センター試験から大学入学共通テストに変わり、2021年度・22年度と2回実施され、共通テストの傾向がはっきりしてきました。
ここでは大学入学共通テスト 政治・経済の対策について、2021年度・22年度の共通テスト出題傾向などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。
2022年共通テスト政治・経済の解説

共通テスト2年目となる2022年度の政治・経済はどのようになっていたのでしょうか。項目ごとに解説します。
2022年度共通テスト政治・経済の平均点と2021年からの推移
2022年度大学入学共通テストの政治・経済は、前年度の平均と比較すると0.26点のマイナスで、ほぼ前年並みの難易度だったと言えます。
政治・経済の平均点推移
科目 | 満点 | 2022年度 平均点 |
2021年度 平均点 |
前年度との差 |
---|---|---|---|---|
政治・経済 | 100 | 56.77 | 57.03 | -0.26 |
2021年度と同様、基本的なテーマが出題されました。単に知識を身につけていても回答するのは難しく、基本的な知識をみにつけていることを前提として論理的な思考力や応用力が求められる問題で、共通テストの全体的な傾向どおりでした。
共通テスト政治・経済の分析と2023年度の予想
2022年の共通テスト政治・経済の構成は、大問数4題、30問の出題。マーク数は前年より一つ減少しました。
2021年度同様、各大問は各分野からなる複合問題で、正確な知識理解を基にした論理的思考力が問われる問題が多く出題されました。
単純な4文の正誤問題は減少し、組合せ問題が大幅に増加しました。また、文章及び資料を読解しないと解けない問題が増え、その分センター試験と比べると回答に要する時間が増え、時間はタイトになってきていると思われます。
2022年度共通テスト政治・経済の配点は何点?
2022年度共通テスト政治・経済は、上述通り大問数4題、小問数30問と、前年度より問題数は1題減少しました。大問ごとの配点は下記のとおりとなっています。
2022年度共通テスト政治・経済 大問ごとの配点
第1問 まちづくりの取り組み 26点
まちづくりのための取組みをテーマとして、農業に関する法制度の変遷や民泊関連の法律の内容などについて出題された。
第2問 経済主体 26点
企業・環境問題をめぐる経済主体の関係や金融政策、労働法制などについて出題された。
第3問 国内外の経済課題 26点
世界経済に関する新聞記事の見出しから、インフレーションの影響や消費税の逆進性、地域の経済統合について出題された。
第4問 地方自治への住民参加 22点
住民の地方政治参加をテーマに、高齢者向けの社会保障と子育て支援や地方財政の歳入構成などについて出題された。
2022年度共通テスト政治・経済 大問ごとの配点
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | まちづくりの取り組み | 26 |
2 | 経済主体 | 26 |
3 | 国内外の経済課題 | 26 |
4 | 地方自治への住民参加 | 22 |
2023年度共通テスト政治・経済の対策
共通テスト政治・経済の問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
共通テスト政治・経済で満点を目指すためのおすすめの勉強法まとめ
ここでは、共通テスト 政治・経済のおすすめの勉強法を紹介します。

まずは覚えること!基礎的な知識の徹底
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
できない分野をつぶす
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
難易度の高い問題集より、簡単な参考書を徹底する
共通テストは教科書の範囲からの出題が基本です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書を徹底的に理解するほうが、結局高得点に繋がります。
試行調査、共通テスト模試、予想問題集、過去問を利用
基礎を抑えたら、次に演習です。その際には共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、十分参考になります。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。
時事問題への対策を!
時事問題は周りと点差がつきやすいところす。ただ、どのように対策したらいいのかわからないという人も多いです。
時事問題の注意点は、時事的なできごとに関して問われるというよりも、時事的なできごとを切り口として、政治・経済分野の内容を問うている問題が出されることが多いということです。
そのため、最近のできごとに目を通すことも必要ですが、むしろその背景と分野について固めることのほうがより大切です。
共通テストは学んだ知識が社会のどのような場面でどのように適用されるのかを判断する問題がトレンドとなっていますので、ニュースその他で時事に触れ、学習内容との関わりを意識してくことが大切です。
理系の受験生はいつから共通テスト対策に取り組むべき?1週間に何時間学習すればいい?
理系の生徒で共通テストでのみ政治・経済を受験する場合、できれば春から、遅くとも夏ぐらいからは取り組みましょう。直前期でいいというアドバイスがされることもありますが、基本的な知識が身につけたうえでの演習が大切。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。英語・数学・理科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト政治・経済 直前対策
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
共通テスト政治・経済 独学でやるならどんな問題集? 対策問題集・参考書
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
2022年度共通テスト政治・経済 時間配分
共通テストはセンター試験に比べて読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。
共通テスト政治・経済 時間配分例
共通テスト政治・経済の時間配分例は下記のとおりです。
試験時間は60分。
見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
共通テスト 政治・経済 時間配分例
大問1 |
14分 |
大問2 |
14分 |
大問3 |
14分 |
大問4 |
12分 |
見直し |
6分 |
計 |
60分 |

上記はあくまで目安です。
得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。あと、見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
過去問や予想問題などで解き方のコツをつかもう
時間内に解ききるためのコツをいくつかご紹介します。
設問・選択肢を先に読む
まず設問・選択肢を先に読んで、「何が問われているか」を把握したうえで問題文を読みましょう。
わからない問題はとばす
わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。
わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
政治・経済以外の他教科の大学入学共通テスト対策
2021年・22年と実施された共通テストも傾向がはっきりしてきました。基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての傾向です。
受験対策も暗記中心のセンター試験対応のものから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。
政治・経済以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
政治経済以外の他教科の大学入学共通テスト対策
2021年・22年と実施された共通テストも傾向がはっきりしてきました。基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての傾向です。 受験対策も暗記中心のセンター試験対応のものから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。 政治経済以外の他の教科の共通テストの科目別問題傾向と対策を詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。