2024年度大学入学共通テスト
化学基礎の傾向から考察
大学入学共通テストも3年目となり、知識の量ではなく、応用力や分析力を問う傾向が定着してきましたた。
ここでは大学入学共通テスト 化学基礎の対策について、2021年度・22年度の共通テスト出題傾向などを解説していきます。共通テストの傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。
目次
2023年度の化学基礎はどのようになっていたのでしょうか。
項目ごとに解説します。
2023年度大学入学共通テストの化学基礎は、前年度の平均と比較すると1.69点のプラスでした。
科目 | 満点 | 2023年度 平均点 |
2022年度 平均点 |
前年度との差 |
---|---|---|---|---|
化学基礎 | 100 | 29.42 | 27.73 | 1.69 |
マーク数は5つ増の20、問題数は1問増でしたが、それがなんかにはつながらず、おおむね2022年度と同程度の難易度だったと言えるでしょう。
2023年の共通テスト化学基礎の構成は、昨年度と同じく大問数2題。
第1問は小問集合形式の問題、第2問はリード文を読解する考察問題で、昨年同様リード文をよく読み、グラフや表を基に解答を導く必要があり、読解力や応用力が求められる問題でした。基本的な知識を基にした思考力・応用力を問う問題は共通テスト全体の傾向に沿っての出題だったと言えます。
2023年も同様の傾向が続くと思われます。
2023年度共通テスト化学基礎は、50点満点で、上述通り大問数2題、マーク数は5つ増えて20問。大問1は小問集合形式の基本問題、大問2は応用問題でした。
物質の構成・物質の変化から出題されました。
2023年度共通テスト 化学基礎の大問ごとの配点と出題項目は下記のとおりとなっています。
大問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 物質の構成・物質の変化に関する諸問題 | 30 |
2 | 物質の変化 | 20 |
共通テストの化学基礎では、大問1は化学基礎の全範囲からの小問集合、第2問は総合的な考察問題という出題が2021年度から続いています。2024年度も続くと考えられます。基本的な用語や知識をおさえるのはもちろん、資料やデータを読み解く力、知識を組み合わせて回答を導く応用力が問われます。
通常の問題集では、データを読み取って解くような応用問題はあまり出題されないため、教科書の実験・探究活動や、過去問を活用して演習を積みましょう。
共通テスト化学基礎の問題傾向や配点などをお伝えしてきました。それではどのように準備・対策をしていけばよいのでしょうか。
ここでは、共通テスト 化学基礎のおすすめの勉強法を紹介します。
共通テストの傾向として、思考力や応用力を問う出題がされますが、基礎的なことができている前提となっています。まずは基礎的な知識を徹底して身につけ、教科書で問われている知識については間違いなく理解できるようにしましょう。
幅広い分野から偏りなく出題されるため、苦手分野を残すと得点に響きます。基礎的な事項から丁寧に理解し、演習を繰り返し、苦手分野をなくしましょう。
共通テストは教科書の範囲からの出題が基本です。難解な問題集にチャレンジするよりも、基本的な問題集・参考書を徹底的に理解するほうが、結局高得点に繋がります。
基礎を抑えたら、次に演習です。その際には共通テストの過去問にも積極的に取り組みましょう。共通テストとセンター試験は傾向が異なる部分もありますが、十分参考になります。
時間内に問題解決に導けるスピードを身につけるため、時間を測りながらの演習も必須です。
文系の生徒で共通テストでのみ化学基礎を受験する場合、できれば春から、遅くとも夏ぐらいからは取り組みましょう。早めに取り組み知識の定着を図った上で演習に取り組みましょう。
現在の知識レベルによって何時間の学習をすればよいかは異なりますが、ベースがなければその分習得時間を割かなければいけなくなります。主要教科に割く時間が少なくなってしまうので、少しづつでもいいので早めに取り組むことをおすすめします。
共通テスト直前になったら、できなかった問題を繰り返しやり、確実に解けるようにしておきましょう。何度も間違ってしまう問題は、基本的なことが理解できていない可能性があります。放置すると他にも解けない問題が出てくる可能性があるため、さかのぼって復習することも忘れずに。
また、過去問や模試を使っての時間配分の確認も重要です。
せっかく解ける問題を時間切れで解けないのはもったいないので、時間内に解ききることができるようにトレーニングをしておきましょう。
基礎基本を固めた上で読解力・理解力が求められていることを踏まえて、共通テストの傾向に沿った解説・アドバイスをしてくれる教材を吟味して、徹底的に使い倒しましょう。
人気の参考書やオリジナルで制作されたものなどが悪いわけではありませんが、自分の実力にあったものを徹底するほうが地力はつきます。
共通テストはセンター試験に比べて読解量が多くなり、時間がタイトになっている傾向にあります。ここでは時間配分の例を紹介します。
理科基礎科目は、2科目を合わせて60分で解くことが求められます。一科目あたり30分ですが、見直しも含めて30分に終わらせることでもう1つの科目に余裕を持って取り組めます。
見直し・チェックは余裕を持って行いたいところなので、時間を短縮できるよう工夫が必要です。
大問1 | 12分 |
---|---|
大問2 | 13分 |
見直し | 5分 |
計 | 30分 |
上記はあくまで目安です。
得意な問題傾向の設問は時間を短縮して、苦手問題傾向の設問には時間を余分にとるなどの調整は必要になります。あと、見直しの時間も最初から考慮した時間配分で取り組めるとミスもなくなり高得点に繋がります。
時間内に解ききるためのコツをいくつかご紹介します。
まず設問・選択肢を先に読んで、「何が問われているか」を把握したうえで問題文を読みましょう。
<h5答えられない問題はとばす< h5=””>
わからない問題にこだわって時間がなくなってしまうとあとの大問をまるまる解けないということもありえます。
わからない問題は潔く飛ばして、解ける問題から解いていきましょう。
化学基礎に限らず、理科基礎科目は、特別に難解な問題が出題されるわけではありませんし出題範囲も広くありません。学校配布の教科書および問題集を徹底的に理解できれば、満点は十分目指せます。
化学基礎に限らず理科基礎科目は、特別な理由がある場合を除いて、授業の選択科目で受けたことのある科目を選択し、内容を復習しつつ共通テスト対策に臨むのがベターです。
化学基礎は、覚える事項に関してはそこまで多くありませんが、molを用いた計算が必要な科目です。内容を理解したうえで計算ができる人にとっては取り組みやすいと言えますが、そうでない人にとってはやや難易度が高いことが考えられます。
基礎的な知識が身についていることを前提に、思考力や応用力を問われるというのが全教科・科
目を通じての共通テストの傾向となっています。
受験対策も暗記中心のセンター試験対応ののから、共通テストに対応して行う対策に切り替えて行う必要があります。
他教科の共通テストの科目別問題傾向と対策も詳しく説明していますので、是非参考にして共通テスト対策の勉強を進めていきましょう。
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