2024年度大学入学共通テスト
物理基礎の傾向から考察
センター試験から大学入学共通テストに変わり、2021年度・22年度と2回実施され、共通テストの傾向がはっきりしてきました。
ここでは大学入学共通テスト 物理基礎の対策について、2021年度・22年度の共通テスト出題傾向などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。
目次
2023年度の物理基礎はどのようになっていたのでしょうか。
項目ごとに解説します。
2023年度大学入学共通テストの物理基礎は、前年度の平均と比較すると2.21点のプラスで、難易度としては前年とほぼ同じでした。
科目 | 満点 | 2022年度 平均点 |
2021年度 平均点 |
前年度との差 |
---|---|---|---|---|
物理基礎 | 100 | 28.19 | 30.40 | 2.21 |
2023年の共通テスト物理基礎の構成は、前年同様大問数3題でした。
共通テスト全体の傾向道理、基礎的な知識を基にして計算問題や思考力を問われる問題などさまざまな形式の問題が出題されました。
2021年度からはじまる共通テストではざまざまな形式で出題され、2023年度も日常で観察する物理現象や実験を題材とする問題が昨年同様に出題され、また複雑な数値計算や文字計算も出題されました。一方で会話文形式の総合問題・複数選択の問題などは出題されませんでしたが、2024年度は出題される可能性もあり、幅広い問題に当たる必要があるといえるでしょう
2023年度共通テスト物理基礎は、50点満点で、上述通り大問数3題、前年に比べて設問数は増えましたがマーク数は減りました。
2023年度共通テスト 物理基礎の大問ごとの配点と出題項目は下記のとおりとなっています。
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 小問集合 | 16 |
2 | 力学分野 | 18 |
3 | 電気分野 | 16 |
物理基礎の出題形式は例年変化しています。そのため問題形式にとらわれることなく、どのような問題が出題されても対応できるように基礎的・総合的な力を身に着けておく必要があります。
下記の対策を参考にして、入念に準備を進めましょう。
共通テスト物理基礎の問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
ここでは、共通テスト 物理基礎のおすすめの勉強法を紹介します。
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
共通テストは教科書の範囲からの出題が基本です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書を徹底的に理解するほうが、結局高得点に繋がります。
基礎を抑えたら、次に演習です。その際には共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、十分参考になります。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。
文系の生徒で共通テストでのみ物理基礎を受験する場合、できれば春から、遅くとも夏ぐらいからは取り組みましょう。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。主要教科に割く時間が少なくなってしまうので、少しずつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
共通テストはセンター試験に比べて読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。
共通テスト物理基礎の時間配分例は下記のとおりです。
試験時間は1科目あたり30分。
見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
大問1 | 9分 |
---|---|
大問2 | 10分 |
大問3 | 9分 |
見直し | 2分 |
計 | 30分 |
上記はあくまで目安です。
得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。あと、見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
時間内に解ききるためのコツをいくつかご紹介します。
まず設問・選択肢を先に読んで、「何が問われているか」を把握したうえで問題文を読みましょう。
わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。
わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
物理基礎に限らず、地学基礎・化学基礎・生物基礎の理科基礎科目は、特別に難解な問題が出題されるわけではありませんし出題範囲も広くありません。学校配布の教科書および問題集を徹底的に理解できれば、満点は十分目指せます。
物理基礎の特徴としては、力学に重点が置かれ、電磁気・熱力・波動に関しては物理に比べて少な目です。また、物理基礎は文字通り基礎的な内容が主で、物理のほうが難易度はかなり高めです。
基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科目を通じての共通テストの傾向となっています。
受験対策も暗記中心のセンター試験対応のものから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。
他教科の共通テストの科目別問題傾向と対策も詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
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