るようになっています。
③学習方法と勉強法を具体的に指示するので一人でも大学受験勉強を進めていくことができる
第一志望大学合格に最も必要なのは、日々の自主学習です。 大学受験は特に自分で勉強をする時間がとても長くなります。
毎日自分で知識のインプットとアウトプットを積み重ねることが第一志望大学合格への最短ルートです。 じゅけラボ予備校の大学別受験カリキュラムでは、現在の学力から第一志望大学に合格する為に必要な参考書と問題集の選別、そして問題集ごとに勉強のやり方まで具体的に指示しています。 通常の予備校や塾では、自主学習部分は生徒に丸投げになっているケースも多く効果的な学習ができていない生徒も非常に多くいます。
これでは、単純に授業や講義を受けているだけで、実際に日々の学習が生徒の志望校合格に近づいているのかどうかがわかりにくい状態が続きます。 目に見える成果がない状態で受験勉強を続けるとモチベーションを維持するのは非常に難しく、一度挫折をしてしまうと置いてけぼりになってしまう可能性が高くなります。
じゅけラボ予備校は絶対にあなたを一人にしません。 1日単位でどの教材を何ページ進めるという指示から、その教材をどのように進めるのかを具体的に、明確に指示しています。
これによって自宅での勉強内容、勉強法、勉強の進め方において迷うことはなく、高いモチベーションが維持しやすくなります。 その結果、毎日カリキュラムに従って勉強を進めていくだけで、志望校合格に向けて着実に学力がついていきます。
医学物理士資格取得の為の第一志望大学合格に是非じゅけラボ予備校をご利用ください。
医学物理士以外の他の資格を大学進学して取得したい方へ
医学物理士資格以外に他の資格を大学に進学して取得したい方は以下の資格も参考にしてください。
大手予備校を超える高品質カリキュラムが業界最安値
-
入会金無料
-
追加料金なし
-
全科目対策で
一律料金